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2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/21(Fri) 09:27 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
投稿日 2023.4.21(金)
投稿者 ひさお
参照先
2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」 鑑賞「隣人」
題詠 「狙う 狙ふ」
鑑賞 「隣人」
出題者 ひららさん
1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
2.ウクライナとロシアの民衆心根は隣人同士仲良くしたきぞ ひらら
3.「よいオモチャ」言いて立ち去る車椅子の隣人わが庭いじり見ていて たかし
4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/30(Sun) 15:21 |
投稿者 | : たかし |
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ひさおさん、俳句には例がたくさんありますね。
短歌辞典にはないようですが、詩には使われることがあるのではないかなあ。調べてないけれども・・
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/30(Sun) 12:56 |
投稿者 | : ひさお |
参照先 | : |
春隣
三省堂の「新歳時記」には「はるとなり」となっています。
広辞苑では「はるどなり」となっています。
「新歳時記」の例句
・車窓より瀬戸の島山春隣 星野立子
・大仏の御ンまなざしも春隣 大久保橙青
・観劇の切符むらさき春隣 山田弘子
・六甲の端山に遊び春隣 高濱年尾
日本短歌総研編著の「短歌用語辞典」に「春隣」は掲載されていない。
角川学芸出版の「角川現代短歌集成」には「春隣」という用語を使った作品は一首も掲載されていない。
「春隣」は俳句の季語(冬)として用いるのが一般的かも。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/30(Sun) 07:32 |
投稿者 | : たかし |
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5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
ウプラさんが春隣という言葉は一般的ではないのかも・・・と言ってますが、
たしかに普段の会話では使うことがない。そして、小説とかの散文でも、「春が近い」とか、そういう言い方はしても「春隣」はあまり使われていない。
春隣は、詩歌の言葉として覚えていてもいいような気がする。
そして、最近、歌の批評で「落葉」(らくようとルビを付けて)という言葉を使った歌に、こういう凝縮した漢語は短歌には合わない・・・というような批評をしたことがあるのですが、
この「春隣」は、漢語ではなさそうだ。
ウプラさんは語彙が豊富だ。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/30(Sun) 07:21 |
投稿者 | : たかし |
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1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
この歌について、とてもリズムがいいと書きましたが、なぜそう感じたのかと後から考えてみると、
「韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌」、四句の始まりの「カン」五句の始まりの「ビン」、ンが両方あることでリズムが揃っていて、それを快く感じたのだと思う。
四句も五句も8音なので、七七のリズムからは1音ずつ字余りであるにも関わらず快く感じる。
そしてこの「ン」のリズムは、上句にもあり「隣人が」で「リン、ジン」と、ここでもンがあって、この両方が相まって、一首を通してリズム感を感じたのだと思った。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/28(Fri) 20:27 |
投稿者 | : ウプラ |
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こんばんは
「春隣」という言葉は思っていたより一般的ではないのだと知りました。木蓮の蕾の膨らむ時期はかなり早くて、1月にはもう膨らんでいると記憶します。人の声と春隣が響き合えばいいなぁと思って詠んでみました。
ありがとうございました。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/28(Fri) 11:33 |
投稿者 | : ひさお |
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4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
ご批評ありがとうございます。
町内にマンションはなく、ごみの集積所を同じくしている人は凡そ隣人と思っていますが、全部というわけではなく、半径30メートルから40メートルくらいまでの家の人を隣人と思っています。それより遠い人は近隣の人になりますかね。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/28(Fri) 11:25 |
投稿者 | : ひさお |
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5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
「春隣(はるどなり)」という言葉がある。三句が「春隣」。三句切れの歌。
まだ冬であるが、春がもうすぐそこまで来ている季節、2月の終わり頃を言うのだろう。
この頃になると木蓮のつぼみがふくらむ。
「はるどなり」という言葉をまったく知りませんでした。
勝手なコメントを書いて恥ずかしい。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/27(Thu) 20:51 |
投稿者 | : ウプラ |
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1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
隣人から韓国巻き寿司と瓶入りねぎ味噌のおおすそ分けをいただいたようだが美味しそうだ。名詞で切れるリズムが明るくて、体言止めも効いている。
2.ウクライナとロシアの民衆心根は隣人同士仲良くしたきぞ ひらら
ウクライナとロシアは戦争状態だが、隣人同士の民衆はお互いに仲良くしたいのだよ、という。
国家と民衆の心は違うと「ぞ」が強く主張している。
3.「よいオモチャ」言いて立ち去る車椅子の隣人わが庭いじり見ていて たかし
「言いて立ち去る」人が車椅子に乗っていることで、「よいオモチャ」という言葉の明るさのなかにも人生の明暗が過る。
4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
今時の隣近所の住人との関係の薄さについて、嘆くでもなく、さらりと触れている。「知らぬ人少なからず」と否定が続いてややもたつく気がした。
5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/27(Thu) 20:47 |
投稿者 | : ひらら |
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1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
お隣さんのお世話もよくされ隣人に頼られてられる作者。おすそわけ。珍しいものを頂かれましたね。今日はさららさんお誕生日。おめでとうございます。
2.ウクライナとロシアの民衆心根は隣人同士仲良くしたきぞ ひらら
。
3.「よいオモチャ」言いて立ち去る車椅子の隣人わが庭いじり見ていて たかし
隣人同士気のおけないお付き合い。車椅子の隣人が庭仕事の作者にひやかし半分に声掛けをされている。
4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
一筋違いの隣組かしら。家の前ご大きい道路だとこえかけも顔もわかりにくいですね。近所でも隣人同士気楽だったのにマンションが立ったり、子供が巣立ち町を離れるとさみしい隣になる。
5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
作者はいつも 言葉や景色、雰囲気だてが上手い。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/27(Thu) 20:22 |
投稿者 | : さらら |
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1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
2.ウクライナとロシアの民衆心根は隣人同士仲良くしたきぞ ひらら
隣国が争うのは 民衆にとって特に子供老い人には不憫で辛い。
又将来のある若者が兵士として犬死する。コスタリカは兵器を持たない地球上でたった一つの国と旅のガイドは夢見るように言った。
3.「よいオモチャ」言いて立ち去る車椅子の隣人わが庭いじり見ていて たかし
無心に庭仕事をしている姿に 車椅子に座す隣人はオモチャで遊んでいるように羨ましく観察したのだろう。
4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
道一筋経ての隣人は名前も顔も全く分からない。向い三軒両隣の数軒の隣人のみが真の隣人だと確認している 言葉の不思議。
5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
寒い冬が去っていくと木蓮の人が合掌するさまに似る 蕾のふくらみあまりにも優しい造形に見入ってしまう。
ふくらみには春が満ちている。
春が巡り来る喜びに人の声も聞こえ暗い夜は遠くによぎる。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
投稿日 | : 2023/04/27(Thu) 17:08 |
投稿者 | : たかし |
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鑑賞 「隣人」
1.隣人が頂き物のおすそ分け韓国巻き寿司瓶入りねぎ味噌 さらら
下句のリズムがよろしいなあ!思わず節つけて口ずさみたくなる。
♪「韓国巻きずし瓶入りねぎ味噌」・・
下句だけではない、上句から通して読んでもとてもリズムがいい。歌だ。
2.ウクライナとロシアの民衆心根は隣人同士仲良くしたきぞ ひらら
作者の思っていることはとてもよくわかる。つまり民は、隣人なので仲良くしたいと思っているのではないか…という。
その作者の気持ちが出ているのは結句「仲良くしたきぞ」。
で、この分かりやすい言い方で、上句も言う方がいいと思った。
「民衆」とか「心根」とかは、少し硬い感じがする。
●ウクライナもロシアの民も本当は隣人同士仲良くしたきぞ
など、「本当は」というような、普段使いの言葉の方がよいと思ったのです。
3.「よいオモチャ」言いて立ち去る車椅子の隣人わが庭いじり見ていて たかし
4.隣人と言へど名も顔も知らぬ人少なからず一筋違へば ひさお
この歌を読んで「隣人」の、範囲を考えてしまった。
わたしの思っている隣人は、自分の家のある位置を中心に、右、左5、6軒か。そして向かい側も、同じく右、左5,6軒かと思う。
筋がひとつ違うと、それは同じ町内であっても隣人とは呼びにくいように思う。
だから、作者のひさおさんとは隣人の範囲の認識の点で相違があるようです。
つまり、私が隣人と呼ぼうとする人は、名前も顔も知っている人たちです。
歌の解釈・批評からは逸脱したことを書いてしまいましたが…。
5.木蓮のつぼみふくらむ春隣人の声して夜を遠ざかる ウプラ
「春隣(はるどなり)」という言葉がある。三句が「春隣」。三句切れの歌。
まだ冬であるが、春がもうすぐそこまで来ている季節、2月の終わり頃を言うのだろう。
この頃になると木蓮のつぼみがふくらむ。
問題は「人の声して夜を遠ざかる」の下句。この歌の時間帯は朝だと思う。
というのは「木蓮のつぼみふくらむ」と、言っているから。夜ならこうしたことは見え難いし、わざわざ夜にこういうことは言わないと思うから。
で、朝だとして、「夜を遠ざかる」と言うのは何か。この「夜を遠ざかる」には条件がついている。「人の声して」である。
つまり、この歌の時間は、朝といっても夜に近い朝、未明といわれるような時間なのだと思う。午前〇時から午前3時ころの時間。
普通は「夜」と認識してもいる時間だが、人の声がして、夜を遠ざかる、のである。
この下句と、上句の「春隣」とが、微妙に響き合っていて成功していると思う・・・(解釈が間違っているかも・と自信がないが。)
なお「春隣」と「人」とで「隣人」を分解している。うまい。
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」
Re: 2023.4.27(木) 題詠「狙う 狙ふ」・鑑賞「隣人」