紫式部_白鬚神社歌碑
三尾の海網引く民のてまもなく立ち居につけて都恋しも
◇昭和63年4月吉日建立
◇高島郡高島町 白鬚神社境内
◇高島町観光協会建立
◇歌の説明(歌碑の左に説明の石碑がある)
【説明板】この歌は源氏物語の作者紫式部が、この地を通った時に詠んだものである。 平安時代の長徳2年(996)、越前の国司となった父藤原為時に従って紫式部が京を発ったのは夏のことであった。 一行は逢坂山を越え、大津から船路にて湖西を通り、越前に向かった。 途中、高島の三尾崎の浜辺で漁をする人々の網引く見馴れぬ光景に、都の生活を恋しく思い出して詠んだのが右の歌である。
その夜は勝野津に泊り、翌日塩津から陸路越前に下った。 紫式部にとってこの長旅は生涯でただ一度の体験となった。 彼女は越前の国府(現武生市)に一年ばかり滞在したが、翌年の秋、単身京に帰った。 ここに紫式部の若き日を偲び、当白鬚神社の境内に、歌碑を建て永く後代に顕彰するものである。
なお碑文は「陽明文庫本」に依り記した。
昭和六十三年四月吉日建立 高島町観光協会