トップページ > 記事閲覧
10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/09/27(Fri) 09:10 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
次回 10/3 (木)
鑑賞&批評 「パン」
題詠 「切手」
出題 たかしさん
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
10/3 パン
1. 望の月のごときもちもちメロンパン秋の夜長にかじりついてる ゆき
2. 夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む さらら
3. 『奇巌城』はた『八点鐘』本の虫に少年われを変えたるルパン たかし
4. テニスの東レパン・パシフィックオープンに大坂なおみ打つ千切り優勝 ひさお
5. 窯(オーブン)の開(あ)きアンパンマンパンの焼き上がりレジの横にて見つめ待つ幼 ひらら
6. 焼け跡の雨後のタケノコ闇市のふすまのパンに命つながる フミコ
(焼け跡…東京大空襲による焼野原)
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 18:14 |
投稿者 | : 蔦の道 |
参照先 | : |
フミコさんがリーダーさんでいらっしゃるのですね。お断りが遅れましてごめんなさい。
たかしさん、お伝え有難うございました。
お言葉に甘えて、短い感想を書いてみましたが、なんせ初参加者が、御大層なことを偉そうに・・と逡巡いたしました。
もう少し皆様のやり取りを拝見しつつ、恐る恐る述べさせていただきます。
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 18:01 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
みなさん、
新しい方が「たどたど」の仲間に入ってくれました。
蔦の道さんです。
↓下の方に行ってしまいましたが、自己紹介もされています。
どうぞ、よろしく。
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 15:52 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
テニス(木曜会)の懇親会があり遅れました。
1. 望の月のごときもちもちメロンパン秋の夜長にかじりついてる ゆき
メロンパンにはいろんな形があるようだ。作者は満月のように丸いメロン
パンをかじっている。
「もちもち」は形が丸いだけではなく、触感がもちもちしていることをも表して
いるようだ。
虫の音の聞こえる秋の夜更け。メロンパンをかじりながら読書あるいは
作歌に励んでいるのであろうか。
2. 夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む さらら
美容と健康のため夜食を食べないのではなく、暑さのため食欲不振に
陥って食べられなくなったようだ。秋になり少し食欲が回復し、黒糖蒸し
パンを食べるようになった。これから食欲の秋が本格化してくるであろう
から、まもなく作者本来の状態に戻られるであろう。
3. 『奇巌城』はた『八点鐘』本の虫に少年われを変えたるルパン たかし
「パン」の題詠に「ルパン」を持ってくるとは見事です。
怪盗ルパンの『奇巌城』や『八点鐘』を夢中で読んだ少年時代。
読書好きの基礎はそれによって築かれた。好奇心旺盛な性格も
その影響かもしれない。
4. テニスの東レパン・パシフィックオープンに大坂なおみ打つ千切り優勝 ひさお
5. 窯(オーブン)の開(あ)きアンパンマンパンの焼き上がりレジの横にて見つめ待つ幼 ひらら
パンを買うとオーブンで焼いてくれる店らしい。アンパンマンパンを買い、オーブンで
焼いている。その間、レジの横で2〜3人の幼子が焼きあがるのを待っている。
全体に字数が多いので、5句「見つめ待つ幼ら」の字数を減らしたい。
「見つめる幼ら」だと一字しか減らないが。「待つ」はなくてもいいと思われる。
6. 焼け跡の雨後のタケノコ闇市のふすまのパンに命つながる フミコ
(焼け跡…東京大空襲による焼野原)
アメリカ軍による東京空襲は昭和17年から始まっているが、まだ散発的
なものであった。
昭和20年3月10日の東京大空襲では、墨田川の東の下町が徹底的にやられた。
そのころ作者は東京におられ空襲を体験されたようだ。焼け跡に雨後のタケノコ
のように闇市ができた。食べ物のない庶民の命をつないだのは闇市のふすまのパン
であったという。
ふすまというのはネットで調べると、小麦の胚乳部分を除いた表皮と胚芽を言うとの
こと。
現在のふすまパンは糖分を抑えるため、わざとふすまを加えている。
闇市で売られたパンは美容と健康のことを考えたふすまパンではなく、劣悪なまずい
パンであったのであろう。お金のある人はそれを買って食べ命を繋いだ。
東京大空襲を体験された作者の厳しい貴重な体験談である。
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 15:17 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
1. 望の月のごときもちもちメロンパン秋の夜長にかじりついてる ゆき
このごろパンなのに食感が「もちもち」したものがありますね。
このメロンパンもその「もちもちパン」。
歌としては「望の月」、「秋の夜長」と言葉が続いて、なにか高尚な次の言葉を期待したが、
「かじりついてる」というところに落ち着いた。
メロンパンに対して「食べる」以外のアクションになってもよかったような気がする。
2. 夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む さらら
まさに食欲の秋を地でゆくような歌。
黒糖蒸しパンというのが、いかにも腹が減ったときに食べるパン。
夏には夜食はしないという決意をしたが、
季節が秋になって、どうもそうはゆかないのです。
作者らしい歌のよさ。
3. 『奇巌城』はた『八点鐘』本の虫に少年われを変えたるルパン たかし
4. テニスの東レパン・パシフィックオープンに大坂なおみ打つ千切り優勝 ひさお
大阪なおみという選手、強いのだが、精神的には弱さも持っていると私は感じている。
その大阪がぶっちぎりで勝った。本当の実力を出しきれたのだ。
作者も私と同じように、一抹の不安をこの選手に対して持ちながら見ていたのではないか。
だから打っ千切りの優勝が感動的だったのだと思う。
歌のリズム的には、「テニスの」の「の」を取った方がよくないか。
5. 窯(オーブン)の開(あ)きアンパンマンパンの焼き上がりレジの横にて見つめ待つ幼 ひらら
このアンパンマンパンは私は食べたことがない。
アニメの「アンパンマン」を見ていると、アンパンマンが弱ったとき、
おじさんが新しい「顔」のパンを焼いてアンパンマンに届けると、アンパンマンの力が復活する。
あれですね。幼い子が焼き上がりを期待して待つ気持ちが分かる。
作者もそれを見抜いている。
この歌もリズム的にはオーブンと4音にせずに、窯(かま)の2音の方がよいのでないか。
6. 焼け跡の雨後のタケノコ闇市のふすまのパンに命つながる フミコ
(焼け跡…東京大空襲による焼野原)
この「ふすまのパン」も私は食べた経験がない。
で、ふすまパンをネットで検索、調べたら、いっぱい売っています。
しかも高価!そして健康によいものだと。
しかし、この歌の「ふすまのパン」というのは、闇市で売っていたもので、
どうも怪しい原料で作っていてあまり美味しくはなかったのだと判断できる。
ただ、命を繋ぐために仕方なくその不味いパンを、焼け跡で食べた記憶なのだ。
「ふすま」というのは、これも調べたら、
【小麦を粉にする時にできる、皮のくず。家畜の飼料などにする】
つまり、くずである。美味しいものであるはずがない。
しかし、現代は皮肉なことに、この栄養価のない繊維質のみの「ふすま」が、痩せたい人、カロリー制限をしなければならない人たちに、もてはやされているようだ。
東京大空襲のあとの焼け跡に「雨後のタケノコ」のように出来た「闇市」そこで売られていた「ふすまのパン」。
体験の重みがずしりとある歌。
この時、作者はおそらく食べ盛りの年代だったと思います。
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 15:02 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
はい、私は、詠草も出されたことなので、
批評の方も加わっていただいたら嬉しいと思っています。
それから、蔦の道さんに伝えておくべきでしたが、
遅ればせながら申し上げます。
この「たどたど題詠」は、フミコさんが各自が投稿する詠草の
とりまとめなどをしてくださっています。
いわばここのリーダーです。
それで、フミコさんにこうした疑問があった場合は、
この場にて、質問等してください。わたしも必要あればお答えします。
蔦の道さんへ
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 14:44 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
たかしさんの判断におまかせするところではありますが、私の意見としては、加入時に加入前の詠草集の鑑賞をしていただくことは問題ないと思うのです。
ただ、「するべき」とも「してはいけない」という決まりも無いのでご本人にお任せになると思います。
でも、もしよろしければ一筆加えていただければメンバーのなさんもきっと喜ばれると思います。
ひろゆきさんへ
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 14:27 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
「パン」詠草の鑑賞・批評辞退の件、了解しました。
ひろゆきさんの自己規制、抑制、私も見習わねばと思いました。
(個人的には気にならない私なのです。)
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 13:26 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1. 望の月のごときもちもちメロンパン秋の夜長にかじりついてる ゆき
望月のようなメロンパンの比喩 もちもちがあとにきて なお読者に伝わる
かじりついているの動作が心象の起伏を空想させる。
2. 夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む さらら
3. 『奇巌城』はた『八点鐘』本の虫に少年われを変えたるルパン たかし
女の子には興味のない本ですが 少年時代に本の虫にしてくれた忘れえぬこの本たち
本のお陰で 今の歌人たかしさんが出現された。
4. テニスの東レパン・パシフィックオープンに大坂なおみ打つ千切り優勝 ひさお
千切り優勝 気持ちよく表現している。大坂なおみの優しい声と 試合のエネルギー満載の身体の美を凝視するのみです。
5. 窯(オーブン)の開(あ)きアンパンマンパンの焼き上がりレジの横にて見つめ待つ幼 ひらら
アンパンマンパンとおさなを歌材に 焼き上がりの美味しい香りも漂わせる オープンより目が離せない瞬間をうまく一首にされた。
6. 焼け跡の雨後のタケノコ闇市のふすまのパンに命つながる フミコ
(焼け跡…東京大空襲による焼野原)
タケノコ生活 焼け跡 闇市 闇にどっぷりの戦後を心の奥深く記憶されている。
ふすまのパンで命をつなぐ食糧難 よくぞ無事に今を迎えたもの ありがたやと
ともに安堵と感謝している。
Re: 10/3 題詠「切手」・鑑賞&批評「パン」
フミコさんへ
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 12:54 |
投稿者 | : ひろゆき |
参照先 | : |
題詠「パン」をご送付いただきましたが、私の歌なしで参加者の鑑賞・評を述べることは出来ません。悪しからずご了承ください。
題詠「切手」
鑑賞&批評「パン」
投稿日 | : 2019/10/03(Thu) 07:26 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
1. 望の月のごときもちもちメロンパン秋の夜長にかじりついてる ゆき
美味しそうなもちもちメロンパン。望月でもよいのではないか、望の…字余りにした理由は?
秋の夜長だから定番の夕食ではないと思った。
かじりついている…というのは何か切迫感がある。
美味しさや満足感とは離れた感情が漂う。
この時、作者の関心は月にもメロンパンにもなく、視覚だけが望月の美しさや
メロンパンの観念的な美味しさを捉えていたのではないだろうかと思う。
2. 夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む さらら
作者はK糖蒸しパンに目がないのでしょう。
秋の夜長にツイと手が伸びた。
真夏には「夜食は死語」と詠んだことが過るけれど、「ま、いっか」。
とても正直、かわいい、悪びれていないのがいいですね。
あるある…クスッとさせる。
3. 『奇巌城』はた『八点鐘』本の虫に少年われを変えたるルパン たかし
ルパンは、もっぱらアニメで親しんだけれど、モーリス・ルブランにはたどりつかなかった。
作者を読書の虜にした手引書だったのですね。
小説として読めばまた違って想像はいやがうえにも膨らみ、胸おどらせる少年期の出会い。「本の虫」人生を広く深く導かれてしあわせ。
大切な思い出の宝物なのでしょう。
4. テニスの東レパン・パシフィックオープンに大坂なおみ打つ千切り優勝 ひさお
観ました、この試合。
テニスというのは貴族からの発祥と聞いているのに、見れば見るほど格闘技だなぁと感じます。
流れやまぬ汗、命の迸り、命がけのぶつかり合い。
パワフルでチャーミングな大坂なおみさん、日本でも熱狂的なファンが急増中だとか。作者の感情の流れや試合の動きとかが入っていたら歌に活気と余地がでるのではと思いました。
ぶっちぎり…漢字を覚えました。漢字があるなんて知りませんでした。
雰囲気のある面白い当て字。
5. 窯(オーブン)の開(あ)きアンパンマンパンの焼き上がりレジの横にて見つめ待つ幼 ひらら
レジの横にアンパンマンのパンが焼き窯があるなんて面白い。
絶大な集客効果を発揮していそうです。
レジに並んでいる大人もついついといった感じ。
幼児の頭の中ではもうすでに秒読みに。
期待に満ちて見つめる目が真剣。
幼児に引かれてスーパー詣で。
6. 焼け跡の雨後のタケノコ闇市のふすまのパンに命つながる フミコ
(焼け跡…東京大空襲による焼野原)