トップページ > 記事閲覧
2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/24(Fri) 11:16 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
2021.09.30(木)
題詠 「ゼムピン」
鑑賞&批評 「栗」
出題当番 さららさん
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/10/01(Fri) 19:47 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
みなさん ご批評ありがとうございました。
この時季 🌰は食べたい。
渋皮を傷つけず鬼皮を剥くのはいつもきをつめます。今年は包丁で少し剥ぎ口をつけ骨抜き(魚の骨抜き)で鬼皮をひっぱったら容易に剥けました。毎年傷つき🌰はご飯や茶巾絞りにしたりしてましたが 今年はロスが少なく出来ました。もう食べてしまいもう一度作りたいこの頃です。
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/10/01(Fri) 16:39 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
皆さん、ご批評ありがとうございました。
長野の遺跡博物館で、火焔土器の底に炭化した栗や麺麭状のものが残っているのを見ました。鍋をよく焦がす私は「あ、あなたも・・」と縄文時代の女性に親しみを感じたのでした。「残された炭のかたまり」にするか、まだ考え中。
四条の「東華菜館」、二十歳の頃に行ったことがあります。気の利かないバイトのニーチャンがいたかも
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/10/01(Fri) 07:04 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
さららさんのこの歌の東華菜館、
実は私はこの店でアルバイトをしたことがあるのです。
28歳頃、今から47年ほど前、石油ショックでそれまでしていた染物の下請け仕事がさっぱり来なくなり、仕事が入るのを待ちながらいろいろなアルバイトをした内の一つ。
シュウマイの蒸し上がったすぐのものを食べさせてもらったのがとても美味しかった思い出。
アルバイトは私一人で、後は慣れたおばちゃんたちばかりだった。なんにも知らん私でした(今から思えば)。
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 23:09 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
「炭のかたまり」を目の前に見て縄文時代の家族のの暮らし 団欒へと想いを寄せた作者。「あなたも」との呼びかけがいい。
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
息子の新妻に東華菜館での会食の後栗を買ってくださった舅上。家族も若く揃っていて幸せな日の思い出。所 店の名の固有名詞かを効いている。
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
詠いだしから収めまで 弾んで版画教室へ行かれるようすが 団栗橋 木屋町 画箋堂の固有名詞と抜けてゆく。河原町五条まてへの地図や道筋が浮かび書けそうです。
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
栗かぼちゃ えびすかぼちゃは栗の様に美味しい。そのポタージュは格別。ご家族お揃いのときの思い出のメニューなのょう。ポタージュは不要では?パンプキンスープがポタージュだから。
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
美味しくない団栗 お腹でも壊したらとの心配からそのように大人が戒めたのかしら。小さい団栗椎の実は炒って食べるとおいしい。まてば椎はゆがきアク抜きごいって食べたが不味かった。(観察会にて)。
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 21:43 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
お題「栗」9月30日
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
縄文人は栗はもちろん食べていたが麺麭(パン)状のものも食べていた形跡がある。
炭化したそれらが遺跡から出土している。
「あなたも・・・焦がして」が独特。
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
この東華菜館はシュウマイが美味しいので有名(昔は)。
「舅は」とあることから思うと、作者が嫁いで間もない頃のことか。
舅さんにしたら息子の可愛い嫁である。
東華菜館が具体的でいい。
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
栗かぼちゃが主役。よほどこの主役の栗かぼちゃが良質で美味で、
原材料が良いので、それを使ってのスープなどもそれは美味しいのでした。
なにか美味しい思い出が作者にはあるのかと思わせる作。
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
栗の渋皮煮を作っている作者。その手順をていねいに言っている。
「ねんごろに栗に向き合う」の語句が生きている。
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
どんぐりを食べるとオシに成るという迷信(聞いたことがある)があって、
それを前面に出した。
学園裏のブナは豊作であると言う。
だからこの「学園」は、作者が通っていた学園であり、
その通っていた時代は食糧不足の時代であった・・・というようなことを考えさせる。
「学園」は看護学園であろうか?
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 20:59 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
最近は電気ガスの時代 たまに炭をおこして焼肉パーテイを芝生の庭ですることがあり 赤々と燃える炭を見ていると先人の暮らし また縄文のあなたに語りかけ 遠い過去へと思いがよみがえる
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
京都の地名の固有名詞に誘われ街歩きをともに楽しむ。
手先の器用な作者の若い日の版画教室通いの生き生きとした歩みが見える。
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
栗カボチャのポタージュは最高のスープ。パンプキンポタージュはフランス料理のスープの総称。スープは重なりでいらないのでわ。
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
栗の渋皮煮はぜいたくな秋の味覚の一品。懇ろに栗に向き合う今宵がとても情景 心象が的確でいいと思う。
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
ドン栗は 食べてはいけないと聞いているが 栗と名がつくと食べてみたい気がする。本当に食べた人はいないのだろうか?
学園裏にコロコロ転がるどんぐり気になるなあ?
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 20:10 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
この歌で良い味を出しているのは「舅」だと思う。姑よりもちょっと距離感のある関係だが、大きくて暖かい。そんな渋さが歌の世界を豊潤にする。
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
風のはこぶ爽やかさが一首に通う。郷愁の味がする「団栗橋(どんぐり)」や「木屋町」の名詞、「抜けてゆく」の動詞の働きだろう。「画箋堂版画教室」の強弱のあるリズムも明るく、言葉の一つ一つが無駄なく生きていて良いと思った。
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
栗かぼちゃの美味しさを称えている。食べる喜びの無邪気な感じが一首に漂い、読者を微笑ませる。「パンプキンスープポタージュ」はメニューに載っていそうな語順で、自分では作らないと読んだ(笑)
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
手間暇かかる栗の渋皮煮をつくろうと準備しているもよう。固い鬼皮を剥ぐのは気をつかう作業だ。「ねんごろに栗に向きあう今宵」・・・普段から手抜きをしないで料理はしているが、分けても特別ねんごろに向き合っている今宵なのである。
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
先生が言ったのかもしれない。何か理由があって子供たちにドングリを食べさせまいとしたのだろう(お腹をこわすとか)。「食べたらあかん、唖になる」の迷信みたいなところや「学園裏のブナ」という長閑な感じが童話のような雰囲気を醸している。
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 14:01 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
作者は縄文遺跡の発掘作業に加わられたことがあると読んだような気がしていますが…
この何でもなさそうな炭の塊は、もしや縄文時代のあなたが焦がした栗やパンやの置き土産かも。
今、あなたが焦がした栗やパンは何百年後に….遺跡と呼ばれるのでしょうか。
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
東華菜館…よくはやっていた中華料理。入口突き当りだったかどっしりと歴史を語るようなエレベーターが印象的だった。
お舅、お姑さんに愛された作者のほのぼの短歌。
香ばしい焼き栗の香りが四条通りに溢れ、思わず足が止まった記憶があります。
懐かしい。そういえば四条界隈、随分行っていないことに気が付いた。
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
作者の心ウキウキした足取りを想像する。
団栗橋、木屋町、画箋堂、…鄙びた、ノスタルジックなネーミングの利いた趣のある歌。
人生を彩る様々な才をお持ちの作者。
若き日々も忙しく楽しまれたようですね。
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
これは恐らく、亡き奥様伝授の、いまや作者のレパートリーの上位ランクでもあるお料理かと推察する。かぼちゃの選別にもこだわりをお持ち。
深まる秋をゆったりと味わう温かいまろやかなスープ。
ちょっと自慢したくなるような出来栄え。
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
作者はお菓子作りにも熱心。
手間暇かかるマロン・グラッセか渋皮栗を制作中なのかも。
少々面倒なことも、豊かに流れる秋の夜長には、むしろ嬉しい。
下句に作者の生活信条が読み取れる。
そうしたお母さんの姿は家族にとっても幸せの象徴だと思います。
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」
投稿日 | : 2021/09/30(Thu) 10:40 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
1. 残りたる炭のかたまり縄文のあなたも栗や麺麭を焦がして ウプラ
麺麭:めんぼう=パン ここでは縄文遺跡の麦の粉でできただんごであろう。
縄文遺跡を見たときの情景。栗や麦の粉で作っただんごの焦げて炭になった
かたまりが展示されている。「あなた」と縄文人に親しみを込めて詠っている。
2. 京四条東華菜館に会食の帰路に舅は栗買いくれし さらら
京都の四条の東華菜館。鴨川のほとりにある。家族での会食の後であろうか。
舅さんが栗(天津甘栗だろう)を買ってくれた思い出。
学生時代ときどき食事をした。NHKの京都の街の写真にはよく東華菜館が
写される。
3. 団栗橋(どんぐり)を渡り木屋町を抜けてゆく画箋堂版画教室へ行く日 たかし
過去のことだが、現在形で表現した。若き日作者は画箋堂というところの
版画教室に通った。
場所は団栗橋(どんぐり)を渡って木屋町を抜けて行くところ。
画箋堂の位置が簡潔に示されている。
4. 栗かぼちや甘くてほくほく栗のやうパンプキンスープポタージュもうまし ひさお
5. 渋皮を傷つけぬよう剥ぐ鬼皮ねんごろに栗に向きあう今宵 ひらら
栗の鬼皮むきのベテランのしぐさ。「ねんごろに栗に向きあう」というのが
おもしろい。
6. どん栗は食べたらあかん、唖になる 学園裏のブナは豊作 フミコ
ブナの実はおいしいらしい。
食料難の時代のことだろう。作者もブナの実を食べたに違いない。
Re: 2021.09.30(木)題詠「ゼムピン」 鑑賞&批評「栗」