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第73回(2023)滋賀県文学祭_詩部門_入選1 タ・メタ・タ・ピュシカ 古橋童子
投稿日 : 2024/10/03(Thu) 16:40
投稿者 選者・北原千代・辰巳友佳子・水沢 郁
参照先
入選1

タ・メタ・タ・ピュシカ

   古橋童子(長浜市)


あの頃 私は人ではないものだった
未熟で醜い何かだった

ああ この昏き感情の波よ

当たり前に持っている私の中の
生きもののようにうごめくもの
それらが暴れて私も暴れる
その時私は醜い何かになる

人として生きたい
人になりたい
醜いものを消すことができなくても
人になろうとするために
理性と知恵を強くして
明日はもっと人のように生きたい

私の中の未熟で醜い何かを見つめ
この私全てを知って
未熟で醜いものですらおもしろおかしく
この身が朽ち果てるまで抱えたまま

人として生きたい
人になりたい

理性と知恵を強くして
人とは何かを考えながら
私以外の命に敏感になり
私の命にも敏感になり

人であると思えるように

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