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H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2018/11/23(Fri) 10:55
投稿者 フミコ
参照先
1/10 鑑賞&批評 「街」一覧

1. 歌友住む瀬田の施設の街並みも慣れてコの字に運転捌く  さらら

2. 人、クルマ、行き交うここは「辻」という街の変貌もっとも激し  たかし

3. a われ知らぬ街並み歩く戸惑いもコンビニあれば心強くて  なか
b 長き夜に街灯つらなる道歩む〈平成〉に似て〈暗明暗明〉 なか

4. 東海道と中山道の通る街草津に名物「うばがもち」あり  ひさお

5. 比叡より黄葉紅葉なだれきて修学院の街路あかるし  ひらら

6. 久方に歩いた街の変貌に被災地思う平成の暮れ  ひろゆき

7. 金色の輝き尽くしし銀杏並木街道一キロ時雨に昏む  フミコ
    (安曇川 藤樹街道)
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Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 15:40
投稿者 ひらら
参照先
題詠 「新」詠草

年酒と紀の国御坊の新走り杯に受けいる氏神の苑
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 15:30
投稿者 ひさお
参照先
題詠 新
新しき年のあけぼの窓に見る山の向かうの天射す光   ひさお
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 15:27
投稿者 ひさお
参照先
題詠 街 感想・批評

1. 歌友住む瀬田の施設の街並みも慣れてコの字に運転捌く  さらら
「施設」は老人ホームなどの施設らしい。そこに入っておられる
歌友を何度も訪れているので、瀬田の街並みにも慣れ、コの字
カーブも楽々捌いています。歌友もお元気でよくお話のできる
ようで、お互い楽しい訪問となっているようだ。

2. 人、クルマ、行き交うここは「辻」という街の変貌もっとも激し  たかし
「変貌もっとも激し」なので、新規ビルの建設や建物の建て替えなど
が盛んに行われている活気ある街だ。人通りや車の通行も多い。
日本中のほとんどの地域で、人口減少に転じつつある状況にも拘わらず、
発展しつつある街のようだ。「辻」という名称からも、昔から交通の要衝
であったのであろう。「もっとも激し」の「もっとも」は比較対象が不特定
なので相応しくないように思われる。

3. 1 われ知らぬ街並み歩く戸惑いもコンビニあれば心強くて  なか
夕方近くや夜などに、知らない街を歩くには戸惑いを感じる。
そんな時、照明の明るいコンビニがあると、ほっとする。
「心強くて」という表現は、心強さがそれほどでなく、中途半端な
感じを受ける。
2 長き夜に街灯つらなる道歩む〈平成〉に似て〈暗明暗明〉 なか
「暗明暗明」は街灯の灯っているところと、光の途切れるところ
を表現しつつ、いいことと悪いことが繰り返しおこったことを言って
いるのだろうか。「長き夜に」とは秋の夜であろうか。この短歌には
フィットしていないように感じる。<平成>に似ての意味は?平成を
振り返ると、いいこと悪いことがそれぞれたくさんあったと言っているのか。


4. 東海道と中山道の通る街草津に名物「うばがもち」あり  ひさお

5. 比叡より黄葉紅葉なだれきて修学院の街路あかるし  ひらら
修学院の周りの街路に黄葉紅葉がいっぱい落ちて、明るく
感じるほどだ。これは東側の比叡山の方角からあおられて
落ちてきたものだ。「なだれきて」とあるので、落葉は相当多い
ようだ。
「比叡」とは比叡山のことと思われる。「山」の省略は一般的に認知
されているのかどうか教えてください。

6. 久方に歩いた街の変貌に被災地思う平成の暮れ  ひろゆき
「久方に」については、前回「歩」でも述べたのでここでは
省略し、作者は久しぶりという意味で表現したと解します。
久しぶりに歩いた街は変貌していた。
「被災地思う」の被災地は今歩いている街なのか、それとも
他の地震や台風、水害などの被災地なのか。
今歩いている街なら「被災」を思うとなるのではないか。とすると、
今歩いている街ではないのだ。今歩いている街の災害による
変貌を目の当たりにして、他の被災地にも思いを馳せたのだろう。
そのあたり、ややあいまいな表現のように思う。

7. 金色の輝き尽くしし銀杏並木街道一キロ時雨に昏む  フミコ
    (安曇川 藤樹街道)
「尽くしし」はつきたということではなく、きわめたという意味に
解釈すべきであろう。
まばゆいばかりの銀杏の黄葉。今は時雨れて、あたりが
昏くなってきたが、それでもその輝きを目にすることができる。
藤樹街道の銀杏並木のすごい黄葉を詠ったもの。
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 13:58
投稿者 フミコ
参照先
鑑賞&批評 「街」

1. 歌友住む瀬田の施設の街並みも慣れてコの字に運転捌く  さらら
歌友を度々車で訪ねているうちに周辺の土地勘もすっかり頭に入って、コの字捌きも堂に入ったもの。
ベテランのタクシー・ドライバーみたいでカッコいい。
何度行っても地図が頭に入らない私には天才に思えます。

2. 人、クルマ、行き交うここは「辻」という街の変貌もっとも激し  たかし
三方向からの出会い、侵入、三方向への拡散、旅立ち、いってみれば「るつぼ」の激しさ、街路の変化の多様さを直視する現場のような。
(「辻」というと、昔から何か得体の知れないおどろおどろしい雰囲気(逢魔ヶ辻、逢魔ヶ刻)とかも含んだ異空間の響きを感じます。古い言い方にノスタルジーが漂い、かえって新鮮。)

3.  a. われ知らぬ街並み歩く戸惑いもコンビニあれば心強くて  なか
都会では、見えない頃に次のコンビニが現れる。
コンビニは系列による統一された外観のため親しみ、安らぎ、生活感が生まれる。
重心が戻ったような、コンビニ男子!
b.  長き夜に街灯つらなる道歩む〈平成〉に似て〈暗明暗明〉 なか
〈暗明暗明〉…明暗明暗でないところが暗示的、斬新。
重心が浮遊しているような、平成の世の終幕を秒読みしている不安、不安定な平和を象徴する声なき声というところか、何やら不気味な足音のようでもある。

4. 東海道と中山道の通る街草津に名物「うばがもち」あり  ひさお
草津名物「うばがもち」、草津を通った時にどっしりとした黒い大きなお店を見かけました。
多分、あれがそうだろうという店の「うばがもち」と大きく書かれた幟旗を思い出しました。餅は買わなかったけれど歴史の重みというか、幾重にも重なる庶民の足跡が、武家の行列がふと眼前をよぎったような風を感じる素敵な街道筋だと思った記憶があります。

5. 比叡より黄葉紅葉なだれきて修学院の街路あかるし  ひらら
黄葉紅葉なだれきて…が、いいなぁと思いました。
あかやきいろの移り行きの勢いを眼前に、川のような流れが浮かぶ。
修学院というどっしりとした固有名詞に街路の紅葉が趣を醸し出していると思います。華やかにして静謐。辻が花模様の名物裂れを見るよう。

6. 久方に歩いた街の変貌に被災地思う平成の暮れ  ひろゆき
モンダイの、「久方」ですね。
久しぶりに歩いた街の景色も流れも随分変わったなぁ、被災地や被災者達はどうされているかナ…など過るこのごろ。
平成最後の年の暮れも近い、万博招致の喜びも身近に感じられない、明るさ活気を感じられない年の暮れ…
変貌に希望が持ちにくいだるさを詠われていると感じる。

7. 金色の輝き尽くしし銀杏並木街道一キロ時雨に昏む  フミコ
    (安曇川 藤樹街道)
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 13:55
投稿者 フミコ
参照先
焼き芋のにおい撒きつつ英字新聞京大前で降りて行きたり フミコ
Re: H.31.1.10  題詠「新」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 11:36
投稿者 ひろゆき
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新年の歌会はじめの卓上に和洋菓並べて声のはつらつ
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 11:06
投稿者 ひろゆき
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1. 歌友住む瀬田の施設の街並みも慣れてコの字に運転捌く  さらら
施設に居住されている歌友への心遣いに何度も訪問しているうちに、大きな施設への入り口もしくは駐車場へと車を操作している間にコの字に回っていた運転もなんでもなくなったと。友情の篤さをうかがわせる。

2. 人、クルマ、行き交うここは「辻」という街の変貌もっとも激し  たかし
今までなかった道路が十字、五差路以上の道路形態に造り替えられた街に人・車等が頻繁に行き交う。おそらく人呼んで〇〇辻と呼称されているのであろう。便利さと騒音かき混ぜて街は変貌していく。

3. われ知らぬ街並み歩く戸惑いもコンビニあれば心強くて  なか
コンビニあるところは近くに家並が形成され戸惑えば聞くことが出来るという安心感を醸し出す。だから、見知らぬ土地への探索も旅もできるのだろうと思う。

4. 東海道と中山道の通る街草津に名物「うばがもち」あり  ひさお
 上句で所在する関西の草津の位置を下句で名物菓「うばがもち」によって、同漢字による東北の草津との違いを、自己の住む街を詠われた。

5. 比叡より黄葉紅葉なだれきて修学院の街路あかるし  ひらら
修学院の街路と詠われている道は高野川に沿った道であろう。遠くの外景が黄と紅の葉が混じりあい、美しさを見せる。作者はその美しさをあかるしと詠まれたのであろう。

6. 久方に歩いた街の変貌に被災地思う平成の暮れ  ひろゆき
変貌は変容でした。
7. 金色の輝き尽くしし銀杏並木街道一キロ時雨に昏む  フミコ
    (安曇川 藤樹街道)
 1キロの銀杏並木の街道が黄金色に美しく輝いていたのであろう。“尽くしし”にその景を詠いつつ、時雨に遭った悔しさ、暗さを“昏む≠ニいう語で結ぶ。銀杏はいちょうもしくは公孫樹が望ましいと思います。
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/10(Thu) 01:09
投稿者 なか
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題詠 「新」提出します

新しき世へ駆け抜けた志士たちに時間(とき)はもうない 未来はわれに
おめでとうございます。
投稿日 : 2019/01/02(Wed) 19:10
投稿者 フミコ
参照先
新年おめでとうございます。
たかしキャップ:早々のご挨拶、恐縮です。
今年もご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
みなみなさま:どうかよろしくお引き回しくださいませ。
ノルマを楽しみましょう。

年末年始の慌ただしさのなかにも「たどたど」のない物足りなさも過りました。

Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2019/01/02(Wed) 08:03
投稿者 たかし
参照先
たどたど題詠、フミコさん今年もよろしくお願いします。メンバーのみなさんもよろしくお願いします。
あとになりましたが、新年おめでとうございます
Re: H.31.1.10  題詠「新」・鑑賞&批評「街」
投稿日 : 2018/11/25(Sun) 11:23
投稿者 フミコ
参照先

スケジュール

※ 暫く休会!! (11/29)、(12月全て)、(1/3)お休みです。※
 
再開は、平成31年1月10日(木)

鑑賞&批評 「街」
題詠 「新」
出題 さららさん

少し早いのですが…
来年も佳き歌会がもてますよう、皆様よろしくお願いいたします。

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