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9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/20(Fri) 09:42
投稿者 フミコ
参照先
    
          
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9/26 (木)

鑑賞&批評 「夜食」
題詠    「パン」           
出題     さららさん

※  ※   ※   ※   ※   ※   ※
      
「夜食」

1. 病室の寝息確かめ記録して 運がよければわれらの夜食 フミコ

2. ぬばたまの夜食む獏よ夢を食む獏は貴女のつがいなのかい  ゆき

3. 令和むかえこの酷暑より食事2回に夜食の文字は吾に死語となる  さらら

4. 皮をむき小さく切りて病む人と秋の夜食べん梨「新甘泉」  たかし

5. 野獣ども朝に喰はずに昼に喰ふ二食主義者は夜食を重んず  ひさお

6. 入院の母に添う夜食卓に器を並べあとを委ね行く  ひらら
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/10/02(Wed) 07:53
投稿者 たかし
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ゆきさんの歌の作り方、歌の神様に手伝ってもらって・・・・
素晴らしい!!
「読み手の方が分からなくてもいいと思ってきた・・・」
それはありですね。
無理に分かってもらおうとして歌を平板なものにするよりも
分からなくても自分が表現しようとしたことを重視するのはよいと思います。

しかしまた、「分かる歌を詠めるように・・・」と目指しておられることもよいと思います。
重要なのは、こうして葛藤しながら、続けること、継続してゆくこと。
だと、思っています。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/10/01(Tue) 21:34
投稿者 ゆき
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フミコさん
フミコさんも地元の歌会でもどかしい思いをされた
事があるのですね。私だけじゃなかったんだ…と安堵
いたしました。

わたしは自分の作品について、自分だけの力で詠んで
おらず、歌の神様からとの授かりものだと思っています。
あんまり推敲したり、するのは苦手で、読み手の方が
わからなければわからないで構わないと思ってきました。
けれども昨日、職場の先輩から「自分は短歌がどうしても
わからないんだよねえ…。ゆきさんが一生懸命やってる
ので、わかりたいんだけど」と悲しげに言われたので、
ちゃんとわかる歌を詠めるようになりたいなあと思い
ました。
長文失礼いたしました。
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ゆきさんへ
投稿日 : 2019/09/28(Sat) 22:21
投稿者 フミコ
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地元の歌会に抱くモヤモヤ感...同じかどうかは微妙ですが私にもありました。ありましたというのは私はもう、そこを退会しているので過去のことになっているからです。
琴線に触れるという、形は無いけれど確固たる存在感を持つ心の動きを納得できた時はスラスラと言いたいことが纏まるのですがそこに至らないときは苦しい。「そこまで言わんでええやん」という言葉、何度か浴びました。
どちらかの配慮が働いて穏便にすむので不快感はあまりないけれどお互いに言い尽したという心地よい疲労も得られない分、不完全燃焼でカスが残る。
その点、「たどたど」では批評も素直に聞け、思いがけない鑑賞を受けても新鮮に受け止められる不思議な距離とメンバーの実像を知らない気楽さに私の場合はたすけられています。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/28(Sat) 19:18
投稿者 ひさお
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新甘泉という梨
題詠の感想・批評にも書きましたが、「新甘泉」という名の梨が
あることを初めて知りました。今年は既に梨のシーズンも終わり
でしょうから、来シーズンには食べてみたいと思っています。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/28(Sat) 12:28
投稿者 ゆき
参照先
フミコさん
>何が解らないというよりも何にも感じないという経験
わたしの場合は、言葉の意味はわかるけれども琴線に触れる
ことがない、という経験が往々にしてあります。
地元の短歌会に出ても、7割方が「あるある報告会」みたいな
歌が多く(これは詩なのか…?)とモヤモヤしながら教室を
あとにします。
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たかしさんへ
投稿日 : 2019/09/28(Sat) 11:54
投稿者 フミコ
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さり気なくフォローアップありがとうございます。

いつも、大人げないアホな悩みに襲われても「たどたど」で呟いては気が済んで...
いちいち聞いていただく皆様にはご迷惑だと思っています。
でも、たいへん助かっています。
ありがとうございます。
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フミコさんへ
投稿日 : 2019/09/28(Sat) 08:27
投稿者 たかし
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題詠は「お題」の言葉を入れるために、歌としての詩情を重視しつつも無理をします。
そこから「わからない」ということになるのではないかと思います。
今回の私の歌も、皆様の批評をいただいてから自分で振り返ると、
病気になった妻をいたわっているような雰囲気のものになっています。

4 皮をむき小さく切りて病む人と秋の夜食べん梨「新甘泉」  たかし

実を言えば、これはガンの手術をして生還して、今は自宅で療養している知人を
見舞いに行こうと思ったときのこと。
その前に、新甘泉という梨を先日のシルバーフェス(敬老会)で
差し入れをする人がいて、その味が非常に美味しかったので、
お見舞いに行くのであれば、あの梨を持っていこうと思ったのです。
それで、先日お見舞いに行ったのですが、あちこち、道の駅とか、
農協の店、平和堂の果物売り場等々さがしましたが、
新甘泉は見つからず、結局ぶどうとバナナを持って行きました。

私はひさおさんの「野獣ども」が今回難解でした。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/27(Fri) 19:06
投稿者 フミコ
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みなさま;
ご批評ありがとうございました。

今回は、私には特に解釈が難しく、感じたことがするっと言葉に出て来なくて困りました。
単純に「わからない」と言ってしまえばそこで終わりそうに思えて、それは避けたい、何とかしたいと焦りました。
その前に何が解らないというよりも何にも感じないという経験もして、歌人の末席にいるものとしてはいささか心細い。


一晩爆睡してケロッと忘れたいです。多分、大丈夫。何とかなる!
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/27(Fri) 12:22
投稿者 たかし
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わたしの鑑賞&批評は完全に圏外でしたね。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/27(Fri) 10:25
投稿者 ひさお
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5. 野獣ども朝に喰はずに昼に喰ふ二食主義者は夜食を重んず  ひさお
いろいろ批評をいただきありがとうございます。
現在、健康のためには一日に3回きちんと食事をすることが大切というのが通説になっています。
昭和50年・60年ころには、一日の食事は2回が健康がよいという説も有力で論争が起きていました。
小山内 博著『健康づくりの基礎』によれば、「3度の食事をとったのは、永平寺の開祖道元が中国から帰ってきて始めたとされており、鎌倉時代のことで中国から伝えられたことによると考えられる。それが次第に支配階級や僧侶達の間に伝わって、武士階級
がすべて朝昼夕の三食を摂るようになったのは江戸時代になって
からのことらしい。それが町民の間に普及し、明治維新によって
武士階級が崩壊し、平民を集めて軍隊をつくって、それに武士階級と同じ食事方式を採用したので全国的に三食の習慣が普及定着する
にいたったのである。」と書いてあります。
成人病予防の観点から食事の在り方を見直し、野生動物に肥満は
見られないことを調べ、朝の空腹時に狩りをし、体を動かしてか
ら、食事をすることが生物体の健康維持に理にかなっているとい
う、二食主義派を唱えることになったのです。
詳細は省略します。
私自身は3食のうち1回でも抜くと元気がなくなります。それで
胃腸の検査のときはいやですね。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/27(Fri) 09:59
投稿者 ひさお
参照先
1. 病室の寝息確かめ記録して 運がよければわれらの夜食 フミコ

病人の家族の付き添いと解釈するよりも、看護師さんの職場の状況
を詠ったものと解釈するのが、より優れていると思います。
そうすれば「記録して」などの表現に無理がない解釈となる。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/26(Thu) 21:49
投稿者 ひらら
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1. 病室の寝息確かめ記録して 運がよければわれらの夜食 フミコ
 看護師の夜勤、人数も少なく重篤患者がいたら大変。運がよければというのは真実である。患者としてお世話になった時 又 娘の看護師を送り出す家族しても 
 大変な職業と思いました。

2. ぬばたまの夜食む獏よ夢を食む獏は貴女のつがいなのかい  ゆき 
 漆黒の闇夜を食べ生き悪い夢を食べ生きる獏。貴女の番いは獏 君は獏。空想が広がっていく。枕詞を自在につかう。



3令和むかえこの酷暑より食事2回に夜食の文字は吾に死語となる  さらら
 令和改元 酷暑 食事を2度に 夜食は死語 並々ならぬ決心覚悟。意思強固。

.4 皮をむき小さく切りて病む人と秋の夜食べん梨「新甘泉」  たかし
 秋の味覚の梨を夏バテの奥さんに用意している 皮をむき刻みと丁寧な動作と梨の名の「新甘泉」がよく合っている。

5. 野獣ども朝に喰はずに昼に喰ふ二食主義者は夜食を重んず  ひさお
 野獣ども 強い言葉のうたい出し。いわゆる企業戦士なのかと。早朝出勤 朝食抜き 昼は外食 夕食はおそらく夜食の時間。一日2食の日々。遅いごはんだがホットでき大切なのである。

6. 入院の母に添う夜食卓に器を並べあとを委ね行く  ひらら
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 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/26(Thu) 19:07
投稿者 たかし
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1. 病室の寝息確かめ記録して 運がよければわれらの夜食 フミコ
 「運がよければ」ということは、夜食など摂っていられない日もある。
 誰誰のでなく「病室の」寝息であること、全体を把握しなければならない緊張感を表している。
 「運がよければ」という表現も端的で的確。
 追想の歌だが、一刻も息を抜くことの出来ない看護士さんの仕事をよく表している。

2. ぬばたまの夜食む獏よ夢を食む獏は貴女のつがいなのかい  ゆき
 貘をネットで検索しました:【中国で、想像上の動物。形は熊(くま)、尾は牛、脚は虎(とら)、鼻は象、目は犀に似て、人の悪夢を食うという】とある。
ぬばたまの夜(漆黒の夜)を食べる貘が居る。で、
 もう一匹、夢を食む貘が居る。
 ぬばたまの夜を食む貘は雌(貴女)で、夢を食む貘は雄である。
 作者はぬばたまの夜を食むメスの貘に対して「夢を食む貘は貴女のつがいなのかい」と問いかける。
 想像上の動物なのだが、それぞれをていねいに「ぬばたまの夜食む貘」と「夢を食む貘」と、表現しているので不自然さ、無理矢理な感じはない。
 意表をつく発想楽しい。

3. 令和むかえこの酷暑より食事2回に夜食の文字は吾に死語となる  さらら
 「令和むかえ・・・」作者はこの夏、決意したのだ。
 それは食事を2回にすること、夜食は省くこと。
 この決意の理由は作者の心の内にあるのだが、それ以来「夜食」の文字は作者にとって死語となった。
 「死語」という言葉を使っての決意の表明。そこがユニーク。
 いかにも作者らしいのがいい。

4. 皮をむき小さく切りて病む人と秋の夜食べん梨「新甘泉」  たかし

5. 野獣ども朝に喰はずに昼に喰ふ二食主義者は夜食を重んず  ひさお
 「野獣ども」という荒々しい言葉に始まる。
 「野獣たち」でなく、「ども」を使った理由は何かと考えながら、更に読んでゆく。
 その野獣たちは「朝に食はずに昼に喰ふ」と言う。
 この「野獣ども」は、広く野外にて生きている動物、その中でも肉食獣だと感じる。
 そして「二食主義者は夜食を重んず」となるのだが、
 上句では「野獣ども」が「朝は食べずに昼に食べる」と述べ、
 下句では「二食主義者」は「夜食を重んじる」と言う。
 この上句と下句との関連をどう考えるのか、ここで長く考えた。
 「夜食を重んじる二食主義者」というのは作者のことであろう。
 では何故、上句に「野獣ども」という荒っぽい語が出てくるのか、
 そこがこの歌の悩ましいところ。
 この歌を更に考えると、「二食主義者」は「夜食を重んじ」ているので、
 夜にしっかりとたくさん食べる。おそらく飲む(お酒)のもたくさん。
 だから朝は食べない。そんなに食欲がない。
 多分、午前11時頃に朝昼兼用のブランチを摂り、そこから夕方まで腹を空かせ、喉も渇いている状態、しっかりと空腹状態にしておいて、
 夜の食事をゆっくりと、アルコールを楽しみながら食べる。
 そういう好きな時間に好きな食生活をしている自分(作者)のことを、野に生きる野獣になぞらえている。
 だから初句の「野獣ども」は、自分に向かっての言葉でもある。
 この解釈が合っているかどうか分かりませんが、
 楽しく考えさせてくれた歌。

6. 入院の母に添う夜食卓に器を並べあとを委ね行く  ひらら
 作者は病院に入院しているお母さんの付き添いのために出かける。
 家の夕食のための食器をテーブルに並べておいて、後は息子さんのお嫁さんに託して。
 大家族で暮らされている家庭、みなさんが分かり合っている様子がよく出ています。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/26(Thu) 16:29
投稿者 さらら
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1. 病室の寝息確かめ記録して 運がよければわれらの夜食 フミコ
寝息確かめ記録してと詠まれている 看護婦として命と向かい合う貴いお仕事体験の歌
無事だと夜食が頂けると食欲と働きのバランスが必要ですものね。

2. ぬばたまの夜食む獏よ夢を食む獏は貴女のつがいなのかい  ゆき
枕詞。黒や夜にかかる。夜に人の悪夢を食うという中国の想像上の動物。
その獏はあなたと組み合って一組になってるのか?

3. 令和むかえこの酷暑より食事2回に夜食の文字は吾に死語となる  さらら

4. 皮をむき小さく切りて病む人と秋の夜食べん梨「新甘泉」  たかし
病む人に細かく梨を切り二人が秋の静かな夜にサリサリと食む音 優しさが伝わる。

5. 野獣ども朝に喰はずに昼に喰ふ二食主義者は夜食を重んず  ひさお
南アフリカの荒野を日の出とともにライオンの親子が数頭過るのをサフアリーカーより見たことがある。朝に獲物を捕り食べていたように解釈していた。
食べているところは見たことがないのでいつ食べるのかは知らない。

6. 入院の母に添う夜食卓に器を並べあとを委ね行く  ひらら
入院の母上の事がひと時も忘れられず 食卓に器を並べ準備は家にいる人に委ねて
日参する 娘のいじらしいやさしさを表す。
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Re: 9/26  題詠「パン」 ・ 鑑賞&批評「夜食」
投稿日 : 2019/09/26(Thu) 15:46
投稿者 さらら
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夜食など死語と真夏に言いしわれ黒糖蒸しパン秋の夜に食む
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