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2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/15(Fri) 08:48 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
H.31. 2. 21 (木)
鑑賞&批評 「習」
題詠 「蜜」
出題 さららさん
★ ★ ★ ★ ★
2/21 鑑賞&批評 「習」詠草一覧
1. こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 14:03 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
1.こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
困ったときなど いつも ご主人よりの 祝詞がひとりでにでていのりになる。
ことあるごとに お念仏を称えていた亡き祖母を思い出す。
祝詞 は 明るい感じがします。
2.歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんのらくがき1歳児の初習い さらら
琴葉ちゃんの仕草をとりまき見守る家族が見える。
繰り返す らせんの落書き 具体的な動作がいい。
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 12:58 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
困ったときの神頼み 長い人生に誰もが遭遇する諸々の辛苦 納得できる。
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
一歳児は「こ」とお読み下さい。 ひさおさんのご指摘の破調は緩和されるかも。
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
異端から外れる生き方応援します。私の交流する友達は枠からはみ出しの方が多くて
楽しいです。
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
書道と道がつくとイメージが変わりますね。着付けと装道のように。
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
奥様から教えて頂かれたメニュ ひとりのお膳にあたたかく香ってくるようです。
5 6 5 8 7 57577の調べを大事にするか 31文字にこだわるか
みなさまの歌つくりのご意見をお聞きしたい。
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
年齢差のある子と文庫コーナーに本を選る読書家のフアミリーの一コマを見る。
とても豊かな時間ですね。
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
小学生のころ 学童と呼ばれていたころに習ってきた学科 読み書きそろばんは
その当時は義務教育 今は古語となってしまった。時代の経過とともに電子辞書
計算機 スマホなど常用する昨今です。
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 12:39 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
鑑賞&批評「習」
1. こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく
フミコ
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
一歳からお習字とはすばらしい、栴檀は双葉より芳し。
「歌うようならせんの落書き」って、それだけで楽し気に伸び伸びと筆を動かし、喜々としているおさな児が浮かぶ。
それを見守る家族の笑顔、はつ春の明るさに満ちる。♪まで浮かんできます。
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
こんなに前向き、活動的なシルバーエイジなかなか居ません。
講習会場、まわりはうんと若い年下ばかり。
見る人は拍手喝采、あるいは羨望、あるいは負け惜しみをいだくでしょう。
「異端」の思いはむしろ作者自身の心に湧いた遠慮っぽい気持ち?
三日後に合格されたとか、おめでとうございます。
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
習字から書道に替わる明確な年齢の線引きは曖昧だと思いますが、この一首を読んだ初めの印象は、萩原 慎一郎氏の歌集「滑走路」が作者の心に翳す、透明なモヤというか、エア・カーテンみたいなものを感じました。
娘さんの心が滑走し、逍遥し、時には止まり木を求める躊躇いの歩みを父親として、あるいは男性としての眼差しで見守る事が娘さんにとって消えないプレゼントになると思います。
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
結句に思わず立ち止まりました。
関係のない言葉の筈なのに切ない、
せいいっぱいの愛を感じさせる空気感。
将来を見据えて、作者と奥様は濃密な時間を共有されたと思います。
作者にとってはお互いの、なにものにも代えがたい大切な時間の思い出。こうして歌に刻むことによっていつまでも消えることはない自分史のページ。じわりと涙をさそわれました。
豚汁、と、など、の間に一文字ある方が息継ぎしやすいかと思いました。
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
文学にかけて、おばあさまに圧倒的な信頼をよせるお孫さんにせがまれて、一緒に書店へ行かれた時の一首と読みました。
書店で祖母と孫のツーショットは、そこに流れるゆったりとした時間、穏やかな家族関係、お孫さんの真摯な学習意欲など想像させて気持ちのいい光景が醸し出されています。
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
「読み書きそろばん」知性の土台。
「愛情」を除く、人生を導く基本中の基本ととらえてきました。
この言葉は聞かなくなって久しいですね。
でも、義務教育で身につく筈のスキルに無縁のまま社会に出てしまった若者が結構いると聞きます。
ピラミッドの上部と下層の間に断裂があり、如何せん「話せば解る」というのも今や神話に。
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 11:15 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
題詠 「習」 批評・感想
1. こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
苦しいときの神頼みとは言え、祝詞をつぶやくことができるのだから、
霊験あらたかであろう。作者のお連れ合いはまさに神の使者である。
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
一歳児に筆記用具(クレパス?)を持たせて、気の向くままに
書かせている。その子は「パパママ琴葉」と歌うように声を出し
ながら、らせん状の落書きをしている。「琴葉」というのはその子
の名前であろう。
初句6字、二句8字、三句5字、四句8字、結句11字 合計38字。
定型からかなり外れているようだ。
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
73歳の作者がフォークリフトの運転技能講習を受講した。他の受講者
は多分20代から40代くらいであろう。自分だけ飛びぬけて高齢で
あるので、場違いなところへ来た異端児とめげてしまった。積極的に
新しいことに挑戦しながらも、一時的に弱気になってひるんでしまう
ところは人間的で好感が持てる。
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
「私」には娘さんの人間としての個性の確立と、書道で書く文字の
「私」の両方の意味があるようだ。娘さんの成長していることを習字から
書道、さらに滑走ということばでうまく表現した。
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
梶井基次郎の『檸檬』が教材になっている子の現代国語。作者は
その子と本屋の文庫コーナーで『檸檬』を見つけて選りだした。
私たちの学生時代は梶井基次郎のことは習ったことがなかった。今
は現代国語で取り上げられていることを、この作品で教えてもらった。
私は知らないが、文庫本ではめったに『檸檬』を見つけることができないの
であろう。そうでなければ、この作品に発見や驚きはないように思う。
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
「習い来た」という複合動詞。これは問題ないか。
習い込む 習い取るという用語はあるので、問題ないのか?
習い来るとはどういう意味になるか。ある期間継続的に習うということ
を言いたいのであろう。だから単に「習いたる」としなかったのだろう。
題詠「蜜」
鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 10:13 |
投稿者 | : ひろゆき |
参照先 | : |
1. こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
お連れ合いさんは宮司さんなのですね。参詣する人への祈祷文を覚えて自身をその厄から解放されるようにと。高齢化社会にあつて自助自力によって生き抜く術を心得ておられる。結句がいい。
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
可愛いですね。目に見えるようです。琴葉は1歳児の名前だろう。教えられて、ただただ自分の名を口にしながらパパとママ、そして自分を描く。“らせんの落書き≠ェよく効いている。
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
古希を超えてなお新しい技術習得にかける熱情を詠う。下句音数が多いこともあり、異端の思いが“つつ≠ニ時間継続の中でと読めるが「受ける」こと自体ではないでしょうか。‥受ける73歳異‥
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
書道は自分の形を表す文字。娘が自分の形づくりをはじめて創り出してゆく形の中に私もいっしょに居、わたしの形づくりをしているという。
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
奥様から料理を習われたことが今活きて、日日の総菜を作っている。なかでもと取り上げられた詠みの料理。男性だから武骨という言葉を持ってこられたのか。「われの味して」ではどうか。
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
梶井基次郎の代表作。寺町二条の果物店(今はない)を主材として。お孫さんとともに文庫本コーナーで探しておられる様子が楽しさにあふれている。子は有ったと叫んだのではないか、と思わせる。
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
鑑賞&批評「習」提出します
投稿日 | : 2019/02/21(Thu) 08:18 |
投稿者 | : なか |
参照先 | : |
1. こわい時しんぱいな時いたい時夫に習いし祝詞つぶやく フミコ
祝詞には霊力が宿り、口述することにより、この力が発揮されるのではと思います。作者の日々の不安を「祝詞つぶやく」ことで追い払おうとされている作者。また、もっとも信頼のおける連れ合いの方から教わったのですから、より心強く思っておられるのではないでしょうか。
2. 歌うようにパパママ琴葉と繰り返しらせんの落書き1歳児の初習い さらら
作者の優しいまなざしを感じます。幼な子が知らずに描いている「らせん」に、脈々とした命のつながりを感じました。ただ螺旋を描いたというだけでなく、神秘を感じました。
3. フォークリフト運転技能講習を受けつつ73歳異端の思い たかし
作者が感じておられる「異端の思い」。
「いいじゃん。別に受けても。それが何か?」というふうにもとらえられるし、「すみません。ほんとに」というふうにもとらえられる。私は前者でとらえていますが…。この「異端」をどうとらえるか。読み手の力を試されている歌ですね。
4. 習字から書道に変わる筆運び滑走をする娘の「私」 なか
よろしくお願いいたします。
5. ハンバーグ豚汁など作ること妻から習ひき武骨にあれど ひさお
奥様の表情や評価はどうなのでしょう。酷評ならば愛情の裏返しで、高評価なら才能があるということ。教わりながら一緒に食事をすることはとても素敵なことだと思います。独りの食事は味気ないものです。
6. 基次郎を現代国語に習う子と『檸檬』を選りぬ文庫コーナーに ひらら
教科書でならう教材だけではなく、短編を多く書いた梶井基次郎の作品に触れてほしいという母親としての思いが読み取れます。基次郎と『檸檬』が表現で重なっているように思いますが、いかがでしょうか。
「こうしたらどうですか?」と提案できないのにすみません。
7. 学童と呼ばれしときに習い来た読み書きそろばん今や古語なる ひろゆき
学習の表現は時代とともに変化してゆく。しかし、変わらないものは、学習に取り組んだおのおのの時代の子どもたちとそこから得た知識、教養。「読み書きそろばん」を今は「勉強」と「学習」としか言わなくなった(?)現在。言葉に能動的な要素が含まれていないように感じます。ひろゆきさんはどのように思われますか?
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/15(Fri) 14:16 |
投稿者 | : フミコ |
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了解しました。(他の方々も問題ない...と言われると勝手に決めまして)
2/28、3/7、たどたど休暇。
再開は、3/14(木)で、よろしくお願いいたします。
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
Re: 2/21 題詠「蜜」、鑑賞&批評「習」
投稿日 | : 2019/02/15(Fri) 10:09 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
3月10日がWEB歌会なのですが、フミコさん、たどたど題詠、
2月28日はお休みにしますか?
そうすると、来週21日は題詠ありですが、その次は一度休み。
3月は14日から・・・ということにしますか。
みなさん意見をどうぞ。