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2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/17(Fri) 11:03
投稿者 ウプラ
参照先
2021.09.23(木)
題詠    「栗」            
鑑賞&批評 「代行」 


1. 露とこたへて消(け)なましものを米を食ひ獣を食ひて一代(ひとよ)行き行く   ウプラ

2. 八十代行き先思う秋の夜の埋まらぬ虚に皺の手撫づる  さらら

3. 米軍が撤退をしてアフガンはタリバン時代行く銃の列  たかし
 
4. われ今や八十代行動は鈍臭くして元より面食ひ   ひさお

5. 墓掃除墓参代行請け負うと口調の早し0120    ひらら      (0120 フリーダイヤル )

6. 格安の南港、上海直行便酔いしガイドの雑事代行す   フミコ     
(大阪南港⇔上海 (船)(要48時間)必ず通る東シナ海はかなりの確率で海は時化ている)
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 12:08
投稿者 たかし
参照先
1. 露とこたへて消(け)なましものを米を食ひ獣を食ひて一代(ひとよ)行き行く  ウプラ
 露というはかなく消えるもの、その露のような、はかない返事を(人生の重大な問い掛け、申し出があったときに)してしまったので、私は露のように消えるべきであるのに、
 米を食べ獣肉を食べて、今も(恥ずかしながら)生きているのです。死ぬまでこうして生きて行くのです。

2. 八十代行き先思う秋の夜の埋まらぬ虚に皺の手撫づる  さらら
 虚は「うろ」と読むのだろうか。健康で美貌で、経済的にも不足なく生きている作者だが、
 何か、心にぽっかりと穴のような虚がある。その虚はおそらく死ぬまで埋まらないのではないか…と、皺の増えてきた手を撫でている。
 秋の夜は来し方行く末を思うときですね。

3. 米軍が撤退をしてアフガンはタリバン時代行く銃の列  たかし

4. われ今や八十代行動は鈍臭くして元より面食ひ  ひさお
 四句までは老人の常として驚くことではないが、結句に突として「元より面食ひ」というところは驚く。
 ま、しかし、こうしたことを威張って言えるのが年を取った者の特権であります。見習いたい。

5. 墓掃除墓参代行請け負うと口調の早し0120  ひらら(0120 フリーダイヤル )
 墓参代行業というものがあるようですね。
 電話が掛かってきて早口で用件を言ったのか。
 作者が戸惑っているまに電話は切れたのか。
 結句の「0120」ウーン、これで分かるか?

6. 格安の南港、上海直行便酔いしガイドの雑事代行す  フミコ
(大阪南港⇔上海(船)(要48時間)必ず通る東シナ海はかなりの確率で海は時化ている)
 船酔いしたガイドさんの代わりにその雑用をしてあげた作者。
 作者は船酔いしなかったのだと思う。
 余談ですが、車酔いと船酔いは別のもののように私は思っています。私は観光バスの真ん中の席とかに座ると先ず酔いますが、青函連絡船(四往復乗った)に乗った或る時、
 台風の影響で海は大荒れ、出港するかどうか大分迷った末に出たときのこと、乗組員がトイレで苦しそうに吐いているのを見ましたが、私は船では一度も酔わなかった。
 ガイドさんの代わりを勤めた作者、その姿、眼に見えるような一首。
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 11:46
投稿者 ひらら
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詠草
 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵   ひらら
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 11:14
投稿者 ひさお
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栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし  ひさお
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 11:11
投稿者 ひさお
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1. 露とこたへて消(け)なましものを米を食ひ獣を食ひて一代(ひとよ)行き行く   ウプラ
「なまし」は完了の助動詞ヌの未然形ナと推量の助動詞マシの複合。
(きっと・・・・しただろうに)
こたへ は辞書によれば@言葉で応じる。反響する。
A反応を示す。応じる。
B刺激を受けて、そのきつさが身にしみる。
C知らせる。公にする。
「露とこたへて」:人の一生は露のようにはかなく短いものであるから、それに応じて。
人の一生は露のようにはかなく短いものであるから、それに応じて、消えてしまったであろうに
実際には米も獣も食べて生きながらえているよ。
2句が「消えてしまうべきであったが」と解釈できれば、意味はすっきりするが、
表現されている言葉ではそのように解釈できないと思う。
(露とこたへて消ぬべきであらむに米を食ひ・・・・・・・)
代行をうまくクリアした。

2. 八十代行き先思う秋の夜の埋まらぬ虚に皺の手撫づる  さらら
老年になり、秋の夜長に物思いにふけると、気持ちを奮い立たせるものがないので、
虚ろな気持ちになってしまう。皺の多くなった手を撫でながら寂しい夜を過ごしている。
代行をうまくクリアした。

3. 米軍が撤退をしてアフガンはタリバン時代行く銃の列  たかし
アメリカはタリバンを排除するため20年間戦ったが、ついに果たさず、8月末に
引き上げた。翌日からタリバンは首都を制圧し、銃を構えた兵士が警戒している。
アフガニスタンの現状を詠っている。
代行をうまくクリアした。
 
4. われ今や八十代行動は鈍臭くして元より面食ひ   ひさお

5. 墓掃除墓参代行請け負うと口調の早し0120    ひらら      (0120 フリーダイヤル )
墓掃除・墓参を代行するという業者に、0120で確認の電話をした時の様子であろう。
相手はすごく早口だったのでとまどったようだ。

6. 格安の南港、上海直行便酔いしガイドの雑事代行す   フミコ     
(大阪南港⇔上海 (船)(要48時間)必ず通る東シナ海はかなりの確率で海は時化ている)
作者はかなりの頻度で上海へ行かれた経験があると、以前の作品で知る機会があった。
大坂南港から船で上海へ2日がかりで行く旅であった。船旅は時化に遭うことが
多い。ガイドが船酔いしたので、作者がガイドの雑事を代行した。旅慣れた人の
機転であろう。回数を重ねてガイドとも知り合いになっていた可能性がある。
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 10:13
投稿者 フミコ
参照先
どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ

(唖...という差別的な言葉を使ったこと、非常に気になっています。差し替えの言葉が浮かばないので、今回のみ、お許しください。)
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Re: 2021.09.23(木)題詠「栗」  鑑賞&批評「代行」
投稿日 : 2021/09/23(Thu) 08:30
投稿者 たかし
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団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日  たかし
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