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2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/17(Fri) 08:55 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
2022.06.23(木)
題詠 「取りあえず ・ 取りあへず(旧仮名)」
観賞 「孤」
出題 さららさん
「孤」
1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/28(Tue) 09:20 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
〇長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり)
評いただきありがとうございました。
犬のフクが、6月の初め、突然危篤状態になり、獣医さんも今日明日が危ないという見立てで、
家に帰っても、家族のみんながフクの周りに集まって、何か出来ることはないかと思っていた。
そのような夜に、一番後に入った風呂で、私が死ぬときはひとりであるなあ、と思ったのです。しみじみと。
孤(ひとり)=孤り、と言っていただきました。そうしたいと思います。
フクはその後、回復して今はオムツをしてはいますが元気になりました。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/26(Sun) 15:14 |
投稿者 | : ウプラ |
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こんにちは
慣れない民宿のオバサン状態からやっと日常に戻りました。
普段サボっているので、お客さんが来ると家中がきれいになって気持ちが良いです。
ご批評ありがとうございました。
歌をつくるとき、わたしには少しの孤独が必要です。
どうもそうらしいということに、この頃気づきました。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/26(Sun) 01:29 |
投稿者 | : フミコ |
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たかしさん
ウプラさん
おつかれのところ、ありがとうございました。
真打ち登場、そろい踏み!
昨日は暑い日でした。
オオタニサンの活躍を我がことのように心地よく読み返して、お休みなさいませ。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/25(Sat) 21:16 |
投稿者 | : ウプラ |
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1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
白い紫陽花が「孤りの部屋」をほのかに明るませる。ここはやっぱり「白」が生きている。「白」でなくてはならないだろう。
考え込んでしまったのは「友よりの」というところ。
この歌の場合、あじさいそのものの存在感、量感を出してはどうかなぁと思った。例えば「みっしりと」とか。「友よりの」はこの歌の中であまり生きないような・・・(この歌の良さは下句にあって、それが薄まるような・・・)贅沢を言えば、ですが。
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
ハードな一日が終わった。
風呂につかって弛んでいく身体と心。長い息をひとつ吐いて空っぽになった胸から唐突に「死ぬときは孤(ひとり)」という呟きが洩れた。
真実が身体から自然に流れ出た一瞬。単純で全身的な結句に打たれました。
「孤り」と「り」があった方がいい。
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
「鬱を散ずる」に何とも言えず男の華のような雰囲気があって好きなところ。チャラチャラしていては出てこない味だ。
「短歌や詩吟で」は分かりやすいがそのままという感じがする。何か一つにするのがいいと思うが、「鬱を散ずる」の格調に釣り合う言葉が難しい。
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
受け取った動画の画面に揺れる花、その花と同期して作者の心も揺れた。「むらさきの」で色が前面に出て擬宝珠の風情を増している。
調べとしては「むらさきの擬宝珠揺るる動画来ぬ近江孤篷庵君は訪いいる」かなぁと思った。
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
「この犬、ほかの犬に興味がない様子でちょっと犬としてはモンダイあるかも」と思いつつも、そこが捨てがたいと内心面白く感じている様子がうかがえる。
この可愛いがり方に作者があるのだろう。
犬は飼い主に似る!
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/25(Sat) 17:03 |
投稿者 | : たかし |
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6月23日(木)「孤」
1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
ハイドランジアというのをネットで調べました。大きな花の紫陽花、
作者のところに届いたのは白だったようですね。「孤りの部屋に花あかりする」
この下句はなかなかいいですね。
「花あかり」という言葉、ずいぶん前に堀和尚さんの作品で知りました。
歌、端的で、すっきりとしています。よい歌。
どこかに出すには「白紫陽花」のところ「白あじさい」と平かなにしてはどうでしょう。
次の「孤りの部屋に」の孤の字に、漢字が連続してちょっと読みづらい感じなので。
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
「孤なるかな」にポイントがあると思う。
その前に「ひとり住まふは」とあるので重複の感がするが、
「ひとり住まう」と「孤なる」こととは、意味が少し違うのか。
「孤なる」には、孤立、または孤高という意味がどうしてもまとう。
それに対して「ひとり住まう」は、生活のあれこれをひとりでやるといった生活臭がある。
「孤なる」ことを実感しながら生活することは気がふさぐことなので、詩吟や短歌で鬱を散じる作者。
歌としては解説的というか説明的になった感はある。
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
擬宝珠は我が家の庭にも蔓延っていて、いま、花が咲き始めています。
近江孤蓬庵は長浜市上野町にある。そこにむらさきの擬宝珠が咲いている動画を知人が送ってきたのを見て、
作者は、ああ、私も行きたかったな、と思っているのかも知れない。
第3句「動画の来」というのが、ことばがせせこましい感じがする。
「動画来る」または「動画届く」がいいのではないか。
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
これよく分かります。うちの犬もそうなんです。自分を犬だと分かっていないのではないかと思うときがあります。
それを作者は「孤を好むらし」と表現。孤高のワンですね。
犬は飼い主に似るというから作者も孤高を好む?
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
なんか、この文句、どこかで聞いた記憶があるぞ。
「(男は)強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」
愛が生きていく上に必要だが、孤独でなくては歌は詠えない・・・
格好いいですよ。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 19:34 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
ウプラさんの真似をするのではないですが、預かっている宿題が明日までかかりそうですので集中しており、
批評の方は土曜日にコメントさせていただきたく、
勝手申しますがよろしくお願いします。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 18:55 |
投稿者 | : ひらら |
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孤」
1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
白い紫陽花。ハイドランジア。お友だちからプレゼントされてすぐ写真で見せてもらった。「ハイドランジア」の語の響き 作者の暮らしぶり 部屋によくあっている。孤のへやに花明かり の下句も良い 幸せ感が漂う。
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
「ひとひ」と「ひとり」。長かったのは一日と 作者の人生の半生。夜更けお風呂で聞こえてくる遠いサイレンの音。人生 、死、孤、寂しさ、諦観の境地。
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
3句までの上句 作者の現在の心境を述べ詠まれている。その寂しさを下句で 短歌や詩吟により支えられていると詠まれている。二つだけでなく作者は多岐にわたり 私は
尊敬している。
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
福原家の愛犬は孤を好むという。地域でのボス犬なのか。犬は犬なりにその地域犬として誇り高く超然と生きている。孤高の犬。日吉神社の神犬でしょう。
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
短歌は 愛 哀が源。それプラス 孤。ウプラ短歌に 導かれたい私である。
Re: 2022.06.23(木)
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 16:41 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
2 1日一生 よく働いた日は長くお風呂に入って心身寛いでいる。若い頃は忙しく入浴中は物思いなどしなかった。色々あった人生を回顧させる遠サイレン,己の晩年 死ぬ時はひとりと行き着く人生のストーリ。 たかしさん
3 一本の樹木として 裸木になり老いをありのままにある。
幸いにして短歌 詩吟がささやかな楽しみとして人との交流もある。 ひさおさん
4 あまり目にしない固有名詞ふたつ教えて頂きました。
一緒に散策したかったのにむらさきの擬宝樹の動画が届いた。 ひららさん
5 犬は尻尾を振り吠えるものと決めていた。想定外の個性的なワンコもいる発見と面白さ
人もいろいろ 犬も色々ですね。 フミコさん
6 愛のない人生 歌の読めない人生どちらも必要な私たち 小さな愛を育み 喜び ため息 心意気を歌って感謝の日々を重ねたい。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 13:02 |
投稿者 | : ひさお |
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1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
紫陽花もハイドランジアと言えば高級感がでる。白の紫陽花が高貴な花に思われる。
孤ではあるが、友からもらった白の紫陽花が明かりをつけたように感じる。
いい友をお持ちなので、寂しくはない。
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
いろんなことをやった長い一日。この「長かった」というのは作者のこれまでの人生もある程度
イメージさせている。
「遠く聞くサイレン」が孤にうまく適合している。
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
近江孤蓬庵はネットで調べた。長浜にある大本山大徳寺の塔頭である。枯山水と
池泉回遊式庭園がある。ツツジと萩がきれいだという。小堀遠州の菩提寺。
その庭園の擬宝珠がむらさき色らしい。親しい知り合いの男性が庭園の擬宝珠の
映っている動画を送ってくれた。
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
犬にも孤独を好む犬とそうでない犬があるのだろうか。
弱い犬は行き交会う犬にキャンキャン吠えまくるが、強い犬は吠えられてもしらん顔
している。作者の犬は強い犬にちがいない。
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
人間らしい愛情に満ちた生活をすることと、心の内面をうたう短歌づくりとは
ある意味で矛盾するところがると言う。作者はそのことに気づいてうまくスイッチの
切り替えをやることができているようだ。
編集
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 11:37 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
鑑賞「孤」
1. 友よりのハイドランジア白紫陽花孤りの部屋に花あかりする さらら
結句の「花あかり」が素敵。
いかにも嫋やかな女人のお部屋を想像させる。
ハイドランジアを検索したら種類や色がかなり多いのですが、白は少なかった。
希少種なのでしょうか。豪華な中にも凜とした雰囲気のある花序。
作者を包む雰囲気に通ずるものがありそうに想像する。
2. 長かった一日(ひとひ)の終り浴槽に聞く遠サイレン死ぬときは孤(ひとり) たかし
若い頃に聞いた救急車のサイレンの響きと年を重ねて聞くサイレンの音には明らかな違いがあると思う。
その音に惹起される心の風景と意味に年輪の影響が大きいからだろうけれど、要するに「身につまされる」というか、音を聞いただけで自身が運ばれていたり、付き添っていたりしてしまう瞬間があるのではないかと思う。
年を重ねるとひと事とは思えない部分があって、ひと事だと理性が打ち消してくれるまでの不安感を詠まれたり読んだりしながら誰もが哲学的になる。
遠サイレンが哀調を醸し、象徴的。
3. 年をとりひとり住まふは孤なるかな短歌や詩吟で鬱を散ずる ひさお
上の句に異論を挟む余地はなさそう。
個々の生き方、心情にも歴史にも関係ありそうだし、
短歌は心の中を整理整頓大掃除、開閉自動のカーテンみたい….
詩吟のことはよく知らないけれど、これも腹式呼吸で体内循環を調整、矯正するのにすごく有効だと聞いたことがあります。
作者は「鬱を散ずる」手段を会得されていて素晴らしい。
4. むらさきの擬宝珠揺るる動画の来君は訪いいる近江孤篷庵 ひらら
近江孤篷庵を初めて知りました。素敵なところですね。
作者は、この「君」と「いつか一緒に行こうね」と約束をしていたのかもしれない。
にも拘わらず、君が送ってきた動画には、擬宝珠の揺るる近江孤篷庵が写っているではないか。
下の句、少々恨み節っぽいムードを底に感じる。「どうして言ってくれなかったの?….」
5. うちの犬孤を好むらし界隈に行き会う犬を視野に入れない フミコ
6. 愛がなくちや生きていけないだとしても孤独がなくちやうたつていけない ウプラ
情熱的で豊かな感性と繊細な心をもつ詩人の叫びか呟きか。
そのバランスに神の配在を謝したり恨んだり。
一般的な哺乳類では様々な葛藤が顕在化する一生を行かねばならないので、愛にも悩みにも憧憬を持ち、、昇華できればよいのだが、いつしか埋没して懐古に涙したりする。
人間には「苦」を味わったり楽しんだりという側面もあるのではないか。
またとない永遠の歌材ではありますね。
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
Re: 2022.06.23(木) 題詠「 .取りあえず・取りあへず(旧仮名)」・ 鑑賞「孤」
投稿日 | : 2022/06/23(Thu) 07:07 |
投稿者 | : フミコ |
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取りあえず衣冠束帯正服の夫を写して米寿を祝がん フミコ
(正服…神職祭典用の第一礼装。位階により、色、文様、素材、織、冠の形、携帯品等に明確な区別がありますが装束の形態は天皇陛下から最下位までほぼ同じ。)