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10/18  詠草「声」、鑑賞&批評「指」
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:43
投稿者 フミコ
参照先
次回、H.30.10.18 (木)

鑑賞&批評 「指」

題詠 「声」
  
出題 たかしさん 

みなさま;よろしくお願いいたします。
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Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:57
投稿者 ひらら
参照先
題詠 声 詠草

宵更けて過ぎし日語らう夫には夫われにはわれの歌声喫茶
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:56
投稿者 ひろゆき
参照先
題詠「指」感想・批評

1. 盤上の激しき戦いに映り込むうつくしく長き棋士の手の指  たかし
作者は将棋の名人戦等を見、詠っておられるのであろう。映り込む指とされ、将棋の各コマの
大きさや役割に応じた指の動作、人差指と中指に挟まれた駒の形象や取得した駒の駒台への形
(大駒から順に)が指の美しさを添える。

2. ささくれの見えぬ指先いまはもう迷惑かける親なきゆえか  なか
心がささくれ親に迷惑をかける、見る指もささくれ立って見えたが今はもうその親もいない。
激する相手がいなくなれば指さへもおだやかな表情を見せる。いや、ここでは親の指をさしているのだろうか。

3. 指先にこりりこりりと鎖骨ありひとつの稿を書きあぐねつつ  のりこ
肩が凝る、鎖骨が疲れる。長い時間使いつづけると…。こりりこりりがその状況をよく表しか
つ、読む人をおだやかにさせる。「書きあぐねつつ」に頭脳の疲れが指先にまで及んでいて。

4. 右を指し左を指して横断すこの癖いまもなくしてをらず  ひさお
左右からくる人間より強者から身を守るだめに、とくに軌道を渡るときに言われた言葉(私の体験)遮断機・信
号のないところも含めての強化注意事項。ついつい横着になってああ大丈夫と前に出ると。最近は五段式の自転車
で走る大学生に特別の注意が必要。

5. 親指を握りしめいる子は八つ息浅き舅を小声に呼びぬ  ひらら
8歳のまだいのちの、生きるということの状況を判断しかねる子が、おじいさんの息の浅いことの大変を分かり、
その親指を握りながら、大丈夫?と小声で呼びながら励ましている。作者はひ孫のその様子を可愛げに思いながら
舅を見守っている。

6. 新聞も図書のページも滑りいるこの指先の艶のなき老い  ひろゆき
指に…が無く。

7. 指と指つないで心分かち合うET美(うま)し 中2の孫よ  フミコ 
  現在今日をよく表現された歌である。実際の指を繋ぐ、肌を触れ合うのではなく、キーをたたいて身の回りのことを行い、連絡しあって同様のことを過ごしてゆく。ET美(うま)しは言い得て妙である。
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:55
投稿者 ひろゆき
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題詠「声」

大声で応援した日もあったっけ小学クラブのわが子はエース
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:54
投稿者 ひさお
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題詠 声

ひと声をかけねばならぬと解りつつそれを果たせず霧立ち込める ひさお
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:53
投稿者 ひさお
参照先
題詠「指」感想・批評

1. 盤上の激しき戦いに映り込むうつくしく長き棋士の手の指  たかし
プロ棋士のタイトル戦をテレビで観たときの映像であろうか。
熱を帯びる戦い。それにもかかわらず、静かに駒を動かす棋士の
手の指の長く美しいことよ。
「映り込む」というのは、作者が興味深く画面にのめり込んでいる
状態を表しているようだ。

2. ささくれの見えぬ指先いまはもう迷惑かける親なきゆえか  なか
 親に逆らうとささくれができるという言い伝えがあったように思う。
作者は現在指先がきれいであるが、これは逆らう親がいないからで
あろうかと言っている。今はなき親への追慕である。

3. 指先にこりりこりりと鎖骨ありひとつの稿を書きあぐねつつ  のりこ
「こりりこりり」は響きがよい。
稿を書くのに難渋していると、つい鎖骨のあたりを抑える癖があるのであろう。
「こりりこりり」と調子はいいので、稿を書くのもはかどるであろう。。

4. 右を指し左を指して横断すこの癖いまもなくしてをらず  ひさお

5. 親指を握りしめいる子は八つ息浅き舅を小声に呼びぬ  ひらら
八つの子が、状態のよくないおじいさんの手の親指を握り、小さな声で
おじいさんと呼びかけて励ましている。
子の具体的行動があるので、臨場感が出ている。

6. 新聞も図書のページも滑りいるこの指先の艶のなき老い  ひろゆき
指先に水気がなくなるのは老いの一つの現象であろうか。新聞も本も
めくるのに難渋する。(お札を数えるにも手間がかかる)。
からからに乾いた艶のない指先。作者の嘆きはよく分かる。

7. 指と指つないで心分かち合うET美(うま)し 中2の孫よ  フミコ   
ETは宇宙人と思っていたが、この作品の場合は違うようだ。私には
分からないので、パスします。
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:51
投稿者 フミコ
参照先
10/18 鑑賞&批評 「指」

1. 盤上の激しき戦いに映り込むうつくしく長き棋士の手の指  たかし
映像に見るアップになった時の棋士の指は本当に美しい。
男女を問わず、精魂こめて一投するときの勢いというか、鋭い切れ味というか
素人の私にもゾクっとすることがあります。
あらためて昨夜、藤井七段の指、見ました。

2. ささくれの見えぬ指先いまはもう迷惑かける親なきゆえか  なか
逆剥けは親不孝の印…昔からいわれている。
手を使わない、手伝わないというところからきていると思いますが。
亡き両親への思い。思い返されるあれこれ。
下句、自問自答のつぶやき風で歌を平凡にした感じを受けました。

3. 指先にこりりこりりと鎖骨ありひとつの稿を書きあぐねつつ  のりこ
こりりこりり…が斬新で印象的です。
精魂込めて原稿執筆中、行きつ戻りつ模索中。
凝っておられるのですね。
こんな時こそ有酸素運動とナイトキャップですよ。 鎖骨うつくし。

4. 右を指し左を指して横断すこの癖いまもなくしてをらず  ひさお
登校児の見守りか、公用運転か、自分に課しておられる習慣か、
などと想像しました。
必要のなくなった今も忘れない。
整然とした人生の歩み方、ご自分に厳しい作者をうかがわせる歌。

5. 親指を握りしめいる子は八つ息浅き舅を小声に呼びぬ  ひらら
おじいちゃんに大変なことが起こっている。
どうか、元気に戻って来て…という八歳の祈りが痛いくらいにわかる。
親指は小さな自分の指でもいいし、おじいちゃんの皴深い大きな指でも切ない。
上の句、胸に来ます。

6. 新聞も図書のページも滑りいるこの指先の艶のなき老い  ひろゆき
長年酷使してきて指紋がすり減ってしまうのですね。
艶も若い頃とは比べ物になりません。
老いを生きる者の心身の変化は増える一方です。
メカニズム..老いを意識している→脳にきざまれる→体に反映する→老化促進
忘れましょう。

7. 指と指つないで心分かち合うET美(うま)し 中2の孫よ  フミコ
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:50
投稿者 フミコ
参照先
「声」投稿
子を叱る娘の声われにそっくりと言っているような夫のウィンク  フミコ
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:48
投稿者 たかし
参照先
次回のお題は「隠」
Re: 「声」の詠草投稿と「指」の批評
投稿日 : 2018/10/20(Sat) 15:45
投稿者 たかし
参照先
「声」詠草
鹿鳴くは今夜も三声真野大野の人となりての初めての秋
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