トップページ > 記事閲覧
3/28 題詠「友」・鑑賞&批評「混」
投稿日 | : 2019/03/22(Fri) 09:01 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
次回、 H.31.3.28 (木)
鑑賞&批評 「混」
題詠 「友」
出題 ひさおさん
★ ★ ★ ★ ★ ★
3/28 (木) 鑑賞&批評 「混」 詠草一覧
1. 歌詠めず考え歩く吾と共に靴の音さえ混沌の中 なか
2. 汚染水百万トンも溜まりゐてなす術のなき日本の混迷 ひさお
3. 杉と檜見分けはつけど翌檜の混じらば怪し木木談義尽きず ひらら
4. 目が先に春が来たよとわれに告ぐ空中混じる杉の花粉ら ひろゆき
5. 赤・青・黄・白に混ぜありガラポンのほんとにあるのか金色特賞 フミコ
6. 赤と白狂おしく混じり咲く木瓜の小木今年つぼみの多し たかし
Re: 3/28 ・鑑賞&批評「混」
投稿日 | : 2019/03/28(Thu) 10:38 |
投稿者 | : ひろゆき |
参照先 | : |
1. 歌詠めず考え歩く吾と共に靴の音さえ混沌の中 なか
歌句を生み出すために考えながら歩く。考えのゆらぎに影響されてそこから生じる靴音さへ映すように強弱、乱れを生じ、聞くという。「吾とともに」は「吾に添う」ではどうでしょうか。
2. 汚染水百万トンも溜まりゐてなす術のなき日本の混迷 ひさお
時宜を得た作品。汚染水の処分方法が決まらない。浄化処理したタンク水から基準を上回る放射性物質も検出。経産省、東電ともども住民の意見を聞く姿勢に欠けると。
3. 杉と檜見分けはつけど翌檜の混じらば怪し木木談義尽きず ひらら
翌檜・アスナロが加われば葉の大きさ、広さなど下から見上げての推測・観照に私論を交えてけんけんがくがくの長論議になるという。
4. 目が先に春が来たよとわれに告ぐ空中混じる杉の花粉ら ひろゆき
毎年のことながら。
5. 赤・青・黄・白に混ぜありガラポンのほんとにあるのか金色特賞 フミコ
ガラポンとはくじ引きの器具のことと解釈。最近は比較的良識が強まり、だれだれ様と名まで発表。
ただし何本と書かれていないことが多いという。主催者を信じるよりほかないですね。
6. 赤と白狂おしく混じり咲く木瓜の小木今年つぼみの多し たかし
赤白の花が無数に咲くという木瓜、今年はつぼみが多いという。「狂おしく咲く」という言葉に作者は雨などによる落下をせずに咲き誇ってくれることの願いを強めておられる。
Re: 3/28 題詠「友」・鑑賞&批評「混」
投稿日 | : 2019/03/28(Thu) 10:17 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
題詠 今週の題
気 でお願いします。
すみません。 「友」の詠草のうしろに「ひさお」を入れるのを
忘れました。
Re: 3/28 題詠「友」・鑑賞&批評「混」
Re: 3/28 題詠「友」・鑑賞&批評「混」
投稿日 | : 2019/03/28(Thu) 10:12 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
題詠 「混」 感想・批評
1. 歌詠めず考え歩く吾と共に靴の音さえ混沌の中 なか
自分のことを詠っているのだから「吾と共に」は不要と
思う。「靴の音さえ混沌の中」とはどのような状況であろうか。
普通に歩いているときの音とは異なり、変なリズムの音になって
いるというのであろうか。「混沌の中」の意味が私には不明である。
2. 汚染水百万トンも溜まりゐてなす術のなき日本の混迷 ひさお
3. 杉と檜見分けはつけど翌檜の混じらば怪し木木談義尽きず ひらら
友人と木についての話をしていると、興味深いので、いつまでも
話がつきない。そのうち話題は「あすなろ」の見分け方ということに
なって、お互い自信がないということになった。
「木木談義」とはめずらしい。
4. 目が先に春が来たよとわれに告ぐ空中混じる杉の花粉ら ひろゆき
花粉症の苦しみ。まず目に感じるらしいことをこの作品で知った。
「空中混じる」は単なる花粉の状況説明なので不要と思われる。
5. 赤・青・黄・白に混ぜありガラポンのほんとにあるのか金色特賞 フミコ
どう見ても特賞の金色が見えない。いんちきのガラポンではないかと
作者は疑念をもったらしい。
中の玉の色の見えるガラポンはめずらしいのではないか。
6. 赤と白狂おしく混じり咲く木瓜の小木今年つぼみの多し たかし
「狂おしく混じり咲く」と「つぼみの多し」との関係はどうなのか。
@ 例年狂おしく混じり咲くが、今年はまだつぼみである。
A 今年既に狂おしく混じり咲いており、しかもまだつぼみが多く残っている。
多分@であろう。
私の木瓜の盆栽は赤一色で、たしかにつぼみがびっしりついています。
Re: 鑑賞&批評「混」
投稿日 | : 2019/03/28(Thu) 09:44 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
1. 歌詠めず考え歩く吾と共に靴の音さえ混沌の中 なか
とってもよくわかる歌です。
わかるだけに感動に繋がりにくいのではと。
特に初句…誰の経験にもある事だと思いますが、それ故に歌全体を平凡にしてしまっていないでしょうか。
私もこの題詠の会で、「歌を作る歌はつまらない」と学びました。
何故つまらないのかが解らなかったのですが、何となくわかるような歌に出会うことがあります。
感覚的におぼろげに、自分ではまだ文章化できない曖昧な理解なのですが。
2. 汚染水百万トンも溜まりゐてなす術のなき日本の混迷 ひさお
宇宙に輝く「水の惑星」地球。
循環出来ない水の未来は人類の未来。
お先は真っ暗闇。
まさか、政府が投げたとは思いたくはないのですが進まない対策。
混迷の終着に今のところ明るさはない。
私もこのような広い大きな目で社会詠を詠んでみたいです。
(自分の知識と理解、分析力の不足を痛感します。)
3. 杉と檜見分けはつけど翌檜の混じらば怪し木木談義尽きず ひらら
「明日は必ず檜になろう」と健気なお話になるあすなろ。
実物を認識したことが無いのが私の鑑賞を上ずったものにしている原因と思います。
春の日差しを浴びながら、ああだこうだと楽しい語らい。
木々談義というのがいいですね。
同好の士が時を忘れてうらうらと。
4. 目が先に春が来たよとわれに告ぐ空中混じる杉の花粉ら ひろゆき
花粉症アンテナが杉花粉に鋭敏に反応している。
作者は目からくるタイプ。
上の句はいい感じ。下の句がぎこちなく感じます。
空中混じる…空中と混じるの間に一文字ほしい。
花粉ら…の、ら…は、花粉の集団のように読めたりする。
分量や種類を言うなら別の言葉にしてはいかがでしょうか。
…
5. 赤・青・黄・白に混ぜありガラポンの ほんとにあるのか金色特賞 フミコ
6. 赤と白狂おしく混じり咲く木瓜の小木今年つぼみの多し たかし
接近して植わっている赤花の木瓜と、白花の木瓜の枝が入り混じって双方の競演かとも思うし、赤白の絞り花が豪華な振袖を連想させているのかとも思いました。木瓜は結構株が広がるので、小木となると作者が植えられたのかとも思います。年を追うごとに花も増えるし、実もごろごろ成るのでしょう。今年はつぼみが多いとか。楽しみですね。