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4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/24(Fri) 10:02 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
♪ 次回・「たどたど」スケジュール ♪
R・02.04.30 (木)
題詠 「マスク」
鑑賞&批評 「欲しがりません」
出題当番 たかしさん
鑑賞詠草
1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/05/01(Fri) 18:08 |
投稿者 | : ウプラ |
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こんにちは
ひさおさん、いつも言いたい放題で赦してね〜。
自分で出しておいて何ですが、「欲しがりません」は時代色が強すぎて難しかったですね。
〇欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ
些細なことが人格否定にまでつながってしまうような、昔も今も変わらない集団的な声の暗さを出したかったのでありますが、今4875歩及びませんでした。
自縄自縛や。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/05/01(Fri) 14:46 |
投稿者 | : ひさお |
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4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき
独自性のない短歌を出し、率直な批評をいただきありがとうございます。
「ほしがりません」はむつかしかったですね。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/05/01(Fri) 01:02 |
投稿者 | : ひらら |
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1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
欲しがりませんの題で 第1句から4句まで なんとなく新鮮さを感じにくかった。人を打てばなお で はっとする。今 3密 自粛と掛け声を掛けられ外れると指を差されそう。相通じるようだ。
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
先の戦中戦後も 夫と早世も 親の看取りも乗り越えられてのいまがある。心身共をに若々しく健康な上ひ孫にも会う日々。今の これ以上は欲しがりませんと 満たされ謙虚 幸せな作者。
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
コロナ禍 コロナ籠もりの日々。ウェブとの手段にどれだけ支えられていることでしょう。もう 後戻りなぞ考えられません。ウェブ歌会然り よろしくお願いします。
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
戦争中 戦後の厳しい生活の体験からの歌。食糧難時代 田舎も無かったの 買出しの人に分けてあげることできなかったと聞かされた。皆大変な時代。芋やだんごの 具体がいい。この言葉で 時代特に作者の状況気持ちがわかり作者のうたになる。
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
題 欲しがりません で 来世の背の高さを 望む歌。類句問題にも遠く フミコさんらしい。今ならそう高いともいえぬ私だが 4月生まれでのっぽのほうで嫌だった。人は無いものねだりするのかな。
高身長。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/30(Thu) 23:36 |
投稿者 | : ウプラ |
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フミコさん、すみませんが詠草の差し替えをお願いいたします。
薄暗しマスクの下のコロナ隠れの検察庁法改正案だつて?
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/30(Thu) 23:08 |
投稿者 | : ウプラ |
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1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
何を「欲しがりません」なのかな?それは湖岸散歩やひ孫に会うというようなささやかなこと。・・・作者にとって今大切なことは歩けるだけの健康と愛の喜びですね。それ以上のものは「欲しがりません」と言っている。
「健康と愛」とひとくくりに言ってしまえば当たり前のようだが、実感としてしみじみ届く。
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
今、この場はWeb上の題詠歌会である。ウェブは高齢者にとってこそ身の丈に合った道具。時代の空気を吸いつつ使いこなして、後ろ向きにならずに進んでいきましょうという前向きな信念。
時代は戻らない。良くも悪くも、ますますIT社会は進んでいくだろう。誰にとっても還る切符はもうないのである。
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
「だんご」ってすいとんにいれたのかな。あれ以来、芋は嫌いという人もいますね。「勝つまでは欲しがりません」の時代は経験しませんでしたがこの内容はよく聞いたり読んだりしました。なので、どこかにもう一つ作者の独自色が欲しいと思いました。
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
「戦時中は・・・」と言いかけて呑み込んだ姑の心に畳まれた思いが深いです。この上句の内容だけでいい歌になると思いました。(今のままだと、ちょっと言葉が詰まった感じ)
「もうせんでよろし」も捨てがたいのですが両方だと相殺されるような。
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
フミコさんは背が低い人らしい。
この世のことはもういいけど、生まれ変わるなら、もうちょっと背の高い人になりたいと、今回も微笑ましい。漢語が3つでやや固い感じ。「・・・然はあれど来世も少し背丈が欲しい」などともできますが、ご本人としては、内容の柔らかさと漢語の固さを組み合わせたのかもしれないですね。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/30(Thu) 20:52 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
国民としての義務を守らない 国家を裏切るような行為をする人を打てばもとの通り
クローン人間のように自己を抑え暗い戦時のころの欲しがりませんと耐乏の暮らしを歌う。
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
世界中に情報網を張り巡らすインタネットを扱う現在のわれらには帰る切符は
不要という。。
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
戦時中の貧しい体験者であるわれわれは勝つまでは欲しがるませんと呪文を唱
代用食コメに変わる芋や団子が三度の食事だった。
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
姑と娘の内面の心情を客観的にうかがう。
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
今更もう身長の事など問題にしません。そうであるのに来世の第一希望なんですけれど。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/30(Thu) 20:19 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
鑑賞詠草 「欲しがりません」
1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
戦後生まれの作者だが、知識として戦時中のこうしたことを知っている。
「欲しがりません、勝つまでは」は、国家が国民に窮乏生活を強いるために掲げた言葉であろうかと思う。
よく解る歌であるし「非国民」という語も加えられて、工夫しているが、
あまり面白くない。
それは何故かと考えると、「欲しがりません」という語から、
当然のように導き出される時代のことが詠われているからだと思う。
1足す1は2・・・その当然の答えの(2)が、言われている。、
こういう「欲しがりません」というような、或る限定的な時代に
すんなり繋がる言葉の場合は、それを「外す」ことが鍵になるのでないかと思う。
見事に外したウプラさんの歌が見たかった。
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
「いま」が重要なキーワードになっている。
いまは、自分の足が不自由なく動き、
湖岸の散歩も自由に出来、ひ孫も近くに居るという恵まれた環境。
だから「いま」以上には欲しがらない・・・というのだ。
結句の「足の向くまま」も、生きている。
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
この歌も、ウプラさんの歌と同じく、当然そこへ繋がる時代の設定である。
下句は実体験が詠われているので、強みがあるが、
「欲しがりません」の語から、当然のように繋がる時代を持ってきたこと、
面白味には欠ける。
「外し」て、今の時代のことを詠うひさおさんの歌が見たかった。
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
姑さん(娘さんが嫁いだ先の)が、「もうせんでよろし」と言ったという。
このことを考えると、恐らくこの姑さんは高齢で、身体が少し不自由なのではないか。
あれこれと世話をするお嫁さん(作者の娘さん)に、「そんなにしなくてもいいよ」
と言っているのではないか。
ただ、何をせんでよいのか、あと五センチほど具体が欲しい。
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
よく分かる。今生ではもうよいのだが、来世では、やはり高身長が
「欲しいもの」の第一希望であるという。具体的で、率直で、面白い。
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
投稿日 | : 2020/04/30(Thu) 13:53 |
投稿者 | : フミコ |
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1. 欲しがりませんと声を合はせて暗かつた非国民と人を打てばなほ ウプラ
国民一丸となってこの大戦に勝利し、目標を達成しようとするスローガンが掲げられ、老若男女すべての国民に浸透させ洗脳されて生きていた第二次世界大戦当時の世相。
自分達の生き辛さを規格外れの生き方をする人々への非難の矢に変える。
意識的に、また無意識のうちに他人を貶める「非国民」という言葉。
幼少期にあっても記憶の底にこびりついた暗くて心底寒い時代でした。
2. いまよりは欲しがりません湖岸散歩ひ孫に会うも足の向くまま さらら
毎日の楽しみである湖岸の散歩を上回る楽しみが発生。
それは気の向くまま近くに住む曾孫に会いに行けるから。
今までは散歩に行けない日は残念な気分だったのにそんなことはこの楽しみの前には二の次になった。
行動的なひい婆様の幸せに浸っておられる歌。
3. ウエブという手段を手に入れたるわれら欲しがりません還る切符は たかし
いまや、日本社会も津々浦々までwebという通信網に囚われ飛躍的に便利を手に入れた。
時には過去ののんびりもったりを懐かしむ事があっても、もう過去に戻る手がかりを欲しがったりはしない。
Web社会を肯定的に生きる現代人の気持ちを代表している感慨と読みました。
4. 勝つまでは欲しがりません白米は買へずに芋やだんごを食ひき ひさお
前の大戦中の体験でしょうか。
白米は買えずとも芋やだんごが食べられたのだから都会の食糧事情ではないように思いました。
しかし、作者の過去の歌に実家の稲作の手伝いをしたという歌があったのでお米不足は一般社会的な現象として詠われたのかも知れませんね。
訪問着一枚がお米の前では5升に替わるのがやっとだった大戦末期、敗戦直後。
大百姓と言われた農家にとってはまさにバブル期だったのでしょう。
5. 言い掛ける欲しがりません打ち消してもうせんでよろし娘に姑は ひらら
お姑さんと孫娘さんのちょっとした諍いの場面でしょうか。
上の句と下の句の状況が食い違って想像できてしまうのでちょっとややこしいです。
原因は、「もうせんでよろし」これが「もう言わんでよろし」なら想像の断裂は起きないと思いました。
6. 今はもう欲しがりません高身長然るに来世の第一希望 フミコ
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」
Re: 4/30 題詠「マスク」・鑑賞&批評「欲しがりません」