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R・02.04.09　　（木）

題詠　　　　「夢」
鑑賞＆批評　「ガラス」
出題当番　 　ゆきさん

鑑賞詠草　「ガラス」

1. わが家のガラスに映る自姿を眺めて通る若き女性ら　　ひろゆき

2. 磨りガラスを透明ガラスに変換す　心（しん）までクッキリ白内障の術後　　フミコ

3. ガラス窓越しに桜と雨を見る「だいじょうぶだぁ」と呟いてみる　　ゆき

4. セルを着て考（ちち）がコホリと咳をする暗き書棚のゆらゆらガラス　　ウプラ

★「暗き」か「旧き」か迷っています。ご意見よろしくお願いいたします。

5. ベネチアにクリスタルガラスのネズミ買うわが掌にきらり七彩　　さらら

6. 「等身大人体経穴図」別注の額縁はガラス重かりし昭和　　たかし

7. 選り取りの青や虹色アクセサリー手に取り見歩く黒壁ガラス館　　ひさお

8. 人熱（いき）れにくもるガラスをぬぐいたり居眠る男（ひと）の横顔うつる　　ひらら

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1.わが家のガラスに映る自姿を眺めて通る若き女性ら　　ひろゆき
わたしも昔、ひとのおうちのガラスで自分のファッションチェックしていて中にいた人と目が合った事がありました。お店のショーウインドウなどならいいのですが、民家ですとこういう事ありますね。大変共感しつつ読ませていただきました。

2.磨りガラスを透明ガラスに変換す　心（しん）までクッキリ白内障の術後　　フミコ
白内障の手術をすると視界がそうとうクリアになるそうですが、心までハッキリ見えちゃうようになるんですね。ドキッとしますね。

3.ガラス窓越しに桜と雨を見る「だいじょうぶだぁ」と呟いてみる　　ゆき

4.セルを着て考（ちち）がコホリと咳をする暗き書棚のゆらゆらガラス　　ウプラ

★「暗き」か「旧き」か迷っています。ご意見よろしくお願いいたします。
「暗き」がいいかなと思いますが、「昏き」ではどうでしょう。
「コホリと」の言い回しが独特で良いです。乾いた感じの響き。ちょっと、音がホコリに通じるので、暗き書棚の雰囲気に合っている。

5.ベネチアにクリスタルガラスのネズミ買うわが掌にきらり七彩　　さらら
個人的にですけど、「ベネチア」わたしだったら「ヴェネチア」にするだろうな。
クリスタルガラスのネズミですか、可愛いですね。光が通過して掌が七色に染まるんですね。綺麗だと思います。

6.「等身大人体経穴図」別注の額縁はガラス重かりし昭和　　たかし
「等身大人体経穴図」のインパクトが強くて良いなあと思います。でも経穴図自体を読んでるんじゃなくて「別注の」額縁の「ガラス」のことを詠んでるんですね。ガラスが重い=昭和というのはなんだかよくわかります。

別注の額縁のガラス重かりし「」（昭和）
わたしが詠むとしたらこういう風になりますが、「等身大人体経穴図」が最初にきたほうがインパクトがあっていいんだろうなあ…。

7.選り取りの青や虹色アクセサリー手に取り見歩く黒壁ガラス館　　ひさお
黒壁ガラス館って多分私も行ったことあるような。「選り取りの」は「とりどりの」ではいかがでしょうか。楽しそうな感じが伝わってくる歌ですね。

8.人熱（いき）れにくもるガラスをぬぐいたり居眠る男（ひと）の横顔うつる　　ひらら
居眠る男（ひと）は、ご主人でしょうか。わたしは高速バス（夜行バス）の車内が思い浮かびましたが、違うかなあ。

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