♪ 「たどたど」スケジュール　♪

　R・03.01.21　（木）

題詠　　　　「蕎麦」　　　　　　
鑑賞＆批評　「除外」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
出題当番　　 ひろゆきさん


鑑賞＆批評　「除外」

1.おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき

2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　ウプラ

3.学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら

4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし

5.大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお

6.大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら

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私も、被災地の海に流すくらいなら議事堂に持って行けと本気で思っておりまする。
迎賓館にも・・

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4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし

批評いただきありがとうございました。ひさおさん丁寧に読み解いて下さった。
「作者は海洋放出やむなきと考えている」・・・その通りです。
漁業者が反対する理由はよく分るのですが、他に方法がないと思う。
これ以上、増えないのであれば、このまま（タンクで）放置しておいて、科学技術が進んで無害に処理出来る時期まで待つ。という方法が良いと思うが、
毎日、壊れた原発を冷却するための水が必要であり、毎日、トリチウムを含んだ汚染水が増えている今の状況を考えると、
無限にタンクを増やしてゆく訳にもいかない。
ウプラさんの国会議事堂に持って行くというのは、面白いと思いますが、技術的に無理。

実は私もよく似たことを思っていることがあります。
つまり、原発推進派の国会議員は、すべて原発のある場所の１キロ以内に、家族も含めて居住すべし・・・という法律を作るべきだと思っているのです。この方が現実味があります。

歌に戻りますと、「海洋放出やむなきか」は、以上のような考えからです。

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2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　
2021ねん初回から出来の悪い歌でスンマセン。
「ホントにリストから除外したはずなのに届いちゃったよ、嬉しいんだなぁ」と書きたかったのですが、
ハーフ＆ハーフが好きなんです。
ヘター

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題詠「除外」について、鑑賞・批評をありがとうございました。
今回の題材は、ここ数年一切自分の手筆のない人を除外しようと思って旧来の賀状を見ました。
私の年齢からの交友として忙しい後輩もしくは教室などを持つ現職だけと推定していました。
ところが事実は全く当てはまらず、かつて同僚として、或いはほぼ同年齢の知・友人でした。その人達とは年間を通じて通信(手紙・はがき、メール、出会い等)の一切ない人でした。とすると、無慈悲?ですが、ただ「生きています」との知らせに過ぎません。もちろん、見ず知らずの人ではなく、職場やボランティア活動、地域の役職等の仲間であつたのは事実ですが。

ひさおさん　的確に読み取っていただきました。ありがとうございました。
フミ子さん　見事な多少の表現をと。
さららさん　あざやかに少ない枚数をと。
たかしさん　手数をとられたくないと。

私の短歌には、皆様の鑑賞・評を都合よい解釈をしてお礼とさせていただきます。

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５．大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　
ご批評ありがとうございます。
最近あるいは近年になって年末の掃除でもガラスを磨くということはしなくなってしまいました。仙台市在住（３５年前）のときの経験を詠みました。
「しばれる」という言葉は、辞書によれば東北・北海道の方言となっています。意味はみなさんご存知のとおり「厳しく冷え込む。また、凍る」です。

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次の世も日本と決めてはつ春の昼にいただく蕎麦・花の舞

　　　　　　*花の舞・・・花の舞酒造の清酒「花の舞」

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鑑賞＆批評　「除外」

おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき
差出人の筆跡のないものを除いて数えたら、驚くほど年賀状の数が減った。「見事」というところに自身の現状、減ってしまったお付き合いへの皮肉と嘆きを込めた。

真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビス　　ウプラ

学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら
「日本学術会議の除外されたる加藤陽子の『それでも日本人は戦争選ぶ』を読む」かな。
「菅政権（日本政府）に除外されたる加藤陽子の『それでも日本人は戦争選ぶ』を読む」とも。
私も読みたいです。

トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし
口が腐っても海洋放出とは言いたくないので
「トリチウムを除外出来ない汚染水はとりあえず国会議事堂に置くもやむなきか」

大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお
「除外」を分割して上手く使った。題詠で雰囲気を出すのは難しいと思うが、歌のリズムから明るい気分が伝わってきて上等ですね。
初句と二句が若干細切れか。そこは工夫できそうに思う。「大掃除外はしばれる比良おろしストーブがんがん焚きて窓ふく」とか。

大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら
これも「除外」を上手に使って成功。「お駄賃少しはずんでやらな」・・明るい情感が出ていて大変良いと思いました。

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鑑賞＆批評　「除外」

1.おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき
　たくさんの年賀状。こういう整理の方法もあるのだと妙に納得。「見事な残数」に作者の笑みが浮かぶ。

2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　ウプラ
　送られてきたビールのセットを前に　「嬉しいんだなあ」と素直に喜んている作者。お付き合いも「除外」か　そういえば名簿も消去というなあと呟いている。

3.学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら
　「それでも日本人は戦争を選んだ」が　本の名。短歌一首に詠むにはたいへん。歴史学者加藤陽子　と　詠み　本の名は脚注にしたらいかが。この時期　この素材を詠まれてるのに脱帽。多方面読書家の作者ならである。

4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし
　覆水盆に返らず。ではないけれど　一度なってしまったことは取り返しがつかない。そうしているうちに人はなんとなく肯わされてしまう。「やむなきか」に作者の批判と苦悩（大げさかな）がみえる。

5.大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお
　年末押し迫っての大掃除。「しばれる」「ストーブがんがん」に　冷え込む寒さと寒い風。内側外側のガラス拭き。手の動きと心うちが感じられる。
除外を　分けて、詠まれている。

6.大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら

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1.おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき
印刷のみで手書きの全くない賀状は潔く除外としよう　なんと鮮やかに少ない
枚数になった。

2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　ウプラ
実は除外したはずの品物が届きました。ビールのギフトは素直に喜び顔がほころぶ。

3.学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら

4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし
石牟礼道子著の水俣病『苦海浄土』を思いました。昔板紙工場のヘドロが裏の湖岸に悪臭を放っていた。人体に良くないものは市民が反対しないと未来ある子供らに悪影響する。
両社の立場上やむを得ないことが諸々あるのが現状ですね。

5.大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお
新年を迎えるにあたって勤勉な作者は大掃除の窓ふきに精を出しておられる。
ストーブがんがん焚かないと寒すぎる。発句の大掃除が気になります。

6.大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら
大掃除にはガラス拭き　廊下　畳　天井　庭回り広範囲をさします。ひさおさんのように何か一つに絞られてはどうでしょう。

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熟し柿に蕎麦粉まぶして姑の食む全く歯のなく童の面ざし

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1.おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき
見事なというのは、わざわざ言う位だから、表裏とも印刷だけの年賀状を除いたら笑っちゃうくらいに残らなかったということだと読みました。
何処も同じ何とやら。
着かず離れずの関係が浮き彫りになりますね。
見事な…というだけだと多いのか殆どないのか分かりにくいかも。

2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　ウプラ
ブランド・ビール！
作者は禁酒してみたのでしょうか。
ラベルを見たら本音が出た。顔にも出た。
相手もそこは読んでいる。
言い訳は除外して有難く頂戴すべし。酔うべし。
（後でうかんだのですが、除外したというのはお付き合いをやめたという意味にもとれますね）

3.学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら
加藤　陽子…Webで初めて知りました。
重いテーマながら読みやすそうに感じたのでこれから少しずつ読んでみようと思います。
ちょうど私が生まれた頃からの「日本近現代史」ということで、日本及び世界的背景に興味が湧きました。
なぜ学術界から除外されたのかにも大いに興味のわくところです。
1/14の読売新聞にも載っていました。

ところで、この「たどたど….」知らない事を触発されることも多くて刺激的です。

4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし
出口の見つからない闇の中に自分から入ってしまったような人類の、一つの時代に行き会わせてしまったような現代人の我ら。
知りすぎても怖い、知らないのはもっと恐ろしい。
この作品には受容ムードを感じます。
私にはしっかりした感想が持てませんが疎かにできない問題であることは理解しています。

5.大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお
出た！
お題分断短歌。
面白いのでやってみたいのですが私にはどうしても浮かばない手法です。
大掃除はよくはかどったことでしょう。　ストイックな綺麗好き。
がんがん焚くというところ…破れかぶれ的エネルギーも感じました。
清やかな新年をお迎えになられてよかったですね。

6.大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら
こちらも「お題分割」、ひさおさんの評を読んでやっと気がつきました。
この、さり気なさも真似したいところ。
外孫さんのテレパシーもちゃんと届いているようで、めでたし。
しかし、グランマさんはうれしい。
うれしい気持ちは仕事をはかどらせる。
少し…と言いつつ双方のうれしそうな様子が浮かぶ。
出す方ももらう方もハッピーですもん。

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旧上司蕎麦アレルギーで自枕持ち出張・旅行をされていたっけ

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おかあちゃんの得意料理を聞かれたる年中児答う「蕎麦のかい餅」　　フミコ
（かい餅…炒った蕎麦粒を製粉したものを熱湯で練り、又は、生のそば粉を水に溶いて火にかけ、練りあげて、砂糖やフキ味噌やわさび醤油などをつけて食べるだけの….…）

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1.おもてうら印刷だけの年賀状今回除外見事な残数　　ひろゆき

2.真実われは除外したれど届きたり嬉しいんだなあギネスとエビ ス　　ウプラ
作者本人は「もういいビールは」と思っていたが、手元に届いてみればこんな嬉しいことはないと。
“だなあ„が心を表してやっぱり断ち切れないと。

3.学術会に除外されたる加藤陽子著それでも日本人は戦争選ぶを読む　　さらら
学術会から除外された著者の本をよく読んでおられると感心。ただ音数が4１。
“ 学術会に除外されたる著者の本戦争選ぶを読む日本人は „でどうでしょうか。歌意に政府批判も含んでおり、万人に知らせるという意思はわかりますが。

4.トリチウムを除外出来ない汚染水は海洋放出するもやむなきか　　たかし
捨てる場所がなく、広い海に捨てれば広がって薄くなりかつ害を及ぼさないとの結論。3.11地震災害による原爆塔から流れ出た汚染水。

5.大掃除外はしばれるストーブをがんがん焚きてガラス戸磨く　　ひさお
寒気厳しい中での大掃除。状況はよくわかります。語順を含めて行動の順に。” ストーブをがんがん焚きて大掃除外はしばれてガラス戸磨く „では。

6.大掃除外孫の来てはかどりぬお駄賃少しはずんでやらな　　　ひらら
おばあちゃんの感謝の気持ちを詠む。もう大きいお孫さんなんでしょう、でも感謝の気持ちとしての駄賃を大幅アップに。” やらな �≠ﾌ結句が孫の可愛さを十分に表現している。

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夜鳴蕎麦そのチヤルメラの響きなほ鮮らけく脳裡に残る　　ひさお

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