トップページ > 記事閲覧
2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/23(Fri) 08:34 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
投稿日 2023.6.23(金)
投稿者 ひさお
参照先
2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪}
題詠「バニラ」
鑑賞「輪」
出題者 ひさお
鑑賞
1.叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/30(Fri) 20:19 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
普段はグランドゴルフがよく行われている公園の芝生。養生のため1ケ月近く進入禁止になる。その間、つばめはわがもの顔に旋回している。低いところに虫が多く飛んでいるのだろう。
ウプラさんのご指摘の通り「つばめ頻りに」とさせていただきます。
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/29(Thu) 20:23 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
1.叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
私は4年弱好日に在籍したが、そのとき雄郎先生も登先生もすでにいらっしゃらなかった。残念!!
小西先生の朗詠をお聴きする機会もなかった。
長い時間をそこで過ごした人の旧懐の情。
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
標を結われた区域につばめが来て頻りに輪を描いて飛んでいるという。
上句と下句の繋がりにあるのは何だろうと考えた。多分、餌になる虫がたくさんいるのだろう。子育てのつばめ。雛が大きな口を開けて待っているのだ。
「つばめ頻りに」で、調べが緊まる気がする。
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
信濃の人に九輪草の鉢植えをいただいたことがある。段々に小花がついて通常の山野草と違いボリュームがあった。
というようなことから、群れをなして咲いているのはさぞ壮観だったろうと思える。「木橋」がいかにも山間地らしい。「愛であう」まで言わないで「指さしあう」まで言って止めるのがいいように思う。
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
ダリアは懐かしい花である。かっぽう着の母も懐かしい。「懐かしさ」は人間の最も強い感情だと昔読んだことがある。
蛇足を承知で更にいえばダリアには、名前の音からくるイメージだと思うが、少しだけ、どことなく妖しさもある。それがこの歌に仄かな陰影を与えているように思えて良いと思った。「ダリア」が活きた。
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/29(Thu) 19:18 |
投稿者 | : さらら |
参照先 | : |
1.叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
人間は立ち入りを禁止される芝の原 つばめはいずれの場所にも自由自在 低く輪を描くで情景が確かとたつ。
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
自然に抱かれる空間に身をおく贅沢な時間 草花大好きな作者ならではの九輪草の名前も表記され 日常の騒がしさから回避される木橋での花群れの出会い。
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
和装にかっぽう着の明治の母親の優しく懐かしい姿 お母さんと呼んでみる。子供の背を越す背高ダリアの取り合わせは絵画の世界。
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
綺麗に咲いている薔薇を人の都合で一輪剪りとる 哀れ茎より気泡が まるで痛いと泣いているよう。
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/29(Thu) 19:03 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
鑑賞「輪」6月29日
1.叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
比叡山の巨大な雄郎歌碑、好日社から何度も参拝に行った。
必ず小西先生が歌碑の歌を朗詠された。その声がみずうみに響くと言う。
なつかしい光景だ。
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
なぜこの芝は「立ち入り禁止」とされているのか?芝を張替えた直後なのか?場所は公園のようなところか?それともスポーツグランドのような場所か?こんな疑問を持ちながら読み進む。
羽を持つ燕はそんな禁止には、お構いなく?また、その禁止場所の指定に飛ぶ理由があるのか、その芝の上を飛び回っている。「頻りに」、「低く」である。
これを考えると、低いところに餌になる虫が多く飛んでいるのかと思ったが、別の理由かも知れない。例えば巣立ちに失敗した燕の子が芝生の上に落ちているとか。
いろいろなことが考えられるが、あとひとつヒントが欲しいと思った。
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
この辺りの里山では九輪草を見ないように思う。
ネットで九輪草の画像を見ると、花がぐるりと輪を描くように茎の周りに咲く花。
湿原に群をなして咲くようで、観光地になっている場所もあるようだ。だからこの「木橋」は九輪草を見て回るために湿原に掛けられている橋かも知れない。あの尾瀬の木道のように。
「指して愛であう」、友だちと。あるいは恋人たち。美しい花を見て回っている幸せな時を感じる。ただ、
沢に沿う 九輪草の花 群れをなす 指して愛であう 木橋の真中
意味、息継ぎ、ぷつぷつと句ごとに切れる感じで、なめらかさがないのが難と思う。
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
剪りとった薔薇の茎から気泡が生じた。それを薔薇の息と捉えている。
ていねいに傷つけないように鋏を使っている作者の姿が浮かぶ。
花に対する敬意を感じた。
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/29(Thu) 14:32 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
.叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
比叡山西塔の雄郎歌碑前で小西師の朗詠を何度か聞いた。亡くなられて後も滋賀各地の歌碑の朗詠の声を思い出す。
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
立ち入り禁止の区域、スバメは安心して低く輪になって頻りに飛び回っている。しばらく見ほれて観察されていたようすが下句に詠まれている。
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
花畑に大輪のダリアをさかせたお母様。ダリアを思うとき 白い割烹着のお母様の姿と重なる作者。白い割烹着、なつかしい母親の姿です。
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
大切にそだてた薔薇一輪を剪りとったとき茎から気泡が。よく気づかれたこと。細かな観察が行き届いている。
一瞬の可愛い息。大切なばらの花、生命感を感じる。
嶋田さんへ
歌碑をたずねて、朗詠期待しております
。
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
Re: 2023.6.29(木)題詠「バニラ」・鑑賞「輪」
投稿日 | : 2023/06/29(Thu) 13:01 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
1. 叡山の雄郎歌碑の「輪廻生死」小西師の朗詠みずうみにひびく さらら
小西先生はときどき朗詠を聞かせてくださった。比叡山の歌碑の前でも朗詠されたのであろう。なつかしいお姿が思いだされる。「みずうみに」として破調になるよりも
「びわこに」として調子を整えた方がいいように思うがどうであろうか。
2.立ち入りを禁止されたる芝の上つばめは頻りに低く輪を描く ひさお
3.沢に沿う九輪草の花群れをなす指して愛であう木橋の真中 ひらら
ここでの「沢」は渓流と思われる。その渓流に木橋がかかっている。
作者を含めた複数人が、木橋の中央から九輪草の花群れを指さして愛でた。
4.大輪のダリアが咲いていた花壇かっぽう着の母がいた遠き夏 たかし
カダン、カッポウギ、トオキ・・・カ行の響きがよい。
「遠き夏」の結句が詩情を高めている。
5.一瞬の可愛い息よ剪りとつた薔薇一輪の茎より気泡 ウプラ
剪りとった薔薇への深い愛情が感じられる。丹精込めて咲かせたのであろう。剪りとった
茎から気泡がでることは稀であろう。よく気づいたものだ。