2022.12. 15　（木）　　　　　　　　　　　　

題詠　　　「決着」　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　
観賞　　　「マスク」　 　
出題 　　ひららさん


鑑賞「マスク」

1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
　

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5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし

　批評ありがとうございました。
　ひさおさんが言ってくれた「状況を述べた方がいい」をいただき、改作しました。
　●ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出づる午後４時すぎれば
　※４時すぎに出かけないと約４０分ほどの歩き、途中の森の道が真っ暗になる。

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私は決着できぬ断捨離に８４年間の物におぼれる

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1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら
マスクは？とほほ笑んで言うと角が立ちにくいかも。目上の人ではそうはいかない迷ってしまうね。

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ
男女問わず目元すずしき人に向かうと　マスク外されたお顔が見たいもの。

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ
古書店主の人物像がはっきりと見える詠いっぷり.竹山広　後ろ手などの具体がいいなあ。

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし
石の上にも三年　コロナの終息の兆しは見えず勤勉な日本人はみんながマスクを携帯する。

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
マスクを外して挨拶をする少女に作者の喜びが見えるよう。
健全な育ちのお嬢さん。　

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アメジストセージ褪めゆく霜月の力をこめて決着つける　　　ウプラ

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多数決「着よう浴衣をクラス皆」着付け習いあい文化祭迎う ひらら

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1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら
「言いたいことは言い方」という格言?もあることだし、ここはもう、「マスクは?」と聞いてしまおう。怒らずに。

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ
「ちらっと」が可笑しいというか、楽しいというか、こういうことをさらっと云うところが良い。
「ほしいけど」もいいかも。「この」でもっと近くなる?(笑)　「理学療法士の」の「の」はなくてもいいと思うが。

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら
桐の箱に使わないまましまってある色とりどりのマスクが目に浮かぶ。布小物のあでやかさ、可愛らしさが女性らしい視点。上句を少し省略してマスクの素材や色を入れてみたい。

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし
どこへ出かけるにもマスクを持って行くことが習慣になってしまった。散歩でさえ。
「林の小道へ」は取ってつけたよう。

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
爽やかでしっかりした性格の良さそうな少女。別れた後、ほんわり明るい気分が残ったことだだろう。「外し」で初句に戻り循環するが、この歌は原作通り言い切って終わるのがいいと思った。

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鑑賞「マスク」

1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ
「目元すずしき理学療法士」作者は全面的に信頼されてリハビリを受けてられる。夫もたくさんの医療スタッフに支えられて退院できたが、マスクを外されたお顔はわからずじまいでした。

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ
「竹山広」被爆体験を詠まれた歌人に少し似る古書てんの主人。「後ろ手」との具体的な描写、主人の人格、姿が彷彿と浮かぶ。閉店になったが三月書房の先代の店主の姿を思い出した。

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら
三年前はマスク不足で手づくりマスクを頂いた作者。まことのこもるたくさんのマスクを桐箱しまい大切にしている。時々開けて一枚一枚手にする毎に感謝されているのであろう。

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし
めったに人には会わないであろう林の小道への散歩。それでも作者はマスク持参を確かめてから出かける。マスク持参が習慣、マナーをなった三年である。
6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
少女は作者を日頃から知っているのであろう。自転車を止め挨拶をしたが訝る作者にマスクを外して丁寧に接した。少女の家庭、父母の教育、躾がしのばれる。娘らの母として学ぶ吾である。

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２０２２１２１５「マスク」
鑑賞「マスク」
1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし　　ひらら
　　相手がマスクをしていないので困っている作者だが、
この歌、三句目から歌い出してはどうかと思った。
一、二句が説明的な感じがするので。
　失礼ながら私が考えた改作
　●「マスクしてください」角の立たぬよう言いたい待合室の隣人に・・・

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ
　イケメンの理学療法士に治療を受けて、幸せを感じている作者。
　「あの」は「その」の方が距離が近くリアルになると思う。

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ
　竹山広は原爆歌人として知られている。
　作者はその実物に出会ったことがあるのか、または映像・写真等で知っているのか、どちらだろう。
　「古書肆寿堂」の店名が良い。また「後ろ手」もリアルな感じを出す。

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら
　友人にもらったたくさんのマスク、それを作者は「茶寮の桐箱」に保存している。
　いわば、マスクの仕舞い場所を言った歌と言える。
　「茶寮」とは、喫茶店とかカフェのことに思ったが、そこの桐の箱に収めているという。なぜ、茶寮の桐箱に収めているのか、疑問に思った。

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　ひさお
　この少女は非常に賢くて、しっかりした少女だと感じた。
　作者が挨拶をした自分のことが分からないようだということをその表情などから読み取り、すぐにマスクを外して分かるようにするなど、大人でも咄嗟には出来ない。
　この少女への賞賛の思いがこもっている歌。

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鑑賞「マスク」

1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら
これは勇気が要りますね。
角が立つか立たないかは相手の受け取り方にも大きく左右される。
いわば運みたいな要素もあるし…
初対面ならなおさら。
私ならどうするかなぁ。

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ
竹山広を知りませんでしたが、ひさおさんの解説で後ろ手のイメージもつかめました。
ネットでも見つからなかったので（探し方に？）
知らないと感情が湧いてこないというのは残念です。

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら
京都の下鴨茶寮がうかびました。
茶寮からの引き出物か、趣のある桐箱に収まっているマスクは何か特別感があるようにも思われます。
はやくコロナが終焉して、またお食事に行きたいなとうい思いも読めます。

5. 5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし
人通りのほとんどない林の小道ではマスクはほぼ不要だと思うが、出くわした時のために携帯を忘れない。
　　　　こんな時にも世界が賞賛する日本人の自律心が現れる。
素晴らしい無形財産。　

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
「コロナ下あるある」風景。
マスクをしていれば分からないだろうとそのままスルーしてしまうことも多い世の中。わざわざ自転車を止めてマスクをはずしてくれる少女。
育ちの良さを感じさせる心温まる一コマ。
　

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犬嫌いの祖父を黙らせ決着す孫の一言「老犬（いぬ）だって寒いよ」
　（今期から部屋飼いになりました）

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拳銃が火を吹き一気に決着のつく西部劇われは好める　　たかし

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催しをやるか中止か決着に主催者苦悩すコロナのために　　ひさお

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1. 初に会う目上の方なりマスクして下さい角(かど)を立てず言いたし 　ひらら
室内で人と話をするとき、マスクをしない人は困りものだ。
「マスクしてください」とすれば、そのまま言いたい言葉になると思われる。

2. あのマスクちらっと外してほしいなと目元すずしき理学療法士の　　フミコ
リハビリでお世話になっている理学療法士がイケメンらしい。リハビリはそっちのけで
作者はマスクなしの素顔をちらっとでもいいから見たい。
苦しいリハビリにも楽しみを見出している作者は、気持ちが若くてすばらしい。

3. マスクして竹山広に少し似る古書肆寿堂主人後ろ手　　ウプラ
竹山広のたった一枚の写真（「竹山広全歌集」）によると、メガネの縁は上部が黒く、眉太く、
白髪、頬はややふっくらしていて、穏やかそうな表情をしている。
古書店の主人はマスクをしているが、竹山広に似ている。後ろ手をしながら店番をしている。
「後ろ手」によって店主の像が見えてくる。
古書店と穏やかな表情の店主との取り合わせはよい。

4. 三年のコロナ禍友らに頂きし数多のマスク茶寮の桐箱に　　さらら
外出にマスクが欠かせなくなって３年。作者の知人の多くの人がマスクをプレゼントして
くれるので、作者はそれを桐箱に入れて大切にしている。
「茶寮」（さりょう、ちゃりょう）の意味は�@喫茶店、�A料理屋、�B茶室
ここでは�Bの茶室であろう。

5. ポケットにマスクがあるか確かめて散歩に出かける林の小道へ　　たかし
散歩中でも、誰かに出会って話しをすることがあるかもしれないので、きちんとマスクを持って出かけるという、立派な感染防止策を怠らない作者。
「林の小道へ」は字数合わせのつけたしのように思われる。
ここでは状況を述べるのがいいように思う。「早朝の５時」とか「愛犬つれて」、「夕べの５時に」とか。

6. 自転車を止めて挨拶する少女訝るわれにマスクを外す　　　ひさお
　

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題詠のお題

クリスマス

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はい、２９日は休みましょう。
１月は、１２日が第一回ですね。よろしくお願いします。

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