♪　「たどたど」スケジュール　♪　

R・02.06.11　（木）　　　

題詠　　　　「接待」　　　　　　　　　　　　　　　
鑑賞＆批評　「グレー」
出題当番　　 ひららさん　　　　　　　　　　　　　　　　


鑑賞詠草 「グレー」

1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし

2. 黒白を決めかねること世に多し死刑廃止はグレーと思ふ　　ひさお

3. ワンピースにチャコルグレーを選りしより双子の一人パステルカラー着ず　　 ひらら

4. あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき

5. 背もたれをこぼれて車窓の風まとうグレー・ヘアーはたぶん寝ている　　フミコ

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ

7. 日が沈みグレーの庭に友が来て新玉と紅のなでしこ呉れる　　さらら

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ありがとうございました。
どうやらトランプさんもわが国首相安倍さんも最近のニュースを読むと再選も任期延長も？のようです。
最低限トランプ氏の私にとって雑音としか思えない最近のツイートを目にしなくてもよいだけで助かります。

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ひさおさん
いえいえ、ひさおさん、そもそもグレーという名前が苦しいのですよ。グレーの毛のちょっとはぐれた猫がいたもんでね。グレという名前でした。まあいいね。
題詠、詠むのも読むのも難しい（笑）

ひろゆきさんへ
〇あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき

原作の方がいいと思いました。
「あと何年空はグレーに覆われたままなのか。日米首脳がこのままで交代しなければ」・・・解釈に難しいところはありませんでした。そうなのですが、
私の言いたかったのは、初句が「あと幾年」とくれば、これは疑問文。それを受ける言葉は（このままいくなら）疑問形にすればモンダイないのにな、ということです。
「あと幾年グレーの空が覆うのか・・・」「あと幾年グレーの空に覆われむ・・・」「あと幾年グレーの空に覆われる日米か・・・」など。多分、ひさおさんと同じです。
「グレーの空に覆われる」でもいいと思う。「覆いいる」の「いる」がややこしかったです。ということで、また。

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〇 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ

〇石積みて（石を積む）（石積める）子猫のグレーほのほのと賽の河原の日だまりの猫
かなり歪んだ解釈をしてしまい、いつもの事ながら汗顔のいたりです。
「子はグレー」が猫のことで、その名前とはまったく想定外でした。そのような誌的な柔軟な発想を持ち合わせていないのです。
第１歩が間違っていたので、砂上の楼閣を高々と積み上げてしまい
ました。
きちんと読んでいる人がいるのだから、読者としての私の未熟さが
はっきりしました。

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書き足りなかったのでたかしさんへ追伸
「単純に子猫のグレー」です。
書かれたこと、全てピッタリ。
「早死にし」に疑問をいただき、
「日だまり」への気持ちも読んで下さり、ありがとうございました。
その他の方も、
懐かしい感じとも不思議な空間とも書いていただき、
ああ、ホントにそうだなぁと自分の感じていたものに改めて気づかされました。

早死にした猫の名はホントは「グレー」ではありませんが、歌にできてよかったです。
皆さん、ありがとうございました。

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〇 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ
皆さん、ご講評ありがとうございました。
読み取ろうとご苦労おかけして申し訳ない。
この歌はそのまんま受け取られるべき歌で、「下手」とは私のことや（笑）
推敲しました。
〇石積みて（石を積む）（石積める）子猫のグレーほのほのと賽の河原の日だまりの猫

たかしさん、「早死にし」について、その通りで、ありがとうございました。

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ご鑑賞、評等ありがとうございました。
　今回は、アメリカ大統領選挙・日本自民党党首選を控えて、いずれも再選されれば日本は大変なことに
なるなぁとの思いが強くあったからです。
　グレーは、たかしさんの読み取り通りです。私はトランプ氏の選挙戦術が白人を「囲い込むこと」に
あり、そのことによって各州票を獲得して代議員票を獲得した（誤解かもしれない私の理解）。日本もや
がてその１州同様になるのではとの思いがあります。安倍首相は人身取り込み術にたけた人、権力思考
型の人だと思っています。閣議決定が多すぎます。
　ひららさん　もう一歩の突っ込みをと。よくわかります。グレーが弱いのですね。
　ウブラさん　疑問形にと。どうしたら覆うグレーが取り除けるかと。
　　日米の首脳解ければ覆いいるグレーの空も青空見せるや　　即席　ちょっと幼稚？
　さららさん　晴れ渡る日は？と。アメリカ第１の呪縛から解き放たれる時でしょう。一番大きな要素は自給率の向上と思っていますが。
　フミコさん　おっしゃる通りだと思います。何しろ大伯父の血筋。先の大戦敗戦に唯一大臣（商工）で死刑を免れた人物。妖妖怪怪。

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1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし

　グレープフルーツの「ぷ」だけが、平かなになっている。
　これは、出先からスマホで投稿したためであります。
　グレープの、「−」も、短い横棒になってしまっている。
　どうもスマホの入力が今ひとつうまくないのです。
　この歌が出来た日、実はグレープフルーツ食べました。
　スプーンではなく皮を剥いて。

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ
　単純に「子猫のグレー」という解釈をしてしまいましたが、
　他の方の評を読むと、もっと深い思いが潜んでいるのかもしれないと思いました。
　「日溜まり」で、この猫の現在を救済しているような感じはある。

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鑑賞詠草 「グレー」
1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし

2. 黒白を決めかねること世に多し死刑廃止はグレーと思ふ　　ひさお
　死刑廃止論者は世の中に多い。しかし、凶悪化する犯罪に死刑は廃止してはならない・・という意見の持ち主も少なくない。
　そのことを黒でも白でもないグレーだと言う。
　結句の「思ふ」は、今の世の中の大半の人々の意見を、そう「思う」の意味で、
　作者もそれに似た意見だと。

3. ワンピースにチャコルグレーを選りしより双子の一人パステルカラー着ず　　 ひらら
　幼い女の子。その色が自分に似合う・・その色の服を着ると、自分が引き立つことを知ったのだと思う。
　知ったからには、今まで着ていたパステルカラーの服は、子供っぽくて着る気がしないのだろう。
　幼い子供の心情を、服の色で捉え得た。

4. あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき
　日米の首脳というと、トランプ大統領と安倍首相。
　この二人の首脳が替わらない限り、空はグレーのままだという。
　面白い捉え方の歌。
　この歌では「グレー」は、渋い上品な色ではなく、うっとうしい曇り空を表わしている。

5. 背もたれをこぼれて車窓の風まとうグレー・ヘアーはたぶん寝ている　　フミコ
　作者の位置（作者は少し後ろの席に居る）からは、風に動く「グレーヘアー」が見えている。
　顔は見えない。見えないが、そのグレーヘアーの持ち主は、多分寝ている・・と想像している。
　上句の「背もたれをこぼれて」「車窓の風まとう」・・美しいひびきがあり、
　これがあるので、このグレーヘアー（の持ち主）も、上品な美しさが感じられる。

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ
　猫の子、名前はグレー、早く死んだ。
　想い出は、可愛い場面ばかり、
　「早死にし」の三句が、強い感じ。
　石積む・・・賽の河原・・・とあれば、もう少し違う言葉を持ってきてもよいかも。

7. 日が沈みグレーの庭に友が来て新玉と紅のなでしこ呉れる　　さらら
　夕暮の庭、グレーなのです。
　友が来て、新タマネギと紅いナデシコを呉れた。
　この歌、モノクロームのグレーの庭と、紅いナデシコというのが対比されていいと思う。
　「新玉」が要るかどうか。省いて、
　・・・・友が来て紅くやさしきナデシコ呉れる・・など思ったが。

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ビジネスに接待必須の昭和なりき森繁の映画「社長紳士録」　　たかし

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1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし
　グレープフルーツようのギザギザスプーン、使いませんね。ペタンコの苺のスプーンも。グレーのお題で　グレープフルーツを　そしてギザギザスプーンを詠まれた。
2. 黒白を決めかねること世に多し死刑廃止はグレーと思ふ　　ひさお
　しろくろを決めかねること世に多しと　先ず思いと結論を詠む。死刑廃止の意見は様々でグレーそのものである。


3. ワンピースにチャコルグレーを選りしより双子の一人パステルカラー着ず　　 ひらら

4. あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき
　今のままの日米関係が何時までも続くのかと憂いている、まさにグレーの世情である。もう少し　一歩　突っ込みが欲しい　欲をいえば。

5. 背もたれをこぼれて車窓の風まとうグレー・ヘアーはたぶん寝ている　　フミコ
　車窓からのすがすがしい風にまかせてグレーヘアーの初老の女性は微睡んでいる。背もたれをこぼれて風まとう
。動きとたぶん寝ているの静の対比。

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ
　早死の子　親不孝の子が石を積む賽の河原。灰色　グレーの世界。猫はなぜ　登場するの？
作者は深いおもいを抱いて詠まれているのでしょう。


7. 日が沈みグレーの庭に友が来て新玉と紅のなでしこ呉れる　　さらら
　日が沈グレーの庭。大津の街の黄昏。長等山に日かストンと沈むから夕やけがないと大津の人がこぼされていた。作者はそれを詠んでいる。撫子の紅と新玉ねぎのみずみずしい白が暮れんとする時間帯に映えている。新玉が気になる。
　日が沈みグレーの庭に友呉るる新玉ねぎと紅の撫子　　では。

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春山之霞壮夫（はるやまのかすみをとこ）の接待の優しき夕べわれは帰らな

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1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし
「グレーぷフル-ツ」の「ぷ」が可愛い、などとどうでもいいミスを愛でつつ、この歌はもう一つ足りない感じ。

2. 黒白を決めかねること世に多し死刑廃止はグレーと思ふ　　ひさお
一概にこうだと決めてしまうのが難しいことは世に多いですね。ことに死刑について作者にはその感が強いようです。その是非も、決めかねること自体も、見方によってはグレーなのでしょう。

3. ワンピースにチャコルグレーを選りしより双子の一人パステルカラー着ず　　 ひらら
チャコルグレーが好きとは渋い。少女の甘さのない好みの方向を驚きつつ肯っている感じ。
「双子の一人」としたことで、別のもう一人の存在も想像させ、歌の含みが深まったと思える。

4. あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき
襤褸燃え上がるようなトランプさんのご乱心（もともとか）、安倍さんの死に体？の昨今ですね。
「覆いいる」は今の状態を表すので意味が捩れる。初句から推して疑問形が妥当と思われます。

5. 背もたれをこぼれて車窓の風まとうグレー・ヘアーはたぶん寝ている　　フミコ
後部座席からの視線でしょう。
グレー・ヘアーの頭が背もたれの枕部分から外れてしまったところ。「こぼれてが」柔らかくて優しい。「グレー・ヘアー（の人）」という言い方（換喩・赤頭巾ちゃん・赤シャツ等）も「たぶん寝ている」の推測も、絶妙な軽みをもって好ましい。家族であれ見知らぬ人であれ、そこには確かに平和な時間が流れていたと感じさせる。

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ

7. 日が沈みグレーの庭に友が来て新玉と紅のなでしこ呉れる　　さらら
「日が沈みグレーの庭」という描写に惹かれます。太陽の光がないと確かに庭は無彩色の濃淡になってしまう。（反対に明け方は緑が立ち上がってくる感じ）
そのぼんやりとした空間に小さななでしこの紅が可憐だ。
「新玉」の省略はどうなのかな。４文字の別の野菜でいいと思います。

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1. ギザギザのスプーンを不思議がるほどに食べなくなったグレーぷフル-ツ　　たかし
時代の過ぎ行きの衣食住の変容にある時ギザギザスプーンの出没に思いを起こす。
ずいぶん食べていないと同感しています。不思議がるほどにが良いと思います。

2. 黒白を決めかねること世に多し死刑廃止はグレーと思ふ　　ひさお
何事も黒白を決めることなど難しい事象が山積。死刑廃止も重い問題実に
グレーの領域です。

3. ワンピースにチャコルグレーを選りしより双子の一人パステルカラー着ず　　 ひらら
オンリーワンの個性を凝視する　衣装の色の好みを具体的に歌う。

4. あと幾年グレーの空が覆いいる日米首脳に交代なければ　　ひろゆき
現在の日米首脳関係は国民にグレーの世相を蔓延している。
晴れ渡る日はいつになるのか？

5. 背もたれをこぼれて車窓の風まとうグレー・ヘアーはたぶん寝ている　　フミコ
車中の一場面　背もたれをこぼれての表現は作者の発見とても佳いと思います。
グレー・ヘアーはたぶん風に身を任せ寝ている人生に誰もが疲れているのだろう。

6. 石積んでゐる子はグレー早死にし賽の河原の日溜まりの猫　　ウプラ
此岸から彼岸の世界へグレー一色石を積む子　猫は日溜りに居るぼんやりと
幻の中に漂う不思議な空間に誘われる。

７. 日が沈みグレーの庭に友が来て新玉と紅のなでしこ呉れる　　さらら

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ままごとの接待の二歳児手を洗う「ばい菌ないようガソガソガソ」と　　さらら

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両三軒接待しされし年月を遠くに思う高齢の今日

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