5.われがちに落ち来る雪もすぐに止みにこにこ顔の陽が顔を出す 凧あげ ひさお
初句の「われがちに落ち来る雪」とはどのような雪を言いたかったのでしょうか?
急に降り出して、すごく勢いよく降り、もしかしてかなり積もるのではないかと心配してしまうような雪で、風に吹かれて大粒の雪片が飛び交うような雪です。
ふあふあと舞い落ちるような雪ではなく。
その雪を見ていると、どの雪片も争うように飛び交い落ちてくるようです。
6.朝七時0度の風に吹かれつつ我は回転寿司となりゆく
「回転寿司になりゆく」について回転のことばかり注目しすぎて、ウォーキングで狭い場所を何回も繰り返し回るという解釈をしました。それではコンベヤーに乗るということをうまく掬いあげていないので、よくない解釈になっていたと反省しています。
ひさおさん「よくない解釈」とは思いません。わたしも「回転」という言葉を木の葉がクルクル風に吹かれて回っているようなイメージを持ちました。
・・0度の風に吹かれつつ・・・「風に吹かれながら」ですからこのイメージを持つのは悪くないと思います。むしろ夢が生まれる。
作者のくるはらさんの解説「毎日同じ時刻に同じ道路を走る、ベルトコンベアーに乗せられたように・・・」というのは、その解説を聞けば「なるほど」と思うのですが、理に少し踏み込んでいるように思う。
つまり、ベルトコンベアーの解釈は、歌が現実的で堅牢になるけれども、フワッとした夢のふくらみは失う・・・このように思います。
「ベルトコンベアーに載せられて~」という余計な説明をせずに、「回転寿司」のような通俗的な平凡なものの一部になっていく、という感じを表現するだけでよかったかな、と思います。たまたま数日前に回転寿司を食べたので、口をついて出ただけのような言葉でしたが。
ひさおさんの読みは違っていたとは思いません。
私も最初の段階ではたかしさんと同じく「回転寿司」を落ち葉のことかなぁと、イマイチわかりませんでした。
でも「車列に」とされたことで複数になり、車両の1台1台が色々なお寿司みたいに、無理なく見えてきました。
視覚的(回転寿司=車)にも、心情的(ベントコンベア上の画一性)にも重なり、かなり良い比喩になっていると思いました。
1.赤や黄の落ち葉よびこむ空きガレージパールホワイトのボディたちくる ワカサギ釣り ひらら
2.思い出をこめ少年は一枚づつ卒業証書の紙漉いて干す 雪ダルマ 方舟
3.恐ろしき夢より覚めてまじまじと笑顔してみる今朝の鏡に 雪合戦 kimi
4.いよかんの伊豫よきかおり 「微毒」持つ高野公彦のふるさとの伊豫 つらら折り
はなゆき 欠席
5.われがちに落ち来る雪もすぐに止みにこにこ顔の陽が顔を出す 凧あげ ひさお
6.朝七時0度の風に吹かれつつ我は回転寿司となりゆく カーリング くるはら
7.すれ違ふ影やはらかな黄昏をデパートといふ光の箱へ おしくらまんじゅう ウプラ
8.老体は咄嗟の進路変更が出来ない日産、ホンダ、わたくし アイスホッケー たかし
ひさおさん、一覧掲示、始まりと終わりと、ありがとうございました。
ウプラさん、司会ありがとうございました。
出席の皆さまありがとうございました。充実した歌会でした。
はなゆきさんが出られていたらさらに面白かった。
皆さん、時間がきました。これで終わります。
作者名を名乗ってからご退出ください。
ありがとうございました。
たかしさん、ひさおさん、詠草の掲示をありがとうございました。
6番、カーリングは、くるはらでした。
ウプラさんのご意見を容れて、「朝七時0度の風に吹かれつつ車列は回転寿司となりゆく」とすれば、0度の風を感じている俯瞰的位置に作者が立つので、良いかもしれませんね。
1番、ワカサギ釣りはひらら平口です。
皆さまお世話になりました。ありがとうございます。
歌会の間降っていた雪、やみました。
弥生まもなくの春の淡雪でした。
くるはらさん
「朝七時0度の風に吹かれつつ車列は回転寿司となりゆく」
自分も通勤車両の「回転寿司」のうちの一つになり、
そこに若干の悲哀もあって、いいな、と思いました。
日産とホンダのお粗末な提携関係の破綻の裏に硬直したものを感じたが、それを「わたくし」に延長したところがミソ。
等身大に時事を捉えて、柔軟である。
日産とホンダが経営統合の話しあいを打ち切った。それに引っかけて自らの生き方の変更もできないことを述べている。
経営環境の変化は抜本策をとることを要請しているが、それは容易なことではない。
くるはらさんの評、その通りと思う。
日産もホンダも車を作っている。車は運転者の思うように前へ進んだり曲がったり止まったり出来なければ。
「進路変更が出来ない」は問題。
「すれ違ふ影やはらかな黄昏」:影がくっきりとはせず、薄めの柔らかな感じの夕方。工夫された表現だ。
「光の箱」:明るい照明に満たされていて、欲しいものを買いたいという希望も感じさせる。
「デパートといふ光の箱」うん、と納得する表現・言葉。
上句の「すれ違ふ影やはらかな黄昏」は、この優れた下句へ導くためのよく手入れされた細道。
「回転寿司となりゆく」とは:回転寿司は同じところをくるくる回り続ける。それと同じで、作者は短いコースを、気温零度の寒い朝の7時から何回も繰り返しウォーキングする。
ひららさんへ、
一番下のウプラさんの注意書きに書いてありますが、返信はゴミ箱の図の左側の青い矢印をクリックして、現れた画面にコメントを書いて投稿するとよいです。
回転寿司とはいろいろなものを手に取ると言うことか、化粧品を次々に
とっているようなことか、それにしては風に吹かれるが判らない
忙しく、次々と何をしているのだろうか。
上句は今の時期の雪を巧みに大人ぽく詠み、下句、ニコニコ顔の陽には 子ども画用紙のコーナに描くお日様のような明るさ無邪気さが、希望も感じる。
怖ろしい夢から覚めて、鏡に自分の顔、「笑顔を写してみている」というところが人間らしくていい。
「今朝」と言わなくても「朝」で良いように思う。
妙にリアルで惹かれる歌。
「恐ろしき夢」で強張ってしまった顔をほぐしているのかとおもったが、「まじまじ」には「目をそらさず見つめる」の他にも「平気でしゃあしゃあ」という意味もあると初めて知った。
鏡に顔を写す、だけなら普通にあるが、笑顔を写すというのは照れくさくて普通は出来ない。それをやってみている。そしてその自分の笑顔をまじまじと見るのである。
可笑しいことこの上ないが本人は真剣だと思う。そこがいいと思う。
手製の和紙を卒業証書にする学校。
自分の卒業証書を作る和紙を漉いて干す少年。小学校の思い出をこめて真剣に作業をしている。
「一枚づつ」は各人一枚ずつという意味と、一度に一枚ずつしかできないという意味もある。
紙漉きをしている少年。これは自分の卒業証書の紙を漉いているということになる。非常に珍しいことなので、地域が限られると思う。どこであろうか。
いま調べたら「両丹日日新聞」の2023年11月29日の記事に、
【京都府福知山市大江町波美、大江小学校の6年生34人は28日、大江町二俣二の市和紙伝承館で、来春の卒業式で自分たちが受け取る卒業証書に使う和紙の手漉きをした。】とありました。
京都、黒谷の小学校でも卒業証書の和紙を漉かせてもらう。1枚づつでなく児童は1枚だけを真剣に漉く。少年は思い出を込め一枚の卒業証書を漉きあぐ、ではいかががしら。
「光る君へ」でも出ていた福井県も、また岐阜県も和紙生産地で有名ですね。ものづくり体験・自分のことは自分でする、など様々なことが学べそうです。
自分のことは自分で、という意味では、「一枚ずつ」を「おのがじし」とするのも一つの手かとも思います。
赤、黄、パールホワイト:色彩豊富。
パールホワイトの車を最近手放して、運転を止めたらしい。
車のないガレージに落ち葉が吹き込んでくる。車のあったときの光景が頭を過って、車を手放したことを少し残念に思っているようだ。
カラフルな歌ですが、わたしはこの「ガレージ」が作者の家のガレージなのか、一般的なガレージなのか、その辺りがどうなのかが分かったらいいのに、と思った。
あ、ひさおさんの評を読んで分かったこと。
「たちくる」は「顕ちくる」なんですね。
わたしはそうではなく「ボディ達くる」と「達くる」と読んだので、息子たちが同じ色の車でやってくる、と読んだのです。
一番最初のひさおさんの評がもっとも適格と思う。
作者は多分、クルマを手放したのでガレージが空になった。その空間に今、赤や黄色の落葉が舞いこんでいるが、パールホワイト色であった愛車の姿が顕ちあがるよ、と言っている。
皆さま、歌会の注意事項です。
確認しておいてください。
○アイコンとお名前をご自分のものに戻しておいてください。
○お時間は1詠草につき15分です。
○コメントする詠草の番号をお忘れなく。
○進行係が15分おきに詠草を掲示しますので、返信ボタンで投稿してください。
返信ボタンはブルーの矢印です。コメント欄右下、ゴミ箱の左にあります。
○歌会中はひんぱんに「更新」ボタンか、右回りの矢印を押してください。
○今回の終了予定時刻は11時45分です。作者名を名乗ってからご退出ください。
では10時にお会いいたしましませう。
活発なご発言をよろしくお願いいたします。
言葉と向き合う力がまだまだありません。
4、つらら折り
の歌は削除してください。
せっかく、ひさおさんに修正していただいたのですが。
確実に良くなってはいますが、集中して考えることが出来ません。
残念ですが、よろしくお願いします。
1.赤や黄の落ち葉よびこむ空きガレージパールホワイトのボディたちくる ワカサギ釣り
2.思い出をこめ少年は一枚づつ卒業証書の紙漉いて干す 雪ダルマ
3.恐ろしき夢より覚めてまじまじと笑顔してみる今朝の鏡に 雪合戦
4.いよかんの伊豫よきかおり 「微毒」持つ高野公彦のふるさとの伊豫 つらら折り
5.われがちに落ち来る雪もすぐに止みにこにこ顔の陽が顔を出す 凧あげ
6.朝七時0度の風に吹かれつつ我は回転寿司となりゆく カーリング
7.すれ違ふ影やはらかな黄昏をデパートといふ光の箱へ おしくらまんじゅう
8.老体は咄嗟の進路変更が出来ない日産、ホンダ、わたくし アイスホッケー
2月のWEB歌会は、2月24日(月・天皇誕生日の振替休日)に開催します。
詠草の投稿は、2月19日(水)から21日(金)までの3日間に。
その際の「お名前」は冬の遊び「スケート」とかで。
よろしくお願いします。
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