トップページ > 記事閲覧
2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/23(Fri) 11:14
投稿者 ウプラ
参照先
2021.07.29(木)
題詠    「ジョン」            
鑑賞&批評 「花火」                  
出題当番   ひさおさん   
  

 鑑賞&批評 「花火」

1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)

5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか   
  ウプラ

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
記事編集 編集
12>
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/31(Sat) 20:31
投稿者 ウプラ
参照先
こんばんは
〇うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか

この「うそつき」は「海鳴り」や「あなたの匂い」や「花火」のことです。
さららさんが書いてくれたとおり「存在するようで確たる形はとどめられない」ものを「うそつきのうつくしいうそで表し」ました。 
詩の言葉や絵画の色も同じですね。
とても肯定的に考えているので、この「うそつき」を自分だというほど自惚れることはできません。
ということで、ありがとうございました。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/30(Fri) 11:01
投稿者 たかし
参照先
6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす

 さららさんのこの歌の「サガリバナ」を私は線香花火を形容した言葉のように思い、否定的な批評を書きました。
 しかし、サガリバナという花が実際にあることを他の方の書き込みを読んで知り、ネットで画像を見ました。
 美しい夢のような花がありました。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/30(Fri) 06:55
投稿者 フミコ
参照先

 鑑賞&批評 「花火」

1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし
琵琶湖の大花火は滋賀県人の楽しみ。当に上の句そのまま。
腹の底にズシンと響いて落ちるような音を高島にまで運んでくれる。
スケールの大きさを個性的に詠われていて、コロナにより今年も開催されない
残念さもまたおおきくなり印象的。

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお
豪華絢爛に夜空を彩り、潔く夜空を戻す牡丹花火は何度見ても感動する。
結句の「こころは足らふ」…単純に読めば「ああ、見に来てよかった!」という
満足感に満たされるが、もう一度読み直せば、心に抱える何かのわだかまりが
牡丹花火を見上げているうちにしゅるしゅると後退していき、いつの間にか夜空の美しさに見入っていたということかもしれない。

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら
時代にも人生にもそのプロセスを思い起こさせる匂いが付きまとっていると思う。
火薬弾薬の匂いは好きだった叔父さんの匂いと記憶の中で溶け合っているのでしょう。
美しく儚い花火の残像とともに若くしてお国の為にその命を捧げられた叔父さんと花火の消え際に見ている者に忍び寄るむなしさ無力感が甦るのだと思う。

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)

5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか   
  ウプラ
嘘をつける、つきとおせる、というのは特別な才能かも知れません。
まして人を感動させたり救ったり酔わせたり、芸術的な嘘もある。
上手な嘘は才能とも想える、羨ましくもあります。

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
サガリバナというものをネットで初めて見た。
幻想的、妖精のような、時には妖気妖鬼的な美しさも感じそう。


昨日、我が家緊急事態勃発のため、提出が遅れましてすみません。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 22:42
投稿者 ひらら
参照先
鑑賞&批評 「花火」

1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし
 今年も行われないびわこ花火大会。「ことしも咲かず」に作者のみならず地域の人の落胆ぶりもうかがえる。「突き抜け開く 「大輪の」「ことしも咲かず」に作者の心がこもる。

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお
 「しゆるしゆる」夜空へあがる花火の様子を見上げる作者の視線の動きまで浮かぶ。牡丹花火はパアっと消える。「心は足らふ」に 牡丹花火を今年も見たという満足感が詠めて読者に伝わる。

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)
 生前 気の合わなかった姑上。亡くなられての今もまだ心内は微妙であるらしい。手元の落葉松の線香花火もそのままである。「カラマツカラマツ」カタカナに書き読んだらなお寂しくなってきた。落葉松は芽吹きの時と晩秋の褐色の黄葉が
私は好き。黄葉と姑上もうかぶ。初句の出だしに「気の合わぬ」とつよいことばで詠み出すより 中程か終わりに出されたらと感じた。
 
5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか   
  ウプラ
 美しい人は嘘が好き?嘘つきは美人?
読み始めより三句まで海も含め「う」が4つ。うそのうである。テクニックがうまい。

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
 サガリバナ 下がり花 線香花火のような薄紅か白い花のさく一夜花。上句下句のていねいな詠みが
サガリバナと線香花火をあらわしている。月夜に幼を囲み線香花火に興じている家族の声 姿が浮かぶ。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 22:00
投稿者 たかし
参照先
8月はWEB歌会の月(8月22日)ですので全休となります。
次回は9月2日(木)となります。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 21:54
投稿者 さらら
参照先

1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし
熱帯夜を突きぬけ開くこの歌いだしが見事です。広々とひがる湖上の大花火 当たり前に毎年見上げてきた大花火が去年も今年も夜空に咲くことはない。寂しいことだなあ〜

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお
なぜか花火をいつも一人で見上げてきた。自宅の二階からいつも見られた花火を家族は誰も見ようとしない。私は湖岸に座りしゅるしゅるあがる見事な花火にひたる。 作者の心は足らふに共感しています。

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら
臭覚から戦死の叔父へ連想して彼方から声が聞こえる なんとも切ない心情が詠われる。戦争を知らない子らは花火のあおい硝煙の匂いを好むのだが〜

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)
気の合わない姑の好みの手花火など興味ないと言い切る。落ち葉ももみじや柿の葉っぱはいいが 落葉松の針のような心を痛くつくものは見るのも障るのも嫌 そのまま古くなってしまったのです。

5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか   
  ウプラ
存在するようで確たる形はとどめられない 海鳴り 匂い 花火など うそつきのうつくしいうそで表し ひと時心を遊ばせる。

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 21:35
投稿者 ひさお
参照先
題詠 今週の出題
   新星   でお願いします。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 20:58
投稿者 さらら
参照先
英国の大使館にて務めたる浩子の夫はジョンーブル紳士  さらら
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 18:01
投稿者 ウプラ
参照先
振り返り振り返りして嬉しさうにジョンは走つたこの坂道を
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 17:25
投稿者 ウプラ
参照先
 鑑賞&批評 「花火」

1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし
「熱帯夜を突きぬけ開く大輪の」というところが良いと思った。見えないはずの大花火が夜空に高く上がり、湖面に映るところが目に浮かぶ。琵琶湖の大花火を見たことはないが、自分の記憶の中から一番美しい花火を思い浮かべた。

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお
「牡丹花火」というものを知らないが、家の庭でするような簡単なものの商品名なのだろうと想像した。あっけなく上がりあっけなく終わってしまうのだが、それで自分の心は満ち足りるのだ、と言う。
良い歌だなぁと思いました。
ただそれだけで終わってしまうもので自分は十分なのだ、「心は足らふ」のだ、ということ。「心は足らふ」にしみじみ。

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら
花火の硝煙の匂いが好きだと言う子供たち。作者は同じ匂いに戦死した叔父の事を思っている。戦争は時間の彼方にありながら、硝煙の匂いを単純に喜ぶことはできないのである。
愛する家族に囲まれていても、どうしても消せない、独りの思いというものがここにはある。
「花火」は初句よりも下句で生かした方が良くなる気がしました。

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)
単純には片付けられない姑との関係。気が合わなければ合わないで、やりきれなかったり、可哀想だったり、腹が立ったり、力不足を感じたり、亡くなってなお、心の襞を増やしてくれるのである。その心の襞を「落葉松落葉松」のリフレインが少しせつない色に染め上げ歌にされた。
これも良い歌だなぁと思った。

5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか   
ウプラ

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
線香花火には「サガリバナ」という名前もあるのかと調べたら、海辺に生える常緑高木らしい。その花が線香花火に似ている。この歌は花火の歌ではなく「サガリバナという木があって、線香花火に似て糸のような花びらの・・・」という歌なのでした。南国の月夜の海辺で見られたのでしょう。綺麗。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 16:55
投稿者 たかし
参照先
 鑑賞&批評 「花火」
1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ  ひさお
 牡丹花火という専門用語を作者は知っている。
 私は知らなかったので調べました。花火には大きく分けると「菊」と「牡丹」がある。
 「菊」は花弁(星)が尾を引くもの。「牡丹」は尾を引かないもの。
 こうなるそうです。上空でパッと開いた花火が尾を引きながら広がるのが菊花火で、
 開いた花弁が尾を引かずに広がるものが牡丹花火であるという。
 この歌ではこの「牡丹花火」の特性を知って詠っているところに歌の核があると思った。
 尾を引くような未練がましいのではなく、パッと開いてパッと消える潔よさに作者は心を惹かれている。

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす  ひらら
 花火は火薬を使うので、その燃えた匂いは弾薬の硝煙の匂いに通じるものがあるのだろう。
 作者は子供らの邪気のない話を聞きながらも、ふと戦死した叔父の声を聞いた気がしたのだ。

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)
 姑さんとは気が合わなかった作者。「そのまま古りぬ」というところには、姑さんが好んでたくさん買っておいた線香花火、
 せっかくあるのだから夏にはそれで遊べばいいようなものだが、
気が進まずに手をつけずに置いたままで、その線香花火は「古り」てしまった。
 「落葉松落葉松」には、微妙な作者の思いが滲んでいるように感じた。

5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか  ウプラ
 海鳴りも、あなたの匂いも、花火も、うそであると。
 うそつきは美しい嘘をつくと言う。
 問題はこの「うそつき」を誰に仮定しているかだが、
 この歌では作者自身をいうようである。

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす  さらら
 「サガリバナ」というのは線香花火の火が下に向いて光ながら落ちる様を言うのか?
 上句で「月夜に光る線香花火」とあり、下句が「うす紅糸の花穂を垂らす」
 これは上句で言ったことを、下句で説明しているようになった。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 14:30
投稿者 ひさお
参照先
帰国せしジョン万次郎は出世して咸臨丸で再渡米せり  ひさお
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 14:25
投稿者 ひさお
参照先
1.熱帯夜を突きぬけ開く大輪のびわ湖大花火ことしも咲かず  たかし
昨年に続き、今年もびわ湖花火大会は中止になった。
「熱帯夜を突き抜け開く」という表現は独特のもの。
ただし、私としてはやや違和感がある。最低気温が25度以上の夜
を熱帯夜と言う。真夜中からやや明け方近くの時間帯に最低気温が
記録されるのではないか。
一方花火は通常9時頃には終わるので、熱帯夜を突き抜けるという
表現には違和感を覚える。偏屈者であろうか。

2.しゆるしゆると上がりてぱつと開き消ゆ牡丹花火に心は足らふ ひさお

3,花火あおぎ硝煙の匂い好きと子ら戦死の叔父の声彼方にす   ひらら
子らは純真で花火の硝酸の匂いがすきだと言う。
作者の叔父は戦死されていて、作者にとっては硝煙の匂いは
戦争や戦死の叔父に繋がるものであり、複雑な気持ちになる。

4.気の合わぬ姑の好みし手花火の落葉松落葉松そのまま古りぬ  フミコ
(線香花火の爆ぜる様から落葉松を連想し、昔からそう呼ばれている)
「落葉松落葉松」と からまつのリフレイン。これは数の多いことを言わんと
しているのであろう。
姑は多くの手花火の落葉松を残された。作者はそれには手をつけないので
そのまま古くなって残っている。作者には気の合わなかった姑への対抗心
がいつまでも失せない。
 
5.うそつきのうつくしいうそ海鳴りとかあなたの匂いとか花火とか    ウプラ
うそつきには美しい嘘をつく人がいる(つまり作者のことであろう)。
海鳴りがきこえるよとかあなたの匂いがしますよとか、きれいな花火が
見えますよとか。
自分でいろんなことを想像して楽しんでいるのであろう。

6.サガリバナ月夜に光る線香花火うす紅糸の花穂を垂らす   さらら
 サリガリ花が月夜に輝いている。門前では線香花火のうすべに
の花穂が垂れている。小さな子供のいる家族の月夜の美しい
幸福そのものの光景。
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 12:53
投稿者 たかし
参照先
韓国の人の名前にジョン多し田、全、銭、傳これみなジョンなり  たかし
記事編集 編集
Re: 2021.07.29(木)題詠「ジョン」  鑑賞&批評「花火」
投稿日 : 2021/07/29(Thu) 12:44
投稿者 ひらら
参照先
詠草
いつとなく子の口遊める「ABCの歌」ジョン万次郎伝えひろめき  ひらら   
記事編集 編集
12>
件名 スレッドをトップへソート
名前
URL
画像添付


暗証キー
投稿キー
コメント

- WEB PATIO -