2023.01.19（木）題詠「小鳥」. 鑑賞「謝」　　　　　　　　　　　　

題詠　　　「小鳥」　 　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　
観賞　　　「謝」　 　
出題 　　　さららさん


　鑑賞「謝」　　　

1. 友よりの赤紫のシクラメン沸き立ち咲くを謝して水やる　　さらら

2. 謝礼金を振り込みますからマイナンバーカードを記入しコピーも送れとぞ　　たかし

3. 恵方巻つくりくれたる友人に示しし謝意はワイン一本　　ひさお

4. 泣きながら謝る少女の声に覚め夢に問いおり朝明まもなく　　ひらら

5. ニイハオと謝謝（シェシェ）、ザイチェン、これだけで溥儀（ふぎ）をたずねし初回中国　　フミコ

6. 口へらず体重へらず愛へらずうるさいほどのマチコに感謝　　ウプラ

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電線に囀ずる小鳥指差して音符のようと口口に園児 ひらら

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紅葉の半ば散りたる公園の木木を飛び交ふ小鳥にぎやか　　ひさお

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1. 友よりの赤紫のシクラメン沸き立ち咲くを謝して水やる　　さらら
「沸き立ち咲く」は生気に満ちて咲いている状態を言い得ている。
「謝して」は感謝してという意味である。

2. 謝礼金を振り込みますからマイナンバーカードを記入しコピーも送れとぞ　　たかし
「マイナンバーカード」は正確には「マイナンバー」ではないか。
「コピーも送れ」だから何かとマイナンバ−を書いた書類のコピーとを送るらしい。

3. 恵方巻つくりくれたる友人に示しし謝意はワイン一本　　ひさお

4. 泣きながら謝る少女の声に覚め夢に問いおり朝明まもなく　　ひらら
「覚め」と「夢に問いおり」の関係はどうなのか。
「朝明け」と書くべきではないか。「朝明けまもなく」もうすぐ夜が明けるということかそれとも夜が明けたばかりということか。

5. ニイハオと謝謝（シェシェ）、ザイチェン、これだけで溥儀をたずねし初回中国　　フミコ
題詠「謝」にぴったりの作品。こんにちは、ありがとう、さようなら
清の皇帝としての溥儀ではなく、退位後１９６０年から中華人民共和国の委員になっていたので、そのころ会うことができたようだ。（１９６７年没）。

6. 口へらず体重へらず愛へらずうるさいほどのマチコに感謝　　ウプラ
マチコさんは作者の親友。太っているらしい。口がうるさい。友情たっぷり。
なんでも言い合えるマチコに感謝。
「口へらず」と「うるさい」が重複しているように思う。

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　その胸にとびこむ小鳥の覚悟以て嫁すも意外に狭きその胸　　フミコ

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声の佳き小鳥来たれと造りたる餌台にカラスとヒヨドリ騒ぐ　　たかし

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