
7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/03(Fri) 08:40 |
投稿者 |
: フミコ |
参照先 |
: |
R・02.07.09 (木)
題詠 「文」
鑑賞&批評 「箪笥」
出題当番 たかしさん
鑑賞&批評「箪笥」
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札(いちえん)遺る フミコ

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/10(Fri) 21:41 |
投稿者 |
: たかし |
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3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
みなさん、批評ありがとうございました。
字余りが多くてどうかな、と思っていました。「など」は省けたかも知れません。
ひろゆきさんの歌に、細かいことを申してすみません。
「残す」とされたのには意味があったのですね。

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/10(Fri) 14:40 |
投稿者 |
: ウプラ |
参照先 |
: |
皆さん、ありがとうございました。
以前、友人がルンバを見せに来てくれたんですが、あんまりぶつかるので、
「こいつはタンスにゴンだね」と笑いました。
その時は買わなかったのですが、お掃除嫌いの私はまた欲しくなっています。
可愛いしね。

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鑑賞&批評「箪笥」お礼
投稿日 |
: 2020/07/10(Fri) 12:46 |
投稿者 |
: ひろゆき |
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6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
皆さんの鑑賞・批評有難うございました。
取っ手の傷跡について、空襲等による取っ手そのものに傷。取り換えたことが傷。取り換えた事象に辛苦の後を。戦中の供出とういろいろご意見を、また、たかしさんからは「母の箪笥」で良いのでは。残すは残るでとも。ひららさんが戦時中の供出であろうと。
作者から
たかしさんの言われる通りで、嫁の箪笥は戦後。わざわさの断り書きのようになりました。
ウブラさんの取り換えたそのことが傷跡を残したのかとの鑑賞。
取り換えた取っ手は、一竿の取っ手全部ではなく、下段だけ戦時供出に出され、残された取っ手との差異が明らかで、艶もなく、形も平凡。息子たちもその差異に気付く。
私宅は商売をしていたので、窓枠の鉄柱は全部供出し木格子に。父親が戦前戦後も含めて多種にわたって役職を持つていたので率先して?供出したのだろうと思う。私は敗戦時、10歳でした。
たかしさんが「残す」を”残る„にとの言葉もありました。戦後、父母を含めて取り換えることが出来なかった思いが強くあります。母在世中に、せめてもう少し艶の出るものと。
ありがとうございました。 7/10 吉田博之

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 21:40 |
投稿者 |
: たかし |
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: |
次週のお題「態」・・・態度(たいど)などの態。熊(くま)ではありませぬ。

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 21:26 |
投稿者 |
: たかし |
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: |
鑑賞&批評「箪笥」
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
箪笥や家具にぶつかりながらロボット掃除機が働いている。
それを愛しみながら見ている作者は、このルンバに「箪笥にごん」という名前をつけてしまった。
家の掃除に手が回らない作者なのであろう。明るい歌。
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
この十九歳の花嫁は、作者の若き日のことだろう。
お嫁入りに持って行く箪笥には、二人の姉の晴れ着も入っているという。
これは何故なのか、少し私は考えた。
二人の姉の晴れ着も持って嫁入りしてしまえば、姉さん達が困るのではないのか?
昔の嫁入りは、外見にこだわって、仰々しく嫁入り道具を揃えなければならず、
箪笥は容れものなので、大きければいいが、その中味が問題になる。
昔は、嫁入りのときは、私の育った田舎などでもそうだったが、村中の人たちが、結婚式の翌日だったか、嫁入りの道具を見にその家に押し寄せた。
いわば嫁入り道具の披露がされるのだ。
このことのために、姉の晴れ着も、混ぜて入れていったのか?
今ではそんなことをする人は誰もいないし、大げさな嫁入り道具も持たない。
時代は大きく流れを変えた。作者はそうした時代のことを身をもって知っている人なのだ。
そしてそのように道具・衣装を娘のために揃えてやる両親の愛情の深さが伺える。
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
作者は転勤などで仙台にも居たことがあるのかも知れない。
そこで、同僚とか、上司か、部下などの結婚式に出席することがあったのではないか。
その祝いの席で唱われた宮城長持唄の、佳さが忘れられないのかと思った。
しかし、もしかしたら作者の奥様が仙台の人であったのかも知れない・・・などとも思った。
結句に「愛し」があるので、何か作者自身に関わりがあるような気がした。
ユーチューブで、この長持唄聞きました。のどかで良いものですね。
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
この「青葉」は、クスノキの葉なのだ。
その葉を裂いて、作者に匂いを嗅がせて、「これは箪笥の匂いでしょう」と言った祖母。
楠から樟脳が作られること。今では樟脳の強い匂いを抑えた防虫剤が全盛だが、
昔は箪笥には必ず樟脳を入れることになっていた。
上句が言葉が窮屈に詰まりすぎている感じで、その割に下句は一字空けもあり、
ゆったりとしている。
この歌は、楠の青葉を裂いた匂いが、箪笥の匂いと同一(樟脳)であることを、祖母に教えられた・・・ということが主眼の歌なので、そこをゆったりと詠った方がいいのではないでしょうか。「虫干し近し」は省いても・・・。
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
この歌の意味は、母が嫁入りのときに持って来た箪笥、その取っ手には戦時中に付いた傷跡がある。
その取っ手は取り換えた跡がある・・・・という。
難解な歌ではありませんが、私は言葉の細かいことで少し引っかかりました。
「母持ちきし箪笥」・・これは「母が持って来た箪笥」という意味になりますが、母が嫁入りのときに持って来たという意味でしょうか。
もしそうであるとすれば、普通、こういう言い方をするのは「夫」の立場の人ではないかと思うのです。
「子」がこのこと(母の嫁入りの箪笥)を言うのであれば「持ちきし」と言わずとも、「母の持つ箪笥」、或いはもっと単純に「母の箪笥」でいいのではないかと思いました。
また、「取っ手に」は、「に」を取って、「取っ手」に。
戦中の傷跡残す」は「戦中の傷跡残る」に。・・・このように思いました。
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札(いちえん)遺る フミコ
大姑(おおはは)、これは姑さんの更にその上の姑さん、おそらく明治か大正生まれの人でしょう。
その大姑が触ることを許さなかった姫箪笥。それには「カラクリ戸棚」がある。
開けるのにカラクリがある。そしてそこに入っていた壱圓札。
時代をまたぐ道具満載の歌。

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 21:01 |
投稿者 |
: ウプラ |
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: |
青き雨 シンクにすすぐ大皿の葡萄唐草文が揺れます

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 20:46 |
投稿者 |
: ウプラ |
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: |
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
まだ日本が貧しくて物のなかった時代、箪笥にはお姉さんたちの晴れ着も入れて、何とか嫁入り支度とした・・・のでしょうか。
「晴れ着」というところに親の気持ちというか、情愛の切なさが感じられます。
ご近所の人が箪笥の中まで見に来たとか。
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
「船箪笥」、シブイですね。重厚な作り、大小さまざまな引き出し。ヤフオクならお値段もピンキリで、買えないわけではない。
「今も欲しい」「ひきだしには」「小刀など」・・・字余りに、あれもこれもと膨らむ、少年のような憧れがちりばめられていて好感度大。
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
「蝶よ花よと育てた娘〜」という民謡でしょうか。違うかな?
「祝ひて愛し」は「かなし」と読むのでしょうね。
やや不器用に感じられる結句が、却って迫るものを伝えるように思えました。実感というものがあるように感じられるのは何故だろう?郷愁もあるような。
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
クスノキのことは祖母に習った。青葉を裂いて、「箪笥に匂う樟脳はこの木からつくるのだよ」と教えてくれたなぁ・・そろそろまた虫干しの季節だ。
前半・・・例えば「樟の青葉を裂きてその匂い祖母に習いき 虫干し近し」くらいに省略しても大丈夫ではないかと思いました。
日本の四季には季節季節の暮らしの行事があり、それを受け継ぐことが、日本人の心の重心や落ち着きを支える錘になっていたのでしょうね。それを心底大切に思っている作者。
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
母の嫁入り道具の箪笥には取っ手を取り換えた跡があるが、そこには戦時中に受けた傷跡が残っている、ということでしょうか。
「傷跡残す」「取り換えの跡」が「取っ手」にある?取っ手は取り換えたのですよね。
どうも言葉の意味の繋がりに微妙な矛盾があるようで、納得できる解釈に辿り着けず難しかったです。
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札(いちえん)遺る フミコ
「触れさせざりし」「姫箪笥」「カラクリ戸棚」・・秘密めいて、なにやら色っぽいものが出てきそうでワクワクしたのは読み手の私の品性のモンダイか?
遺っていたのは「壱圓札」で、字が武張って難しいところもとぼけていて可笑しい。壱圓は大金だったのでしょうか、もう今ではそれもわからない。
ちょっと生臭く傾きやすいところを、「大姑(おおはは)」がなんともゆったりと包んで上質。「大姑」、いいですね。

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 14:18 |
投稿者 |
: たかし |
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作文を書くこと死ぬほど嫌いたる生徒なりしわれ文芸に生く たかし

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 14:05 |
投稿者 |
: ひらら |
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: |
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
ロボット掃除機ルンバ 意思があるようでないような働き方動き方をよくとらえ詠んでられる。ユーモラスな歌でありながら 身がつまされるよう私である。
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
19歳 若く嫁ぐ作者。3人の娘をたて続けに嫁がせられた両親。母上と姉上たちのお心と愛を感じる。まだその頃 荷開き 衣装の披露などの習慣あったのでしょう。嫁ぎ先での娘を思う実家の気持ちがよくわかる歌。
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
頑丈で重厚感あふれる形と色合い。前々から欲しい 今なお欲しい一つである。その抽斗には よく切れる小刀を仕舞うという。大工仕事に工作に1番大切な小刀 誰にも触らせないと宣言する声がする。
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
任地仙台で長持唄を見られたのか 作者も歌われたのか。結句 「祝ひて愛し」と詠まれているから 部下の婚礼を祝われたのでしょう。
かっての任地での風景 風俗の歌 作者の歌の分野だと思います。
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
箪笥の取っ手は戦時中 金属供出のため外されたのでしょうか。後 取っ手をはめかえられてもしっくりせず 傷痕のようだと 母上の箪笥の取っ手を見るたび
当時が思われるのである。
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札(いちえん)遺る フミコ
ご主人のお婆様。大姑様 ご健在のお家に嫁がれた作者。姫箪笥 触れさせざりしに 大姑さまの日常が浮かび、からくり戸棚から 壱圓札 大きなお札でしたね。今の額ではどのくらいなのでしょう。「壱圓札」の表示が当時へと誘ってくれそうです。

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 12:24 |
投稿者 |
: ひらら |
参照先 |
: |
詠草
咲く合歓に「文月桜」と添え文来屋敷に咲くを名付けしと友 ひらら

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 11:34 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
転勤の夜行列車に乗る直前恋文らしきをそつと渡さる ひさお

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 11:31 |
投稿者 |
: ひさお |
参照先 |
: |
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
ごんという言葉は何かにぶつかるというイメージをもたらしてくれる。
「箪笥にごん」は防虫剤の宣伝ではあるが、ルンバがぶつかるということも
言い表せている。ルンバが「箪笥にごん」と呼ばれているとは面白い。
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
19歳で嫁入りとは、今では考えられないくらい若い。
その婚礼の箪笥には二人のお姉さんの晴れ着も入っている。
お姉さんはすでに結婚され、実家に晴れ着が残されていたのだろう。
引き出しは多くの衣装で満杯であったと思われる。
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
船箪笥はアンティークな家具。飾り物として置くだけでなく、引き出しに小刀を
入れるという。ちゃんばらをする刀でもつくるのであろうか。
重厚な大人の趣味と童心そのものの夢が同居していて面白い。
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
樟の葉を箪笥の虫よけに使うことを祖母から教えてもらった。
「青葉裂き」は樟の青葉を裂くこと。
「箪笥の匂いと」は「箪笥の匂いにと」「に」を入れるべきではないか。
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
「母持ちきし」は婚礼のときに持ってきたということだろう。昭和の初期の
ころのことか。その箪笥の取っ手が取り換えられて、傷跡が残っている。
その傷は戦災と関係している。空襲にでも遭ったのではないか。
「取っ手に戦中の傷跡残す」だから、傷は取っ手そのものについているよう
に思える。しかし「取り換えの跡」となっていて、取り換えたけれど木部に
傷が残っているのか。取り換えた取っ手そのものに傷はないだろうから。
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札(いちえん)遺る フミコ
姫箪笥もアンティークな家具である。姑のお母さんが持っておられ、触らせて
もらえなかった。その姫タンスにはカラクリ戸棚がついていた。どんなカラクリで
あったのかは分からないが、なにかしかけがあったのである。大姑没後その
カラクリ戸棚から壱圓札が見つかった。現価だとどれくらいになるであろうか。
姫箪笥、そこから見つかった壱圓札これらは大姑とともに作者に強い印象を
残しているのだ。

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題詠「文」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 11:15 |
投稿者 |
: ひろゆき |
参照先 |
: |
婚前に出した手紙を持ってきしひそかに燃やしたその甘だれの文

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 10:32 |
投稿者 |
: フミコ |
参照先 |
: |
鑑賞「箪笥」
1. やみくもに今日もぶつかる一途さの箪笥にごんとルンバは呼ばる ウプラ
箪笥にごんごんのキャッチコピーがBGに。
上の句、謎めいていて下の句の軽い感じとの展開がが歌を楽しくしていると思いました。
やみくもに…人間にもある滑稽さに繋がるようで面白いです。
2. 十九歳の嫁入り支度の箪笥にはふたりの姉の晴れ着もまじる さらら
物のない時代。家族の愛をひしひしと感じさせる嫁入り支度。
下の句が何とも言えない温かみを醸しています。
3. 今も欲しいもののひとつに船箪笥ひきだしにはよく切れる小刀など入れ たかし
船箪笥というもの、見たことはないのですがいかにも好奇心旺盛なチョイワルおじさんの心を捉えそうな七つ道具の入れ物なのでしょう。
小粋な感じもします。
今も…というところに大小、深浅の冒険心の浮き沈みも想像できる。
4. 仙台の長持歌は婚礼の箪笥かつぎ唄祝ひて愛し ひさお
いかにも謡いに造詣の深い作者らしい歌。
これは出立ちの実景ではなく、作者得意のレパートリーかなと読みました。
愛し…対象があるようでもありますね。(ちょっと不可解でもある)
5. 青葉裂き箪笥の匂いと樟を祖母に習いき 虫干し近し ひらら
強い樟脳の香りがする樟の木は葉っぱにも防虫効果があるのですね。
先人の知恵はすばらしい。
毎年虫干しの時期になると思い出す懐かしい習慣だったのでしょう。
繊細な作者の感性がうかぶ暮らしぶりも想像できる。
6. 母持ちきし箪笥の取っ手に戦中の傷跡残す取り換えの跡 ひろゆき
お母上の嫁入り支度のタンスには戦中についた傷跡がある。
結句で、それは金具の取り換えの跡だといわれている。
取り換えの跡がどうして戦中の傷跡なのかは、小さく疑問。
7. 大姑(おおはは)の触れさせざりし姫箪笥カラクリ戸棚に壱圓札遺る フミコ

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Re: 7/9 題詠「文」・鑑賞&批評「箪笥」
投稿日 |
: 2020/07/09(Thu) 10:20 |
投稿者 |
: フミコ |
参照先 |
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文の字を名に持つわれの書く文字の練れないままに逃げ切るつもり フミコ

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