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2021.04.01(木)題詠「金魚」 鑑賞&批評「首」
投稿日 | : 2021/03/26(Fri) 10:04 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
2021.04.01(木)
題詠 「金魚」
鑑賞&批評 「首」
出題当番 ひろゆきさん
鑑賞&批評 「首」
1. 八十路半ば日日生きることの悲喜に首長くして待つこともあらず ひろゆき
2. 戦災にあひたる首里城火災にてまたも消失再建を待つ ひさお
3. 五十年メモを引っ提げ歩みこしわが土の歌「短歌」誌に一首 さらら
4. 首のばして見る谷底の山ざくら風しらしら吹き吊り橋ゆれる たかし
5. 花桃の源平枝垂れを愛でながら首途八幡の二の鳥居くぐる ひらら 首途八幡ーかどで八幡宮
6. しつとりと馬のごとくに汗ばみて塩の道行く首立てて行く ウプラ
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投稿日 | : 2021/04/01(Thu) 14:50 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
1. 八十路半ば日日生きることの悲喜に首長くして待つこともあらず ひろゆき
「日日」はにちにちと読む。
「八十路」はちょうど八十歳のこと。作者は八十歳台と勘違いしてはいないか。
喜びも悲しみも十分経験してきたので、今ではもう首を長くして待つようなこともないよ。
気持ちはよく分かる。
2. 戦災にあひたる首里城火災にてまたも消失再建を待つ ひさお
3. 五十年メモを引っ提げ歩みこしわが土の歌「短歌」誌に一首 さらら
「短歌」誌に入選歌が掲載された喜びの歌。歌歴50年。
(よき先輩に恵まれたと思う)
4. 首のばして見る谷底の山ざくら風しらしら吹き吊り橋ゆれる たかし
揺れる吊り橋から覗く谷底の山桜。美しいと感じるより、怖さが勝る。
「谷底」と「吊り橋ゆれる」により怖さがよくわかる。
「しらしら」の感じがよく分からない。辞書によれば次の四つくらいの意味がある。
@いかにも白いさま A夜が次第に明けて白むさま
Bあからさまなこと。はっきり。 C興覚めであるさま
5. 花桃の源平枝垂れを愛でながら首途八幡の二の鳥居くぐる ひらら 首途八幡ーかどで八幡宮
首途八幡宮へのお参り。源平枝垂れという桃の花を愛でながら
二の鳥居をくぐる。「源平」「首途」という語によって歴史を感じさせる。
6. しつとりと馬のごとくに汗ばみて塩の道行く首立てて行く ウプラ
「塩の道」は作者から教わったことがある。天竜川の西渡という船着き場
から山を越えて信州まで塩や物資を運んだ道。背負子をしょって女の人が
荷物を運んだところもあるらしい。馬も運搬にかかわったであろう。
作者はその「塩の道」を歩いてみた。物資を運ぶ馬が汗ばむように、作者
も汗をかき、がんばっている馬が首を立てて歩いている姿を連想しながら、
自分もしっかり前を向いて歩いた。歴史を味わいながらの楽しいウォーキングである。
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