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7/11 7/11 題詠「旅」 ・ 鑑賞&批評 「濁」
投稿日 | : 2019/07/05(Fri) 09:39 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
次回、 7/11 (木)
鑑賞&批評 「濁」
題詠 「旅」
出題 さららさん
★ ★ ★ ★ ★
7/11 鑑賞&批評 「濁」
1. 濁流に大きな被災を受けたまち一年経つも復旧見えず ひろゆき
2. 新穀を神に礼(らい)なす濁り酒 味が、匂いが、誰(た)も頂かず フミコ
3. おさな子は濁りなき瞳にわが口もと童謡歌うを見つめ褒めたる さらら
4. 日本も濁りて生きるか対韓国輸出規制強化、商業捕鯨再開 たかし
5. X線の画像を見せて医師は言ふ白き濁りが肺炎なりと ひさお
6. 台風の過ぎにし朝明土色に逆巻く濁流渦なす安曇川 ひらら
題詠「旅」
Re: 7/11 7/11 題詠「旅」 ・ 鑑賞&批評 「濁」
投稿日 | : 2019/07/11(Thu) 08:38 |
投稿者 | : ひろゆき |
参照先 | : |
1. 濁流に大きな被災を受けたまち一年経つも復旧見えず ひろゆき
被災と受けたが重なっている。被災の語は災害でした。
2. 新穀を神に礼(らい)なす濁り酒 味が、匂いが、誰(た)も頂かず フミコ
はや新米による濁り酒。神への新米収穫を礼・感謝として、濁り酒として奉納したその濁り酒が誰にも好まれず、作者の思惑違いを詠う。
3. おさな子は濁りなき瞳にわが口もと童謡歌うを見つめ褒めたる さらら
音数5・9・7・8・7の36音。状景としてよく解るが、作者としての感性から音数が多くなっているようである。例えば“わが口もと≠フ“わが≠ヘ不要。で、失礼を承知の上で語順を変えて、「おさな子は童謡歌う口もとを濁りなき目で見つめ褒めたる」ではどうでしょうか。
4. 日本も濁りて生きるか対韓国輸出規制強化、商業捕鯨再開 たかし
この歌の対韓国輸出規制強化が “濁りて生きる≠アとになるのかどうか。国益のための経済活動としてみると、時事社会の検証としては難しいところです。商業捕鯨再開は関係ないように思うので削除して、「日本も濁りて生きるか徴用工と輸出規制のマッチレースを」ではどうでしょう。日韓の間で新聞によく上がる話題をとして。
5. X線の画像を見せて医師は言ふ白き濁りが肺炎なりと ひさお
医師は肺炎を併発していますよと注目・注意してみないと分からないほどの“白き濁り≠指し棒で伝えているのであろう。そのことの作者の深い苦しみや悲しみが “ 肺炎なりと≠ナこの歌の「止め」をしておられるように読みました。
6. 台風の過ぎにし朝明土色に逆巻く濁流渦なす安曇川 ひらら
状景の主体、安曇川を2句目に「台風の過ぎにし安曇川」朝あけの土色逆巻き濁流渦なす、ではどうでしょう。恐怖・脅威を感じながら詠まれたことでしょう。安曇川の深緑(ふかみどり)色した清流澄明を追憶しながらの鑑賞・評です。朝明は「朝あけ」として多く用いられているようです。
題詠「旅」