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7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/12(Fri) 07:42 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
7/18 (木)
鑑賞&批評 「旅」
題詠 「夏」
出題 たかしさん
★ ★ ★ ★ ★
7/18 鑑賞&批評 「旅」 一覧
旅嫌いに火矢を射かける人在りて中国辺境パスポート二冊 フミコ
仏の旅キャンセルとなりその費用ロイヤルデリーと酵素に化ける さらら
海外へ出かけしことなく日本国旅券を取得したることなし たかし
いつの日に旅立てるかは分からねど備へ早めよと妻先立ちぬ ひさお
お旅所に立ち思い馳す五基の曳山(やま)大溝祭の宵山の灯り ひらら
職辞して新婚旅行の旅程追うその一日目で旅は終えたり ひろゆき
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/22(Mon) 14:56 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
どなたも凄い経験というか、経歴の持ち主であると驚きました。
特にフミコさんの中国辺境探訪の旅が23,4回もというのには
驚きを越えて言葉がないです。
研究者顔負けの経験です。
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/20(Sat) 20:42 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
たどたどの会のうまれる前頃かな、白鬚神社の中野照子歌碑を訪ねたあと高島の旧道を走ってるうちに花吹雪の御旅所 日吉神社。お祭り近くか曳山の蔵も開いていました。里の長浜祭りの歌をたどたどに出した時 フミコさんが大溝祭の事を記して下さいました。テレビや滋賀版で今年は400年の記念の祭と読みました。
湖西線もまだで 車もなく 長浜時代は湖西高島は遠かったですが 京都に住むと木の株元の様になり 高島へ行きやすくなりました。城下町の街道 万葉歌碑 白鬚の歌碑 なにより高島 湖西の歌友の方々。何年か前までは 京都支社の歌会が高島でありました。故郷のようななつかしさを覚えます。
御旅所 大溝祭 曳山 五基 宵山 思いが溢れ 言葉が多過ぎたです。何か一つに焦点を絞るべきと反省でした。
ご批評 ご指導ありがとうございました。
Re: 7/18 旅 起点終点
投稿日 | : 2019/07/20(Sat) 14:13 |
投稿者 | : フミコ |
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旅の詠
ご批評ありがとうございました。
中国辺境の旅は日中国交正常化以後の、国際親善の波に乗り、滋賀県も中国湖南省と姉妹都市提携を結んだ記念第一波として使節団をおくることになり、その随員募集がありました。私は興味が無かったのですが、知り合いの県庁職員からメンバーが足りないからと再三誘いをうけました。それ以前に開設された県主催の中国語講座(滋賀会館に於いて、4年間)に参加していた経過もあり、まあ、しゃあないな…と参加したのが運の尽き…みたいに「ミイラ取りがミイラになった」を絵に描いた様に毎年1〜2回、23〜4回行きました。前半は友好と観光に費やしましたが、10回め頃から飽きてきて、たまたま旅行中に知り合った名城大学の、近現代史研究グループの学生とともに、彼らの歴史現地検証みたいな毎年の旅行に紛れ込ませてもらい、主に少数民族の「歴史と文化を学ぶ会」として東寄りに北上、ホテルは主に各地大学の招待所(大学直営のホテル)を利用し、黒竜江省ハルピン、盧溝橋を渡って折り返し、西側、シルクロードやトルファンは行かないまま終わりました。10年余り、23往復、パスポート2冊の旅。
大体、1旅行、1,2か所、7〜10日のステイ方式だったので土地の人と触れ合ったり、1人で探索する時間もあって生活感を味わうことができました。、
中国が外貨獲得の方便として観光に重きを置いていた頃で人はおおむね親切そうだしたが、へき地の住民でもあからさまに金品を要求してくることにも辟易し、70歳超えた頃から骨粗鬆症や起伏の多い道、舗装のない山道、ホースに蛇口を差し込んだシャワー等今まで平気だったことが憂鬱に感じられ始めたので中国通いは終了しました。
・鑑賞&批評「旅」について
投稿日 | : 2019/07/19(Fri) 10:06 |
投稿者 | : ひろゆき |
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「旅」に関してのご鑑賞・評をありがとうございました。お礼申し上げます。
さららさん、“職を辞し≠よく読んでいただきました。任期途中の退任退職でした。
ひさおさん、旅行が1日で終わったことの推測をしていただき、ありがとうございました。
フミコさん、尻切れトンボの歌。原因・想像つかないと。
たかしさん、旅の中断を読者に任せ、本人はその外にいると。
ひららさん、一日で終わった気持ちを読者に預けたと。
皆さんの鑑賞・評を読ませていただき作者の勝手気ままの歌だったとつくづく反省しています。
クイズ 3泊4日の旅行が1日で終わったのは何故でしょう でした。選ぶ選択肢もないまま無限の中で。
読者の皆さんに欠礼もいいところ、まして短歌の会の“短歌としても=B
失礼を詫び、お礼申し上げます。ありがとうございました。
余話
@ 3度目の職場で、大赤字会社の役員をしてい、2期目の途中で退任いたしました。物品購入と消費のずさんさと組織の非同一化(○○会社でなく部門別会社)を何とか意識の同一化等形を作り、広報誌も出しました。年齢的に会社を辞めたら医者通いではと思たのも事実です。
A この3度目の退職で3泊4日の旅に出たその日、両親の最後の兄弟・叔父が死んだと息子から旅館へ連絡が入り、急遽帰宅、2.3泊目のキャンセルをして東京へ向かいました。その以前に見舞いもしてい、大丈夫と思って出たのですが。
「旅」鑑賞&批評
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 22:22 |
投稿者 | : たかし |
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1,旅嫌いに火矢を射かける人在りて中国辺境パスポート二冊 フミコ
「火矢を射かける人」が面白い。猛烈に旅に誘う人なのだ。
その結果、作者は中国辺境への旅に出かけるが、
この火矢を射かける人というのは兄姉だろうか、夫婦か、それとも親友か。
「火矢」と「中国辺境」の言葉が作者が意図したのかしないか分からないが微妙に響き合い楽しい。
2,仏の旅キャンセルとなりその費用ロイヤルデリーと酵素に化ける さらら
フランスへ出かけようとしてその費用を準備していたが、何らかの理由で旅の予定がキャンセルとなった。
準備していた費用は、ローヤルゼリー(高級な蜂蜜)や酵素に化けた。
ここがいかにも作者らしいと感じるところ。その意味で個性的な歌。
3,海外へ出かけしことなく日本国旅券を取得したることなし たかし
4,いつの日に旅立てるかは分からねど備へ早めよと妻先立ちぬ ひさお
この「旅立つ」はあの世へ。
「備え早めよと」、妻は先立ったと作者は言う。
それは奥様を送る日は、まだそんな日は遠いことと思っていた証である。
思いもよらず早く旅立ってしまった妻。残された夫の思いが下句「備へ早めよと」という語に籠もる。意図してドライに詠われている。
5,お旅所に立ち思い馳す五基の曳山(やま)大溝祭の宵山の灯り ひらら
お旅所というのは、各地の神社の祭礼で神輿に神霊が乗るが、その神霊の乗った神輿の仮の安置所、つまり神輿の休憩の場所ということらしい。
だからこの歌での「お旅所」は、大溝祭が執り行われる地域にあるものだろう。
結句の「大溝祭の宵山の灯り」が私のようなそれを知らないものにはイメージが浮かびにくい。
また「五基の曳山(やま)」と「宵山の灯り」とは別のものなのかという疑問も湧く。
もしかしたらこの「やま」に灯る灯りを作者は言おうとしているのではないか。
それならば三句以下は「大溝祭の宵山の五基の曳山(ひきやま)の灯り」と、してもいいのではないか。
6,職辞して新婚旅行の旅程追うその一日目で旅は終えたり ひろゆき
職を辞するとは、自分の意志での退職だろうか。それとも定年退職のことをこう言うのだろうか。定年がない私はよく分からない。
そして、新婚旅行に行ったと同じコースを旅行された。
これはやはりその若き日々が懐かしかったからだろうと思う。
「その一日目で旅は終えたり」とある。
本来はもう少し長く旅をされる予定であったが、何らかの事情で中断されたようだ。
その旅の中断の理由を作者は読者に考えてくれと言っているようにも感じる。
その理由だが、作者と妻、二人の方に理由があるように考えるのが第一だと思うが、
私はもう一つ、その行った先の土地の変化が激しくて、どうにも懐かしさも何も湧かなかったということもあったのではないかと思った。見当違いであれば失礼ですが・・・・。
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 20:28 |
投稿者 | : ひらら |
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1.嫌いに火矢を射かける人在りて中国辺境パスポート二冊 フミコ
旅嫌い 火矢を射かける 中国辺境 パスポート2冊。一首を構成 鑑賞するのにすべて無駄なく鍵になる言葉。火矢を射かける 新鮮な言葉。中国辺境とパスポート二冊にも意味ありそうです。
2.仏の旅キャンセルとなりその費用ロイヤルデリーと酵素に化ける さらら
たのしみにしていた仏旅行がキャンセルになるも 直ぐ健康と美容の為に転換。機転のきく作者の生き方 うらやましく参考にしたいです。
3.海外へ出かけしことなく日本国旅券を取得したることなし たかし
自分は海外へ行くことも無かった。ので 旅行を取ることもない。必要ないのである。状況 気持ちを淡々と詠まれている。
4.いつの日に旅立てるかは分からねど備へ早めよと妻先立ちぬ ひさお
伴侶 奥様を先頃みおくられておつらい作品。奥様生前の一言
一つの動作を思い出されてられます。奥様への作品はご供養になるとおもいます。
5.お旅所に立ち思い馳す五基の曳山(やま)大溝祭の宵山の灯り ひらら
6.職辞して新婚旅行の旅程追うその一日目で旅は終えたり ひろゆき
定年までつとめあげられて時間のゆとりが出来 ご夫婦で新婚旅行をたどる旅に出たが 一日目で終えた。読者には何が理由なのかわからない。が 作者の気持ちを預けられたような感想です。
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 17:14 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
旅嫌いに火矢を射かける人在りて中国辺境パスポート二冊 フミコ
旅を好まないのに強引に誘う人と 中国の中心から外れた国境をめぐられ
長い旅ゆえにパスポート2冊が今も引き出しにのこされる。
中国は広いので数回行かないと制覇できない。
仏の旅キャンセルとなりその費用ロイヤルデリーと酵素に化ける さらら
海外へ出かけしことなく日本国旅券を取得したることなし たかし
旅をする人は孤独な一人暮らしが多いようです。家族があり実在が豊かな時間に
恵まれている証とある人に言われたことがあります。パスポートで良いと思います
いつの日に旅立てるかは分からねど備へ早めよと妻先立ちぬ ひさお
奥様の備え早めよのお言葉が今も耳に残る こんなにも無情に別れがくるなど
誰も想定外 夫婦そろっておられるお方は今を労わり合いよき時間を過ごされますように。
お旅所に立ち思い馳す五基の曳山(やま)大溝祭の宵山の灯り ひらら
産土の長浜のお祭 京都の祇園祭。5基の曳山の宵山の灯りに 今までの諸々の
思い出がしみじみあふれるように懐かしむ。
職辞して新婚旅行の旅程追うその一日目で旅は終えたり ひろゆき
職を自分からおやめになり 新婚旅行の思い出の道のりを再度実践される。
その旅は簡素にたった1日で終わってしまつた.体力 好奇心 奥様に対する新鮮さも若い日の宝物 それよりも現在は自宅で平穏に時間を過ごす方が勝るのでしょう。
たかしキャップへ
・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 14:35 |
投稿者 | : ひろゆき |
参照先 | : |
たかしさんの歌へ
「海外へ出かけることなく日本旅行券を持たず」は旅行券を宝或いは
私も海外へと他者への思惑であろうか。
「出かけることなく」は「出かける意思なく」ではどうでしょう。
自分の不勉強を棚に上げて、日本旅行券をパスポートでは外国語が混じり
短歌として不適なのでしょうか。ご教示ください。
なお、私は外国へは全くと言っていいほど行きたくありません。日本も知らないし、
英語の読みはともかく会話が出来ないからです。
最近、国立国語研が外来語とその言い換え語を出しているのでしょうか。
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
Re: 7/18 題詠「夏」・鑑賞&批評「旅」
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 10:54 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
1.旅嫌いに火矢を射かける人在りて中国辺境パスポート二冊 フミコ
難解であるが、勝手な解釈をしてみる。
作者は旅行が好きではない。しかし遠方の友人から火矢を射かけられたか
のように、旅行に出かけざるを得ないようにけしかけられた。そこで中国の
辺境へ2度も行った。2回目のときは前のパスポートの期限が切れたので、新しく
パスポートを取得した。それで手元には2冊のパスポートが残っている。
「火矢」は面白い独特の表現である。
「中国辺境」の位置づけが難解だ。多分中国辺境へ行ったと言っているのであろう。
「中国辺境」と「パスポート二冊」の関係はどうなのか。中国辺境へ2回行った。その
結果としてパスポートが二冊あるということではないかと解釈した。
2.仏の旅キャンセルとなりその費用ロイヤルデリーと酵素に化ける さらら
頻繁に海外旅行をする作者。あるときフランスへ行く計画が、何らかの理由で
キャンセルになり、旅費が浮いた。そのお金で健康食品(または化粧品)の
ロイヤルゼリー(デリーではなくゼリー)と酵素を買った。多分かなり高額のもの
であろう。それが作者の今の若さを保つことに繋がっているようだ。
3.海外へ出かけしことなく日本国旅券を取得したることなし たかし
作者はこれまでに海外へ出かけたことがないと、何年か前にお聞きしたことが
ある。今でもまだ出かけるつもりがないようだ。だからパスポートを取得する
必要がないのだ。
多くの人が海外へ出かける現在、作者のような人はめずらしい存在と言えるかも
しれない。
「日本国旅券」は正式名称ではあるが、日常的にはそのような言い方はせず、
パスポートと言っている。
4.いつの日に旅立てるかは分からねど備へ早めよと妻先立ちぬ ひさお
5.お旅所に立ち思い馳す五基の曳山(やま)大溝祭の宵山の灯り ひらら
湖北の住人であった作者が、湖西大溝祭の宵山を見た時の感激を詠ったもの。
大溝祭には5基の立派な曳山が出るらしい。地元では400年の伝統があると
伝えられている。
作者は大溝祭の宵山を見て、その灯りが印象深かった。
後日(あるいは後刻)お旅所に立ち寄って、きらびやかであった曳山のことに思いを馳せたのである。
実際に見ている時点での感激を詠わず、後日(あるいは後刻)その感激に思いを馳せたという
詠い方には独特のものがある。
6.職辞して新婚旅行の旅程追うその一日目で旅は終えたり ひろゆき
60数歳で退職。多分20代であったであろう新婚旅行の行く先を
訪ねる旅に出た。行く先は海外ではなく北海道や九州ではなかったか。
出発した後、奥様か作者のどちらかに風邪などの不具合が生じたか、
あるいは感情的行き違いが生じたので、その旅は一日で終えてしまった。
甘い新婚旅行の感激に浸ろうとしたにも拘わらず、中断してしまったという
残念・無念さが伝わってくる。
次回のお題と、8月は全休のこと
投稿日 | : 2019/07/18(Thu) 08:52 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
次回のお題「尾」
8月はWEB歌会が11日にあるのと、多分暑い日が続くので
題詠の方は一ヶ月間夏休みとしたいと思いますが、
フミコさんそれでいいですか?
題詠「夏」