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2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/19(Fri) 09:38 |
投稿者 | : フミコ |
参照先 | : |
2021.03.25 (木)
題詠 「首」
鑑賞&批評 「キャッ」
出題当番 ひららさん
鑑賞&批評 「キャッ」
1. キャッチと小声もらせり青葉梟双眼鏡にみとめしや児は ひらら
2. 年食めばキャッとも言わず跨ぎいる感情・動作すべて生くまま ひろゆき
3. キャッツアイ チェシャーキャットにもらつたのピアス一粒お守りとして ウプラ
4. ポリ容器のポンプ誤作動の石油がリビング浸りキヤッ大変 さらら
5. 一万年前から栽培さるると云うタピオカの原料のキャッサバ芋は たかし
6. キャッシュレス時代近しと感じをり信用できぬこと多き世に ひさお
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/31(Wed) 16:38 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
ウプラさんありがとう。
キャッの題は面白かったです。
この一首はこれでよいとしてタピオカ食べました。
芋というよりコンニャクという感じ。多分低カロリーでだから若い女性に人気が出たのか。
想像はもっとイモイモ感でしたが、以外にあっさりしていた。
ただ、底の方になったとき、太いストローで強く吸うとノドにダイレクトに飛び込んでグエッとなるのが要注意。
道の駅でタケノコも買ってきて外の竃に火を焚いて湯がきました。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/30(Tue) 23:12 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
■芋として食べたることなきキャッサバ芋いまタピオカのつぶつぶをいざ
たかしさんへ
もともとは「食べたることなき」なのか「食うべしことなき」なのか、疑問でした。でも、そこから派生して「何故、ここで文語なのかなぁ」ということがモンダイになりました。
内容にしても、「キャッサバ芋」なんていうカラフルな語感にしても、文語の柔らかさは必要ないように思うのだけど、まあそれは個人の感覚のモンダイとして。
たかしさんの歌からちょっと離れますが、今回のことで、「ここは文語でなくてはいけないのか」と最近感じることが多いことに気がつきました。普通の言葉ならきっとモンダイないものを、文語助動詞を使ったばっかりに怪しくなっている、と思われることが多々あるからです。私は今のところ、特段「口語主義」ではないので、字数合わせで便宜的に文語も使いますが、無理に文語にする必要はないと思っています。(文語の格調の高さが相応しい内容の歌はあるからそれは別ですが)
■芋として食ぶることなきキャッサバ芋いまタピオカのつぶつぶをいざ
こちらの方が抵抗がない。多分、「キャッサバ芋」に対して、「食ぶる」と「いざ」が、わざとらしい文語として、わざわざ使っているような面白さが感じられるからだと思います。
今のところそんな感じです。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/30(Tue) 04:03 |
投稿者 | : たかし |
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そだね。「食べたことなき」と普通は言うのに「食べたることなき」と「たる」と言わねばならないと、
これは短歌の習い始めに教わったことです。なんでも「たる・・たる」と詠んでいた。
芋として食べたことなきキャッサバ芋いまタピオカのつぶつぶをいざ
いま、こうして「食べたことなき」と印字して、頭の中で何度もつぶやいてみると、
滑らかさに欠ける。”食べたることなき”の方は、
なんとなくそれが丸みを帯びて、なめらかに言葉が頭の中を過ぎる。
なぜ、「た」ではなく、「たる」としたのかが(昔から)、漠然とながら分かる気がする。
つまり「食べたことなき」は、言葉として(ひびきが)角々している。
だから、「よし、これで大丈夫」とは思えない。
だから、更に改作。
■芋として食ぶることなきキャッサバ芋いまタピオカのつぶつぶをいざ
実はまだタピオカも食べたことがない。今日仕事で出掛けるので、店で買って食べてみるつもり。この歌のために。
でも、わたしゃタピオカ買って食べるくらいならタケノコを余分に買いたい人間。
今日は唐崎に仕事にゆくのでタケノコとタピオカと買って、食レポを書かねば。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/29(Mon) 19:59 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
たかしさんへ
タピオカのつぶつぶ、食べた〜い
今の季節にピッタリですね。
でもさ「食べたことなき」でいいんじゃないかと思った。
正直言えば
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/27(Sat) 07:28 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
5. 一万年前から栽培さるると云うタピオカの原料のキャッサバ芋は たかし
情報のみであるのがイマイチ・・とのウプラさんの評。
自分でもイマイチと思っていました。そこで改作。
芋として食べたることなきキャッサバ芋いまタピオカのつぶつぶをいざ
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/26(Fri) 20:22 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
たかしさん、一晩寝て良い歌評になりましたね!
いろいろ参考になるわ〜。
私の歌も「怪しきこの世のお守り」の方がいいですね。
ありがとうございました。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/26(Fri) 07:24 |
投稿者 | : たかし |
参照先 | : |
鑑賞&批評 「キャッ」
1. キャッチと小声もらせり青葉梟双眼鏡にみとめしや児は ひらら
野鳥観察の児を観察している作者。
「と」を外して「キャッチ」の方にカギ括弧をつけてはどうでしょう。
「キャッチ」小声もらせり・・・と。
そして「青葉梟双眼鏡に」のところ、言葉が混みすぎている。
「青葉梟を」と「を」を入れては。
「みとめしや」は、ウプラさんが言っているように「みとめしか」の方がいいように思う。
2. 年食めばキャッとも言わず跨ぎいる感情・動作すべて生くまま ひろゆき
年をとってきてだんだん無感動になってゆくことを表した歌と思う。
そこを「跨ぎいる」と表現したのは、ユニークで面白いと思った。
下句で「感情・動作・・・」というところ、少し推敲の余地あると思った。
下句は「喜怒哀楽の丘を谷間を」などはどうでしょう。
3. キャッツアイ チェシャーキャットにもらつたのピアス一粒お守りとして ウプラ
キャッツアイは宝石の一種で、猫の目のような光り方をするもの。
チェシャーキャットは「不思議の国のアリス」に出てくる、いつもニヤニヤ笑いをしているいたずら好きの猫。
その猫に「お守りとして」貰ったのがキャッツアイ。
この設定はいいと思うが、「ピアスの一粒」は、少し推敲の余地を感じた。
そこは「怪しきこの世の」としてはどうか。
「怪しきこの世のお守りとして」・・などと。
4. ポリ容器のポンプ誤作動の石油がリビング浸りキヤッ大変 さらら
確か、この事件のあった直後に私、お伺いしたことがありました。
きれいに拭き取られていましたが、部屋が灯油の臭いで充満していた。
歌の真ん中辺りの言葉の並びがリズムが悪いと思う。
「ポリ容器のポンプ誤作動リビングの床に灯油が キャッ大変」
などはどうでしょう。
5. 一万年前から栽培さるると云うタピオカの原料のキャッサバ芋は たかし
6. キャッシュレス時代近しと感じをり信用できぬこと多き世に ひさお
現物のお金(紙幣や硬貨)が要らなくなる(使わなくてもよい)時代が近いと、作者は感じている。
しかし・・と作者は考える。「信用できぬこと多き世に」である。
こんな怪しいこと、不都合なことが多い世の中に、そういうキャッシュレスの時代になってもいいものかどうかと、思っているようだ。
時代と、それに対する自己の思いがマッチしているいい歌。
昨夜は寝てしまいました。遅くなり、申し訳ない。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/25(Thu) 18:52 |
投稿者 | : ウプラ |
参照先 | : |
鑑賞&批評 「キャッ」
1. キャッチと小声もらせり青葉梟双眼鏡にみとめしや児は ひらら
鳥を双眼鏡でとらえるのはなかなか難しいものだ。青葉梟を双眼鏡で捕らえたときの「キャッチ」という言葉が、その瞬間を生き生き伝えていて良いと思った。
「みとめしや」は「みとめしか」ではいけないか?その方がさっぱりした感じ。「し・や」と続くと、個人的にはかなり古色蒼然とした感じがする。
2. 年食めばキャッとも言わず跨ぎいる感情・動作すべて生くまま ひろゆき
「齢を重ねると感情も動作も「生きている」状態そのままに鈍くなって、昔ならキャッと声を出して驚いたようなものまで平気で跨いでいる」と読んだ。
三句は「跨ぎたり」としっかり切りたい。こののままでは「跨ぎいる」がずるずると「感情」以下にかかってしまう。切らないのであれば何を跨いでいるのか目的語がほしい。
「年をくう」とはいうが、だからといって「年食む(としはむ?)」とはいわないと思うが。
3. キャッツアイ チェシャーキャットにもらつたのピアス一粒お守りとして ウプラ
4. ポリ容器のポンプ誤作動の石油がリビング浸りキヤッ大変 さらら
確かに「キヤッ大変」な事態。
「石油がリビング浸り」・・「灯油がリビング浸し」「灯油にリビング浸り」ではないか。
5. 一万年前から栽培さるると云うタピオカの原料のキャッサバ芋は たかし
タピオカの原料はキャッサバ芋、そのキャッサバ芋が一万年も前から栽培されている(らしい)。
情報だけでできあがっているところがイマイチ。
6. キャッシュレス時代近しと感じをり信用できぬこと多き世に ひさお
世界はどんどんキャッシュレスに向かっているようだが、カード一枚で電子決済されるようなシステムを安心して受け入れることができない。パスワードを盗んだ犯罪も起きている。
何だか嫌だなという不安な感じが出ている。
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
投稿日 | : 2021/03/25(Thu) 15:02 |
投稿者 | : ひらら |
参照先 | : |
1. キャッチと小声もらせり青葉梟双眼鏡にみとめしや児は ひらら
2. 年食めばキャッとも言わず跨ぎいる感情・動作すべて生くまま ひろゆき
年齢を重ね何事にも動じない境地になられたのでしょう。
「年食えば」は 「年重ね」ではいかがでしょうか?
「跨ぎいる」がわからない 物事にあう とか 経る の意味でしょうか?
3. キャッツアイ チェシャーキャットにもらつたのピアス一粒お守りとして ウプラ
「キャッアイ」猫の目石 宝石。「チェシャーキャット」はふしぎの国のアリスに登場する架空の猫。に 貰った一粒のピアス。片耳だけ。お守りにするしかない。が 夢 ストーリーが膨らむ。
4. ポリ容器のポンプ誤作動の石油がリビング浸りキヤッ大変 さらら
作者の驚きよう慌てようが目に浮かぶ。音が定まらず推敲の余地あり。素材としてはよく 惜しいです。
5. 一万年前から栽培さるると云うタピオカの原料のキャッサバ芋は たかし
タビオカのげんりょうのキャッサバ芋の説明。タビオカもキャッサバ芋も 珍しい素材なので惜しく思います。
物知りになれました。
6. キャッシュレス時代近しと感じをり信用できぬこと多き世に ひさお
時代はキャッシュレスになりそう。信用できないこの社会ゆえ。私はだんだん生活しにくくなりそうと心配になるが 世に合わさねばならないでしょう。
追伸
お題「キャッ」は 意表をつかれたような予想外のお題で難しかったです。 ひらら
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」
Re: 2021.03.25 題詠「首」・ 鑑賞&批評「キャッ」