2021.10.28（木）
題詠　　　　「酒」　　　　　　　　　　　　
鑑賞＆批評　「一貫」　　　　　　　　　　　　　　　　　　
出題当番　　 フミコさん　　


1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）　　　フミコ

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし

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次回（12/2）のお題、「味」

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1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお
　「は」が　重なりうるさいのではと言いましたが　上句下句　対句となし詠んでられるのでしょう。それなら私の鑑賞不足です。

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霜月は新酒世に出る水色のラベルに「琵琶湖周航の歌」

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1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお
ふる里に仲良しの友達の姉上がすごく太っておられ百貫デブなどと呼ばれていた。ひさおさん　たかしさんお二人の殿方より体重が多い。最近の写真の私はふと短く見るのも恐ろしい。
数字の歌は苦手です。十五貫久しく聞きました。

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら
一貫を一首に上手く収められた佳い歌。新聞は良く歌材になり知的な生き方がうかがえる。

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）　　　フミコ
自分が働き初月給で味わう鮪一貫は生涯忘れない。それ以来鮪が大好物になったのでわ。幼稚園勤めの初給料は８千円でした。

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし
長浜には一貫斎が日本で初めての反射望遠鏡を造った。
滋賀県内には誇るべき中江藤樹　松尾芭蕉　小野妹子ら偉人がおられ凡人の私たちも嬉しくなる。

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1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお
「一貫は」との詠み始め、説明的かなと思いましたが、四、五句で自身の事に引き寄せ詠みおさめられました。「十五貫なりわが体重」とされたら「は」かうるさくないのではと思いました。

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）
　　　　フミコ
　「初月給」がいきている。連れ立ちては同期の友かしら。乙女たちがカウンターで鮪一貫。注文も新鮮。少々のドキドキ感もうかがえる。

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら
　きょうだい　一家　一族の出世頭。の　弟君。事業のみならず芸術　文芸　短歌　各分野に秀でてられる。

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし
　ふるさと長浜の國友一貫斎の短歌。うれしく感じています。郷土学習で一番に習いました。鉄砲　火薬等の店の名に「國友」を市中で見るとなつかしくうれしくなります。

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諍えば物言う意欲なくす吾に夫は梅酒のロックをよこす　　フミコ

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1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお
筆者が小学生の頃は生活の中で尺貫法が主流でした。
懐かしい。
現在ではもう、ピンとこない人の方が多いでしょうね。
特殊な職業域ではいまも健在と聞きますが。

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら
春野菜の爽やかさとクラス一の貫禄の持ち主、みんなの記憶に残っている。
頼りがいのありそうな友達との、何とも言えないミスマッチ感。
新聞に名前を見つけたことで鮮やかに蘇った懐かしさと一抹の寂しさ。

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）　　　フミコ

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら
活動的で有能で努力家の弟さん。
多分、御兄弟ご自慢の弟さんなのですね。
それにしても施設15か所の理事長経歴とは凄い。

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし
ン十年前、長浜の博物館で国友鉄砲を閲覧したことがあり、今回、一貫斎をネットで調べてこの歌と繋がりました。
近江の国にも歴史のページを飾る有能な人がいたことを思い出させてもらいました。

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酒田へと逆白波をたてながら流れゆく川茂吉はうたへり　　ひさお
（最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも）

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1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら
「クラス一」、「貫禄ありし」で一貫をうまくクリアした。
「春野菜つつめる」という卑近なことがらをうまく初句に持ってきている。

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）　　　フミコ
新入社の仲間が連れ立って、初月給をもらったお祝いに寿司を食べに行った。
今のように回転ずしではなく、一貫300円の鮪。
昭和32年当時の新入社の人のもらった少額の給料との対比が面白い。
（一万円に届かなかったと思う）

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら
裸一貫で努力の結果、いまや１５施設の理事長。えらい弟さんです。
施設連合会の理事長さんであろうか。

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし
国友村の国友一貫斎。ネットで調べた。
1778年生まれ、1840年没。
�@「大小御鉄砲張立製作」を著す。鉄砲鍛冶の技術を秘密にせず公開した。
➁　空気銃「気砲」を初めて作った。
�B反射望遠鏡を作った。
極めて独創的な人であったが、それを引き継ぐことのできる人がいなかった。

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詠草

　息子より注がるる新酒盃におよぐ金箔しばし見つめる　　ひらら

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鑑賞＆批評　「一貫」
1. 一貫は三・七五キログラムわが体重は十五貫なり　　　ひさお
　３，７５×１５＝を計算してみたら５６，２５キロとなり、
　私と全く同じ体重でした。（小数点以下は日々変動あり）、
　キログラムと貫を比較した歌、それだけのことを言っているが、
　なんとなく読後可笑しみが湧く。
　作者が自分で納得している姿が目に浮かぶからか。

2. 春野菜つつめる新聞クラス一貫禄ありし友の訃報載る　　ひらら
　「一貫」を「クラス一」と「貫禄」に分解したのが素晴らしい。
　わたしもやりたかったが浮かばなかった。
　歌の内容は、訃報があり、悲しいが、
　春野菜から始めたところはさすがに巧みです。

3. 初月給つるんで出掛けしカウンターの鮪一貫三百円也　　　（昭和32年）　　　フミコ
　「初月給」がいいですね。お寿司屋さんでの呼び方「貫」をうまく使った。
　作者の初月給の頃（昭和３２年）は、回転寿司などはまだ無かったので、
　これは高級なお店で、そこでの値が３００円。
　つるんで出かけた・・・同僚とだろうか。それとも今の旦那さんと？
　明るい娘さんを想像した。

4.弟は裸一貫の三男坊施設十五ケ所の理事長つとむ　　　さらら
　作者の弟さん、施設１５カ所の理事長をされている。
　裸一貫から出世をされたのだ。この事実はすばらしい。
　歌としては「三男坊」なので「裸一貫」から始まったということが分かるように詠まれていて、行き届いている。

5.国産初の反射望遠鏡造りたる一貫斎は長浜の人　　　たかし

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酒豪との世評を聞きてイメージのやや好転す岸田新総理　　たかし

　１１月はWEB歌会のため全休になります。次は１２月。

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フミコさんへ

ありがとうございます。
大感謝です。
どうぞよろしくお願いいたします

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ウプラ　さま

委細承知いたしました。
御都合の悪い時は何時なりともおっしゃってくださいませ。

　　　　　　フミコ

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フミコさま、皆さま

申しわけありませんが、２５日月曜日から１週間ほど留守にします。
また、１１月８日まで時間的にも全然余裕が無くて、お休みにいたしたく、よろしくお願いいたします。。

フミコさん、次回と次々回の掲示係をお願いしてもよろしいでしょうか。
１１月２週から復帰できます。ご検討くださいませ

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