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2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/23(Fri) 09:20 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
2022.09.29 (木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
題詠 「応答」
観賞 「肉体」
出題 ひららさん
9/29 「肉体」
1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気 ひさお
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/10/01(Sat) 08:35 |
投稿者 | : たかし |
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5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
批評ありがとうございました。
「コムラガエリとは」がいいですね。
小さなコムラガエリ(足の指が曲がってしばらく戻らないとか)は、私も今まで経験していましたが、それらは痛みのないものでした。
だから、家内が「うわぁっ」と苦しんでいるのを不思議な思いで見ていましたが、今回、朝方ウーンと伸びをしたとき、
この「痛い」やつが来ました。「ああ、これか」と思いました。
収まってからもしばらくふくらはぎは痛んでいました。
多分、これから、常習的に起こりそうな予感がしています。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 23:58 |
投稿者 | : フミコ |
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みなさま
今回もありがとうございました。
私の「最晩」、これは全く私のうっかりでした。
一番遅い時点をいう中国語だということを忘れていて、何の躊躇もなく辞書も確認しないで書いてしまいました。
指摘されて初めて気付きました。
改作 猟師老いこれが仕舞と分けくれし熊肉体に良いとは知るも
因みに、熊の冬眠ですが、滋賀県北部ではここ数年、積雪が少なかったり無かったりで、冬眠しない熊も多く、
畑に残る野菜や樹木の皮を剥いだり、集落に下りてきて防災無線を賑わすことも珍しくありません。
ひさおさん、ひららさん
貴重な記録、有り難うございます。
おもえば貴重な積み重ね、その一員に加われてとてもうれしいです。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 22:31 |
投稿者 | : ひさお |
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最近の題詠の「題」一覧表
163.ジョン 2021.7.29
164.新星 2021.9.2
165.サングラス 2021.9.9
166.代行 2021.9.16
167.栗 2021.9.23
168.ゼムピン 2021.9.30
169.新米 2021.10.7
170.灰 2021.10.14
171.一貫 2021.10.21
172.酒 2021.10.28
173.味 2021.12.2
174.快 2021.12.9
175.落葉 2021.12.16
176.新生 2021.12.23
177.餅 2022.1.13
178.歩 2022.1.20
179.花 2022.1.27
180.三月 2022.3.3
181.陽光 2022.3.10
182.人道 2022.3.17
183.耳 2022.3.24
184.心 2022.3.31
185.桜 2022.4.7
186.メタセコイア2022.4.14
187.円安 2022.4.21
188.蛙 2022.6.9
189.孤 2022.6.16
190.取りあへず 2022.6.23
191.マスク 2022.6.30
192.熱中 2022.7.7
193.なるほど 2022.7.14
194.雷 2022.7.21
195.意味 2022.7.28
196.ノアザミ 2022.9.8
197.明暗 2022.9.15
198.肉体 2022.9.22
199.応答 2022.9.29
200.すすき 2022.10.6
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 22:11 |
投稿者 | : ひらら |
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29 「肉体」
1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
この年最終の獲物と身体に良いよとの言葉をそえて熊肉を頂いたが、良しと言われてもと躊躇いの気持ちの作者。「聞くも」に気持ちがよく詠めていて読者に伝わる。
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
「身体と肉体」似ているようで少し違うよう。「牛と牛肉」似てそうだが全く違う。当然当たり前のことをさらりと詠んでられる。
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
父母より健やかな肉体(身体)と「げんこつ」を受けた。げんこつは、躾、家庭教育である。きょうだいの多いさららさん、高齢かごきょうだいがよく集われる。その度にご両親への感謝を述べ合われている。感謝の詠。
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
「ウウッと肉体縮む数秒」コムラカエリの様子、よくそのとおりリアルに詠んでられる。「痙攣した。つった」と訴える私だか縮むのですね。
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気
86歳が筋肉体操を頑張り筋肉隆々。作者は羨ましいと見ているより批判的にテレビ画面を見ているのでは。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 19:07 |
投稿者 | : ウプラ |
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1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
「体を躱せり」がとても上手だと思った。
筆者は皮肉にはあまり気づかないタイプだが、気づいた場合には是非見習って体を躱し、暴れないようにしたい。
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
味覚って保守的で、馴染みのあるものを好み、
新しいものは拒否しやすいところがある。
頂き物の熊の肉、体に良いとわかつてはいるものの二の足を踏んでいる。
あるあるですね。歳晩?
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
兄弟姉妹などが集まって宴会をひらいているのだろうか。その時のスピーチで弟は亡き両親への感謝を語った。スピーチの内容から両親と弟の人柄がほのぼのと伝わる。
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
最近コムラガエリの初体験をした。
読者としては、今までその痛みを知らなかったとは、何てまれな人だろうと驚く。
「コムラガエリとは」かなぁ。上句と下句の内容をを入れ替えても面白い。
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気 ひさお
「得意気」に何か複雑な心情が見えて笑ってしまった。笑ったあとで少し考えた。たしかに画像の健康な身体に羨ましさややっかみも多少はあるかもしれないが、「やり過ぎ」と感じさせるものには、どこか歪な面があるのだろう。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 17:57 |
投稿者 | : たかし |
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鑑賞批評「肉体」
1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
「皮肉」と「体を」に、今回も見事に分割されている。
聞いてはならない話が聞こえてしまった・・自分への皮肉だった。
ちょっとショックですね。結句の「体を躱せり」が上手い締め方です。
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
この歌も「熊肉」と「体に」に見事に分割されている。
最晩の猟・・・猟師が歳とって、もう最晩年の猟であるということかと思う。
高島の方は熊がまだ生息しているようだ。
「体に良しとは聞くも」、この下句を読んだ限りでは、作者は熊肉をそんなに喜んでいるわけではなさそうに思える。
最晩年の猟の獲物だと分けてくれた猟師さんの気持を思って有り難く頂いたが・・・というところか?料理の仕方に悩むことになるからか?
貴重なものだと私などは思うが・・・
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
身体と肉体は「少しちがう」、「牛と牛肉は全然ちがう」という。
確かに牛と牛肉は全然違う、牛はよだれを垂らして近寄ってくるし、
牛肉はすき焼きにしたら美味しい・・・しかし高価なので、我が家ではめったに口には入らない。
いつも鶏の胸肉ばかり。
ただ、体も、肉体も、生命のあるものについて、こう言えるが、
牛と牛肉は、生命を考えると、大いに違う。
難しい。
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
上句、なるほど「健やかな肉体」と「げんこつ」を両親にもらった。
昔の親は子供をげんこつで殴ることがあった。
「健やかな」がスタートにあり、宴のスピーチで終わる。いい歌だ。
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気 ひさお
肉体を「筋肉」と「体操」に分割している。
八十六歳のボディビルダーであろうか。健康であればそれでいいと思うのは消極的かなあ。
作者はどのようにこの筋肉隆々の八十六歳を見ているのだろう。「得意気」から読み取ろうとするが、少し冷めた目で見ている・・・というようなことであろうか。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 10:02 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
人と人が暮らす日常に体験する場面をキャッチして 利口に躱す術も身に着け 年の功が生きている。
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
歳晩は辞書にあるが最晩は分かりません教えて下さい。貴重な熊の肉を隣人から頂かれた 体に良いものはあまり好ましくない。
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
鶏とかしわの単語が過る 日本語の複雑さと 面白い言葉の世界。
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体上縮む数秒 あえり たかし
コムラガエリの痛さは体験したことがあり 外観はいつもとかわりないように見えるが当人にとっては一大事。筋肉がストをおこす。
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気 ひさお
今の老人は86歳でも元気に活躍されている。100歳の寿命も誠に現実味を帯びてきた。
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
Re: 2022.09.29(木) 題詠「応答」・ 鑑賞「肉体」
投稿日 | : 2022/09/29(Thu) 09:56 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
1. 吾が居るを知るや知らずや遠回しに聞こえし皮肉体(たい)を躱せり ひらら
皮肉と体でうまく肉体の課題をクリアした。
躱すは辞書によればかわすと読むらしい。身をかわして避けるという意味。
人の集まっている所で、作者の存在を知ってか知らずか、遠回しに作者に対する皮肉を言っている
のが聞こえてきた。それで作者はその場をそっと離れた。
皮肉を言った人は、作者が近くにいることを知っていたので、遠回しの表現をしたのであろう。
2. 最晩の猟の獲物と分けくれし熊肉体に良しとは聞くも フミコ
「最晩」は歳晩ではないか??? そうだとしても歳晩のころには熊は普通は冬眠しているはずだが。
貴重な収穫物である。
最晩(意味不明)の猟の獲物の熊の肉を持ってきてくれたが、それは身体によいと聞いているはいるが、
食べるのは躊躇するよ。
3.〈身体〉と〈肉体〉は少しちがふならん牛と牛肉は全然ちがふ ウプラ
「全然ちがふ」はまったくその通りでしょう。
広辞苑によれば「身体」とはからだ、体躯。
「肉体」とは、肉から成った身体。生きている人間の体。なまみのからだ。
「少しちがふならん」は推量だが、内容的に推量にしなくていいように思う。
「少しちがいあり」とか「少しはちがふ」とか「少しちがってをり」ではどうだろう。
4.健やかな肉体とげんこつ両親にうけしと宴の弟のスピーチ さらら
作者の弟が親への感謝の気持ちを宴会で述べたことを、姉としてその通りだという賛同の意を
こめて詠った。丈夫な身体を受け継いだことはありがたいことだと思う。
5. 妻の言うコムラガエリはこのことかウウッと肉体縮む数秒 たかし
コムラガエりが起きるとこまるね。
「ウウッと」は よく分かるオノマトペであると思う。
最後は体言止めで締まっていると思う。
6. 八十六歳(ハチジフロク)が筋肉体操やり続け筋肉隆隆画像に得意気 ひさお