
2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/25(Fri) 09:30 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
題詠「手前」
鑑賞「行方」
出題者 ひさお
鑑賞「行方」
1.海のなかに行方不明の身内いるシルエットの人ニュースに今朝も ひらら
2.風説が帆を張りて行くマリアンが行方知れずの春の夜の海 ウプラ
3.戦時中実家の畑仕事せしやっさんは独身のまま行方不明に さらら
4.関税の交渉ほどよくまとまるに総裁選というこの国の行方よ たかし
5.行方なく出でたる妻を当てもなく自転車駆りて捜しまはりつ ひさお

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/08/01(Fri) 00:36 |
投稿者 |
: ウプラ |
参照先 |
: |
きうきうと鳴くまで氷で冷やしたる素麺 手前に金の金麦

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 23:59 |
投稿者 |
: ウプラ |
参照先 |
: |
1.海のなかに行方不明の身内いるシルエットの人ニュースに今朝も ひらら
「行方不明の身内(の)いるシルエットの人」ということは「シルエットの人の身内が行方不明」ということと思われる。ニュースの映像なのだろう。「シルエットの人」に「行方不明」に対応するつかみどころのなさがあるが、読みきれなかった。
2.風説が帆を張りて行くマリアンが行方知れずの春の夜の海 ウプラ
3.戦時中実家の畑仕事せしやっさんは独身のまま行方不明に さらら
地域の肉体労働や雑事の手伝いをして生計を立てている人が昔はいた。「やっさん」という固有名詞、呼び方が、共同体ではやや蔑される面を持つ人の風貌や穏やかさを伝える。「やっさんはやもめのままに」と韻をふめば、事実が懐かしくて少しかなしい歌に変わるかも。
4.関税の交渉ほどよくまとまるに総裁選というこの国の行方よ たかし
自民党内で石破おろしの声が高い。総裁選になる可能性が高い。せっかく関税の交渉もまとまったというのに。(差別主義者のような新党も議席を増やすし、これで安倍派から総裁が選ばれるようでは)日本の将来が見えない。
5.行方なく出でたる妻を当てもなく自転車駆りて捜しまはりつ ひさお
老妻がどこに行ったのか、あてもなく捜しまはる切なさと不安と重い疲労感が伝わる。「行方なく」「当てもなく」「自転車駆りて」「捜しまはりつ」、言葉が全て状況と心理を浮かび上がらせて重い現実感がある。

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 22:24 |
投稿者 |
: さらら |
参照先 |
: |
1.海のなかに行方不明の身内いるシルエットの人ニュースに今朝も ひらら
身内に行方不明の心の奥にシルエットとしていつも存在するひとがいる。今朝のニュースににもその人のシルエットに注目する。
2.風説が帆を張りて行くマリアンが行方知れずの春の夜の海 ウプラ
世間の噂 輪郭内の真っ黒な影絵の画像が帆を張りて進む 春の夜の海にマリアンの行方がわからない 終日の酷暑に夢を運ぶさわやかな1首
3.戦時中実家の畑仕事せしやっさんは独身のまま行方不明に さらら
4.関税の交渉ほどよくまとまるに総裁選というこの国の行方よ たかし
関税交渉は容易にまとまったがこれから総裁選は誰に矢が向けられるのか国の行方を案じている。
5.行方なく出でたる妻を当てもなく自転車駆りて捜しまはりつ ひさお
長年共に暮らした奥様の変わりよう たった一人行方も分からないまま放浪するようになった大事な奥様を自転車で当てもなくあちこちと探し回る哀しい状態 胸に迫る切ない1首。

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 21:51 |
投稿者 |
: さらら |
参照先 |
: |
音大の受験の手前に結婚し子育てに追われ夢は叶わず さらら

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 21:09 |
投稿者 |
: たかし |
参照先 |
: |
鑑賞「行方」
1.海のなかに行方不明の身内いるシルエットの人ニュースに今朝も ひらら
何かの事故とか天災に遭って海で行方不明になった人の身内の人が居る。
ニュースにその人がシルエットになって登場するという。
「今朝も」なので、何度もニュースでそのシルエットを見ている作者なのだろう。
「シルエットの人」はニュースでその通りなのだろうが、少し歌を分かりづらくしている。
2.風説が帆を張りて行くマリアンが行方知れずの春の夜の海 ウプラ
マリアンが行方不明である。
そのことで風説(うわさ・あることないこと)が尾ひれをつけて巷に広がってゆく。
(風説が)帆を張りてゆく・・が上手い。
「マリアン」という名前、睫毛が長くて頬がふっくら、
魅力的な女性を感じさせる。
マリアンという固有名を設定したことがよかった。
3.戦時中実家の畑仕事せしやっさんは独身のまま行方不明に さらら
私の育った寺にも昭和30年代、この「やっさん」のような中年の男性が
寺男として寺の雑用をされていた。
子供の目から見ても(私の小学5年〜中学1年頃の期間)人畜無害で、ときどき頓珍漢なことをして母に叱られていた・・・
この歌も「やっさん」という名前が多くを語っている。
固有名がよい働きをしている。
4.関税の交渉ほどよくまとまるに総裁選というこの国の行方よ たかし
5.行方なく出でたる妻を当てもなく自転車駆りて捜しまはりつ ひさお
行き先の当てもなく出られた奥様をさがしにゆくひさおさん、
当てがあれば探すのもその場所をひとつずつ探してゆけばよいが
行方の当てがなくて出た奥様なので、捜すのも当てがない。
思い出のひと時を端的に切り取った。

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 19:24 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
題詠今週の出題
黄金

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 11:00 |
投稿者 |
: ひらら |
参照先 |
: |
詠草
小さな手前にせまりぬせっせっせ歌う乙葉がせっせっせせがむ
ひらら

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 09:45 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
交渉がまとまりたれば手前味噌をこれ見よがしに並べ捲し立つ ひさお

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 09:39 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
1.海のなかに行方不明の身内いるシルエットの人ニュースに今朝も ひらら
身内の人が海で行方不明になっている。今朝も捜索が続けられ、ニュースでは捜索するため潜水服を身につけた人が映っている。大きな心配事が身近に起きた。
2.風説が帆を張りて行くマリアンが行方知れずの春の夜の海 ウプラ
マリアンについては知らない。女性らしい。マリアンはどこへ行ったのか、行方知れずになった。うわさはうわさを呼ぶ状態になっている。「風説が帆を張りて行く」は風説がどんどん拡がって行く状態をうまく言い表している。「春の夜の海」は「帆」を受けておりロマンチックな表現である。
3.戦時中実家の畑仕事せしやっさんは独身のまま行方不明に さらら
戦時中、やっさんは作者の実家の畑仕事に従事していた。そのやっさんが行方不明になってしまった。当時まだ結婚はしていなかったが。やっさんはどこへ行ったのか、今でも作者の脳裏をよぎることがある。
4.関税の交渉ほどよくまとまるに総裁選というこの国の行方よ たかし
アメリカとの関税交渉は参議院選挙の終わった直後にまとまった。その内容は15%というまあまあのものであった。参議院選挙で敗北した自民党では総裁の責任を問う声が高まり、総裁選になる可能性がたかまった。関税交渉をほどよくまとめても、すぐに総裁選になるとは、この国の行方が心配だ。
5.行方なく出でたる妻を当てもなく自転車駆りて捜しまはりつ ひさお

編集

Re: 2025.7.31(木)題詠「手前」・鑑賞「行方」
投稿日 |
: 2025/07/31(Thu) 06:15 |
投稿者 |
: たかし |
参照先 |
: |
体力の限界・熱中症手前・目印いくつもある猛暑の身 たかし

編集