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2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/21(Fri) 10:59
投稿者 ウプラ
参照先
2022.01.27(木)
題詠    「花」            
鑑賞&批評 「歩」                  
出題当番   さららさん  

1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む   ウプラ

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も   フミコ

3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら   (1970年)

4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお

5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/28(Fri) 09:40
投稿者 フミコ
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みなさま
ご鑑賞ありがとうございました。

2句目、二足歩行す…ご指摘のとおり納得しました。
見直しているつもりでも気がつかないところ、引っ掛かっていてもスルーしてしまうところ、「細心」に目を働かせるよう、今年の課題とします。
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/28(Fri) 07:39
投稿者 たかし
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夕べは鑑賞文をプリントしてベッドで考えているうちに寝てしまいました。
時間切れ投稿です。申し訳ない。
それから、2月はWEB歌会がありますので全休です。
次回は3月3日です。
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/28(Fri) 07:37
投稿者 たかし
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鑑賞&批評 「歩」                  
1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む  ウプラ
 この「無い」は、何であるのかは云われていない。故に禅問答のような感じもする。
下句、風のない良い天気の日中、外のまぶしい日射しのなかを歩む。1月も後半になると日差しが強く感じる。春が近い。
その陽を浴びている状態を「湯浴みするごと」良いと思う。

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も  フミコ
 這い這いの四つ足歩行から、二本足で立ち、歳をとって杖を突いて三本脚で歩く。
 「いまや会得す」と、杖を自在に使いこなしていることを表している。
 2句と3句のところ「二足歩行す八十年」の「す」は、「を」や「の」も考えられる。

3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら(1970年)
 ギブスというと骨折。作者は1970年(今から50年ほど前)に、大きな骨折をして入院した。
 その時には「試歩(試し歩き)」をする予定も立たないほど重症であったようだ。
 「ギブスを叩き目を瞑る」がリアルな感じを生んだ。

4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお
 作者がこの標語のような一首をわざわざ詠んだことには理由があるだろうと思った。
 それは、唯一の被爆国であり、こうした条約には真っ先に調印すべきで、むしろ提案者になるべき日本であるのに、未だに未調印であることに対する割り切れない思いがあってのことではないか、と深読みをした。

5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
 黒人は肌の色が黒いので、歯の白さが際立つ。足の裏も白い。
 トンガは先日の大噴火で有名になったが、トンガに住む現地の人も肌の色が黒いのか。
 作者は大噴火のニュース映像を見て、この海辺の情景に歌のような感じを持ったのだと思う。
 3句の律がよくないように感じるので、上句は「潮騒のトンガの海辺」とし、
 「黒人」というとアフリカの黒人を思うので、下句は「歩む人の歯も足裏も白く際立つ」でもいいように思う。
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 22:23
投稿者 ウプラ
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ぼこぼこのアルミの鍋の静けさに雨夜木曽谷の花豆ひたす
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 22:14
投稿者 ウプラ
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1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む   ウプラ

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も   フミコ
「三足歩行」は足2本と杖1本ですね。しんどいところをこのユーモア。素晴らしい。
「二足歩行す」と切らずに「二足歩行し」「して」「の」などとして「八十年」に続けるのがいいと思う。

3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら   (1970年)
回診を終えた医師の難しい表情と、患者の失望感を感じさせる。上句、下句、共に医師の診察の様子として読んだが、三句を切らずに「眼を瞑り」として、下句を倒置すると歌らしくなる気がした。

4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお
内容としてはよくわかるしその通りなのだが、歌としては、作者との繋がり、個別性の感じられないところが残念な気がする。

5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし
何かをつくろうとする場合、まず必要なのはたたき台としての全体像、ということだろうか。物であれば設計図、運動であれば理念かもしれない。多すぎるところを削り、足りないところを足して理想に近付いていく。「コツコツコンコン」に地道な実感が感じられる。

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
名前を読むだけで、懐かしいような長閑な思いに連れていってくれる。「トンガ」は良い名前だ。「歯も足裏も白く際立つ」とあるので「人」だけで通じる。美しい情景。
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 22:10
投稿者 ひらら
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1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む   ウプラ
 詠いだし「無い」から「湯浴みする」までが比喩。不思議な構成。でもなんとなく作者のもやもや感は少しわかるきがするのだけど。私には難しいです。

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も   フミコ
 這えば立てそして歩めよりの人の歩行。二足歩行より 高齢になって杖の世話になる三足歩行。足を痛めてのリハビリというのもある二足歩行の日も遠くないのではないでしょうか、
自分自身のことを冷静にみてられる。


3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら   (1970年)

4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお
 全くその通りと思います。なぜそのたしかな第一歩が踏み出せぬのかと思う。私は叔父を戦死で亡くし、中学生の時広島の原爆乙女の講演、その方のケロイド姿をみて 時折短歌に詠んでいる。ささやかではあるが平和への私の意思表示と思っている。個々の願い 声が届いてと思う。
 

5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし
 素案を先ず描くのが大事。そろからはコツコツとコンコンと一つづつ一歩づつ為していく。堅実な作者の姿。を、詠われている。

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
 ささら分野 得意の海外旅行詠。「潮騒の海辺」「歯も足裏も白い 短い旅の時間でよく観察しこころに留めてられ敬服する。足裏も白い はよく印象に残ったの手を在ろう。
黒人の表記については色々の意見 見解がありこの欄では述べすまた話したい。く
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 10:58
投稿者 フミコ
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1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む   ウプラ
何を求めて何がなかったのかは読者の想像にまかされている。
しかし、無かったことにさほどの執着も無く、冬には珍しい穏やかな日差しに慰められて歩いている。始めから歩くことが目的であったのかと思える。
が、無かったのはこの時外に出て歩む目的そのものだったのかも知れないと感じた。

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も   フミコ

3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら   (1970年)
下肢の骨折でしょうか、あるいはアキレス腱の断裂」かしらなどと想像しました。ギプスは乾いてきて中に保護されている足も軽くなって来た。今日はギプスが外されて試歩の許可がでるのではないか…回診の度に脹らむ希望は今日もあえなくつぶれた。ガッカリしている気持ちがよくわかる。聞いてみたいがその勇気が出ない。
患者心理が素直に表出されていて共感をもちました。
4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお
全く以てそのとおりと思います。が、どうして世界中がそのことに同感同調を持つことが出来ないのか、理解しあえないのが進化発達しすぎた「ヒト」という動物。ここにも「繁栄と悲劇」の大きなモデルをみなければならない。
再び、「ノアの方舟」が齎されるときがあってもそこに生あるものの存在を望むことが出来るのか、そのまえに我々は一寸先は闇といわれる現代に核の
隙間をかいくぐるようなスリリングな空気の中に居ることを忘れがちである。
5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし
物事の成就には欠かせない絶対条件。それを軽視すれば綻びが出るのは必定。
教えられ、納得し、着手したにも関わらず、あまり思わしくない結果を見ることが多いことも事実。
何事にも共通の教訓だと思います。
コツコツ…一心に掘り下げる感じ。 コンコン…耳をすませて叩き、反響を吟味、一歩一歩…弛まず探求することの大切さを表すオノマトペ。
作者は何か心深く刻み込まれた体験を詠っておられるのだと思う。

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
出た! さららさん。豊富な海外体験より迸る。なかば吟遊詩人。
どこか、素朴で穏やかなトンガの雰囲気がつたわってきます。
しかし、黒人という言葉、歯と足裏の白さを対比、際立たせる目的で文字として必要だったのかもしれませんが、何となく差別的なニュアンスを感じてしまいます。
黒の文字を外しても歯と足裏の白さは伝わると思いますが... 
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 10:18
投稿者 ひさお
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若貴(わかたか)はともに醜名に花があり兄弟そろつて横綱たりき  ひさお
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 10:13
投稿者 ひさお
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1、無いといふことを日差しが暖める冬陽(ふゆひ)を湯浴みするごと歩む   ウプラ
何回読んでも難解。難しい言葉はなにもないのに・・・・・。お手上げ!!
冬の陽を浴びて、お風呂に入っているような気分を味わうように歩むということは
ありえないのだ。そのことを日差しも暖かく容認している。

2、這うて立ち二足歩行す八十年いまや会得す三足歩行も   フミコ
人間の経る幼児から高齢者までの歩行の変化。今や作者は杖をついて歩くことにも慣れた。
「二足歩行す」と「今や会得す」で切れる。
2句を「二足歩行の」とするか「二足の歩行」としたい。

3、ギブス撫でギブスを叩き眼を瞑る試歩の目処なく回診おわる  ひらら   (1970年)
回診の医師からそろそろ試歩をしてみようと言われるのを期待したのだが、まったく
そのことには触れられなかった。長期間にわたるギブスを早く外したい気持ちが
「ギブス撫でギブスを叩き」に良く出ている。

4、核兵器禁止条約は核のなき地球をめざす確かな一歩  ひさお

5、たたき台をまず作るべしそこからはコツコツコンコン一歩一歩  たかし
物作りにしろ、詩歌や挨拶文作成にしろ、何事にも通じる基本である。
二句切れで、ずばり断言し明解である。「コツコツコンコン一歩一歩」の調子がいい。

6、潮騒のトンガの海辺を歩む黒人歯も足裏も白く際立つ   さらら
今月15日に海底火山が大規模噴火したトンガ。作者は以前そこへ旅行されたことがあるのだろう。
歯の白さは誰でも気づくが、足裏も白いことを見たのはすごいと思う。
3句「歩む黒人」は7字になるので、黒人にルビを付し「歩む黒人(ひと)」としたい。
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 09:14
投稿者 たかし
参照先
風呂修理中に通いし銭湯はくりからもんもんの花盛りなり  たかし
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 09:10
投稿者 ひらら
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詠草

 花筏むねに押しつつ白鳥はひとすじの水脈(みお)濠にひきゆく   ひらら
  (彦根城)
  
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Re: 2022.01.27(木)題詠「花」  鑑賞&批評「歩」
投稿日 : 2022/01/27(Thu) 08:45
投稿者 フミコ
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「忙しき時が人生の花(華)ならむ」山門の扁額吾の座右とす  フミコ
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